東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~ -3ページ目

東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~

日本の伝統産品を扱うお店の店長。

GALAXY Note IIとSurfaceを持ち歩きながらも
分厚い手帳とノートとボールペンが手放せない元エンジニア
がつぶやく文具blog。

45歳までに文具店を開くつもりの輩が、
大人になった今だから気になる、欲しくなる文具を勝手に紹介。

本年もどうぞよろしくお願いします^^

新年一発目はドイツの老舗メーカー、
ステッドラーから。

1600年代にドイツで作られていた鉛筆を自分で作れちゃうキット!

9月下旬から、
ステッドラーを代表する鉛筆「マルスルモグラフ」とセットで
限定販売されている(限定5,000セット)。

マルス ルモグラフ
ヒストリカルペンシルセット


$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


上の缶は・・・

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


鮮やかなブルー。
ステッドラーの最高級鉛筆「マルス ルモグラフ」だ。

下の缶には"pencilmaker set"の表記。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


おおお。
これが「ヒストリカルペンシル」を手作りできるキットらしい。

ワクワクしてくる^^

何を作るにせよ、
手作りするにはそれなりの準備がいるものだが、
このキットはすべて揃っている。

よし!
さっそく作ってみる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~1)木軸を並べて、ボンドを指で塗りつける。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~2)木軸の溝に芯を置く。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~3)木軸をギュッと合わせる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~4)そして・・・手にボンドがくっつく^^

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~5)ヒモを巻きつけ、シーリングワックス"風"エンブレムを貼り付ける。あとは待つだけ!

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~6)・・・が、待ちきれない。のでちょっと手を入れてみる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~7)ナイフで片側を削って、完成!

おおおーーーー
うれしい^^

何か叫びたい気分。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


Ich kann einen Bleistift machen und bin froh!!
(ワタシハエンピツヲツクルコトガデキテウレシイ!)


■「ヒストリカルペンシル」のヒストリカルを探る

"世界初"とか、
"元祖"って、
判断がとっても難しい。

鉛筆も同じ。

一般的に、
世界初の鉛筆は、
1560年代にイギリスで生まれたと言われている。

イギリスのボロウデール鉱山で
"良質の黒鉛"が発見され、
その黒くなめらかな性質が注目を浴びた。

そして、
黒鉛を板状や棒状にけずり、
板にはめ込む"簡易的な鉛筆"が作られた。

これが"世界初の鉛筆"と言われている。

今回作った
「ヒストリカルペンシル」は・・・?

その100年後に作られたもの。

1660年頃、
ドイツ ニュルンベルクの大工職人組合によって、
四角い棒状の黒鉛を木の軸で覆う"鉛筆の原型"が作られた。

この"現代鉛筆の原型"を復刻したものが、
「ヒストリカルペンシル」なのだ。

今から350年前。

日本は江戸時代、
第4代将軍徳川家綱の時代。

「ヒストリカルペンシル」=
江戸時代が感じられる"鉛筆の原点"なのだ。



神妙な気持ちで試し書き。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


書きやすいとはいい難い...

なにせ握りにくい。
し、角が指に食い込む^^;

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


また・・・
塗装されずに"生の木"を握るので、
何となく木のササクレも気になる...

要するに!?
今使っている鉛筆が、
長い月日を掛けてどれだけ進化してきたのか
感じることができる、そんな一品だ。

ひとりで厳かに楽しむのもいいし、
子供とわいわい手作りするのもいい。

恋人とふたりで鉛筆を・・・
夫婦の始めての共同作業として・・・

というのは、
無理があるか^^;


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"手紙を書く"
のって、いつも悩む。

鉛筆だと、
手で"べーっ"とこすってしまうかもしれないし、
消えてしまうかもしれない。

ボールペンだと、
ちょっと味気ない。

筆は苦手。

万年筆は長文を書く自信がない。

どーする、俺。。。

そんなとき、
こいつは強い見方になってくれる。

ぺんてる トラディオ・プラマン

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


どこか懐かしい感じさえする、
レトロな印象。

キャップについた"窓"と"ロゴ"が、
「プラマン」の顔になっている。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


マットで黒いボディは、
廉価版ボールペンとは違った存在感。

見た目は、
ボールペンとサインペンと万年筆の間
といったところか。

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スーツ×プラマン、
もありだと思う。


■そもそも「プラマン」って?

スーパーマン、
ウルトラマンみたいなヒーロー系?

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~-キンマン


それとも・・・
キンマンみたいな若気の至り?

ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー・・・
アヤマン??

違う、
そうじゃない。

"プラスチック万年筆"の略
なのだ。

プラスチックと万年筆、
相容れないようにも思えるが・・・


■「プラマン」開発の背景

何年かに一度、
憧れるときがあるが、
なかなか手が出せない筆記具。

万年筆。

・まめにインクを補充しなければならない。
・補充する時にデスクを汚すことがある。
・ペン先が乾きやすい。
・手が汚れる
・筆記中に液だれする。
などなど、
実際に使うときにも"手が掛かる"奴だったりする。

そのため、
ボールペンやサインペンが登場してからは、
"嗜好品"として生き残ることになった。

漆や銀のボディ、
高級ブランドのアイテム・・・等々。

ただ一方で、
万年筆の書き味のよさと筆跡の美しさは、
どの筆記具でも代替できないもの。


ぺんてるは万年筆の肝となる
金属製のペン先をプラスチックに置き換える
研究・開発を進めた。

そして、
1979年万年筆とサインペンの特性を兼ね備えた
「プラマン」が世に送り出された。

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■プラスチック製のペン先にズレ!?

