夜間に近所の公園でジョギングをしている。
いつものように深夜、公園へ向かう道中、とある墓場の傍を走行すると、何故か墓場への出入口が全開になっている。中を見ると、婆が一人ゴソゴソと何かしているようだ。
常日頃、お化けはギャグだと豪語する僕ではあるが「では、夜中に一人で墓場に行く事ができるか?」というのは全くの別問題。正直それは怖いのだ。
…とは言え、念の為、今、僕の目に見えている婆は、深夜の墓場を闊歩する妖怪婆なのか?それとも実在する唯の婆なのかどうか?を確認する為、足を止めて入り口のドアから少し覗き込んでみた。
「ギャァーーーッ!!」僕に気付いた婆が驚き、腰を抜かした様だ。
「ウギャーーッ!!」ほぼ同時に僕も驚いた!!正味、婆の真に迫るリアクションが強烈で、思わずチビりそうになったのだ!!
この時点で、婆は別段、逝ってしまった訳でもなさそうなので、僕は何事もなかったかのように、早々にその場を立ち去ったのだった…ともあれ、思い出す度に失敬な話なのだ。
この婆は、深夜に墓場でゴソゴソするのは何ともない癖、唯覗き込んだだけの僕の顔を見て腰を抜かすなんて…正直あり得んわ、ぷんすか!
また、ある時は、深夜公園内のトイレにて、物音一つしないトイレの個室が「使用中」になっていた。どちらにしても気味が悪いので、とっとと用を済ませて退散だ…と思ったその瞬間、いきなり個室のドアが「ガチャリ」と開いた…。
中から出てきた爺もまた、僕を見て、腰を抜かさんばかりに驚きの声を上げた。
いやいやいや爺、それは違う。違うんやで爺。驚くのはこっちやろ。正直、爺の大声でそれなりに驚いて、こっちはもう大惨事。手もパンツもビチョビチョになったわ…。一応、僕は見た目てきには平静を装ってるけども、内心超ビックリマンやから…。
人間は驚くと寿命が縮まるらしいが、前述の如きスリリングな毎日を送る爺や婆に至っては、逆に鍛え上げられて寿命が伸びてんのとちゃうの???コワいわ。ホンマに…。
