どうも、おと虫です。
3月の卒業シーズンもあらかた終わり、4月からの新しい生活に向けて準備されている人も多いのではないでしょうか。
期待と不安でいっぱいなんでしょうね。
新社会人になる人も多いかと思いますが、コロナウィルスのせいで会社が倒産したり、内定取り消しになったり、そういうのも出てきていると聞いてます。その中で、無事新社会人迎えられる方も、なったらなったで色々と戸惑う事ばかりでしょう。
そんな方へ、今日は1冊の本をご紹介いたします。
コチラです。
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2003年に発行された、嵐山 光三郎さんの『不良社員の条件』です。
まず、著者である嵐山 光三郎さんですが、1942年東京生まれで、現在は編集者、作家、エッセイストとしてご活躍しております。
経歴が面白いというか、そういう時代の中過ごしてこられたというのを象徴しているのが、前衛舞踏家のパイオニア、土方巽と友人の紹介で大学の時出会い、金粉ショーのアルバイトをしていたことがあるそうなんですね。まさに60年代のアンダーグラウンドカルチャー黎明期にふさわしいエピソードだと思います。
大学卒業後は、平凡社に入社しました。当時の平凡社と言えば変人・奇人・怪人・の集まりと言われていた出版社で有名でした。
しばらくして『別冊太陽』『太陽』の編集長となり、澁澤龍彦や時代の寵児たちと交流をもつようになります。挙げだしたら枚挙にいとまがないので止めておきますが、1981年に独立して「青人社」を設立。その辺りから、テレビにも出るようになり多くの人にその人となりを知られるようになっていきます。
今日取り上げる『不良社員の条件』は、この
1 基本の条件―信条と心得
2 人間関係の条件―上司と部下
3 実務の条件―技術と態度
4 勤務後の条件―恋愛と酒席
5 休息の条件―昼休みとギャンブル
6 礼儀の条件―結婚式と葬式
7 退社の条件―やめ方とその後
で、構成されています。
中身の方は、「自分の会社をしょって立つな」「いやな仕事は、いやいややること」「ダメな上司はドブに蹴落とせ」など、不良社員にこそ、ビジネス社会をたくましく生き抜く知恵があり、会社員から作家に転じた著者が、心得から人間関係、実務、オフタイム、礼儀、やめ方まで、真に役立つ技術を公開というか、著者の半生を振り返って、面白い表現で文体でつづってある、読めば元気が出る、痛快仕事読本となっています。
特にADHD というニュータイプの人に読んでほしい部分というのが、「思ったことを言ってはいけない」という部分です。
ニュータイプの僕らって思ったことをつい口走ってしまう特性がありますよね、それで、色々と気まずい思いをしたことあると思うんですが、これを読むと「思ったこと」を口にしなくなります。
何故かというと、「そもそも言葉は思っていないことを伝える」ために生まれたという解釈なのです。なぜなら、原始時代、思ったことは実行すればよかったわけです。なぜ、言葉が生まれたを考えると、殺したいと思っている人に対して「殺したいと思っていないよ」というウソを伝達する必要があったからということになります。「言葉はウソをつくために誕生した」と覚えておけば思ったことは言わない癖がつきます。
社会に出ると、利権と欲望の渦巻く組織人として生きていくわけです。なので、いかに「思ったことを言わない」かというのがその人の度量となるわけです。特に酒の場は気を付けたいですね。嵐山さんはこう書いてます。『実は酒を飲む場というのは、上司が調べる赤いネオンの取調室なのです』と。ユーモアたっぷりな表現ですが、あながち間違っていない。
そして、こう続けてます。
『能力は嫉妬されないように発揮しなさい』。
深いですね。人というのは、つい自分を拡大解釈してアピールする傾向があります。しかし、はじめのうちはそれでいいかもしれませんが、大概途中で挫折するものです。ジリジリ出世していくタイプは能力よりも感情をコントロールする戦略に長けた人間です。日本の企業というのは複雑怪奇な感情を持った、感情集団と著者はいっています。なので、「自分はたいして仕事が出来なくて、ほかの連中と能力が同じ」ということをアピールすべきなのだそうです。
自分の能力が、他人よりも優れてるんだぞということを誇示してしまった瞬間に、どんな才能を持った人間もその場ですでにおしまいになってしまうんです。
間違えていけないのは「能力をコントロール」するのではなく「感情をコントロール」すべきだということです。我々、ニュータイプが生きずらいのは、まさにこの逆をやっていることが多いからなんですね。
いま、あげたのはホンの一部分にすぎません。
おもしろくてたくさんのことが書いてありますが、一気に読み終わってしまうでしょう。なので、是非一読するのをお勧めします。
嵐山光三郎 著、『不良社員の条件』出版元は光文社から発売されています。
まさに、アウトサイダーのススメ的な一冊のご紹介でした。
最後までご視聴ありがとうございます。
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それでは、またお会いしましょう。