ペン先を見てみる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


おや?
ペン先のホルダーがズレている。

不良品だろ、これ!
不良品ですばい!
不良品じゃけーのー!
と言うなかれ。

意図的にズラされている。

金属製ペン先が持つ
"ペン先の弾力"と"角度によって異なる筆幅"を再現するため、
試行錯誤を重ねた結果=ペン先の"ズレ"なのだ。

この"ズレ"のお陰で、
万年筆のような、時には万年筆以上の、
書き味が得られるのだ。


■分解された「プラマン」

「プラマン」を分解してみる!

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


That's シンプル。

それもそのはず。
インキカートリッジとペン先が一体になっているのだ。

実際、
インキカートリッジ+ペン先がリフィルとして、
販売もされている。

ペン先だけではない。

このインキカートリッジにも、
「プラマン」ならではの工夫が込められている。

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インキ量が見える透明タンク。

サインペンや蛍光ペンで見かける、
液体インキ+ジャバラ構造。

インキがなくなる最後まで、
安定した書き味が味わえるようになっている。

プラスチック万年筆だからといって手を抜かない。
「プラマン」ならではの良さを追求する。

ぺんてるの職人魂が見えてくる
インキカートリッジだ^^


最後に恒例のためし書きをば。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


手紙も書いてみる。

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やっぱり、
病み付きになる書き味だ。

字を書くのがうまくなった気にさせてくれる魔法のペン、
トラディオ・プラマン。

1994年フランスの国際文具見本市で、
"金賞"を受賞した逸品でもある。

一度使ったら虜になること間違いなし。

おススメの一本だ。


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一生モノを持ってみたい。
一生モノをひとつずつ増やしていきたい。

そんな人へ。

車好き。バイク好き。飛行機好き。
時計好き。超合金ロボ好き。
メカ好き。工場萌え!?

そんな人へ。

本物の鉛筆削り。

DUXシャープナー

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


重厚で渋い輝きを放つ真鍮製の本体。
頑丈で切れ味のよさそうな刃。
そして、黒革のケース。

オトナ心に刺さる逸品だ。


■メイド・イン・ジャーマニー / MADE IN GERMANY

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DUXの歴史は20世紀初頭にまで遡る。

1908年、
DUXの創始者テオドール・P・メビウスが
世界で初めて手動式鉛筆削り器を発明。

鉛筆削り製作所を興し、
創業以来鉛筆削り一筋のメーカーとして、
鉛筆削りを作り続けている。

その製造方法は創業以来変わらない。

工程のほとんどは、
"熟練職人たちの手作業"
によって行われている。

戦闘機のエンジンにも使われる特殊合金。

その塊に穴を開け、
2,000時間の使用にも耐えうる刃を取り付ける。

ドイツの職人魂が詰まった鉛筆削り=DUXシャープナーだ。


■3段階の"鋭さ"調整機能

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


本体脇にダイヤルがある(数字の1,2,3)。

ダイヤルを切り替えることで、
鉛筆の"鋭さ"を調整することができる。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


分かるだろうか。

数字が大きくなるほど、"鋭さ"が増すのだ。

写真の場合を見てみると、
1よりも3の方が鋭く(=芯の先が長く)なっている。

パソコンやケータイの"数字ボタン"を押すのとは違った、
機械を触る感覚。

ドイツ・クラフトマンシップの息吹。


■替刃も買えば・・・

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カエバもカエバ

ねー^^;

ずっと使えるんです。


■DUXシャープナー写真集

削り屑と共に。

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削ったあとの鉛筆と共に。

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デカ鉛筆削りと共に。

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鉛筆削り。

小っちゃくて、
ぞんざいに扱われるモノ。

それだけに、
丈夫であることが求められる。

鉛筆削り。

鉛筆を"削る"モノ。

それだけに、
安全で高い品質が求められる。

そこに職人=匠の出番がある。


小さな小さな工業製品。
だからいつでも持って歩くことができる。


お気に入りの鉛筆削りがあるから、
鉛筆を使ってみる。


若かりし頃と逆の発想もいいかもしれない^^


■おまけ ~暴力サンタ・ボールペン~

この間自宅を整理したとき、
「暴力サンタ・ボールペン」を見つけた。

どこで買ったかも思い出せない品。

何となく見たいような、
どうでもいいような・・・

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こんな装い。
指でレバーを押すと暴力を振るう^^;

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


相手がいないとつまらないので、
リサ・ラーソンのねこと対決する図。

$東あずま別邸 ~こだわり文具のこと、徒然なるままに~


くだらないおまけでした・・・
季節柄ということで。


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