私はラジコンの組み立てを諦めて、直ぐに私の師神谷さんに無理を言って、日曜日にタミヤ静岡サーキットに誘い出す事に成功した。
神谷さんは、タミヤ静岡サーキットでは月曜日の人として有名らしい。
当日私は、神谷さんに感謝しながらタミヤ静岡サーキットへ向かう。
タミヤ静岡サーキットへ着くと、私の感情は昂り出した。
何故ならばタミヤ静岡サーキットは、私が幼少期に日曜日毎朝タミヤRCグランプリという番組がやっており、憧れの場所だったからである。
当時小学低学年だった私には、自力でこの場所へ来るのは不可能で、私の親は私に力を貸してくれる事は無かった。
神谷さんと合流すると、神谷さんは既に場所を摂ってくれてあり私は、神谷さんに礼を言って席に着く。
神谷さんは、朝6時から場所摂りをしてくれていた。
「神谷さん、本当にありがとうございます。」
早速神谷さんに見てもらいながから、シャシを組み付ける。
神谷さんは普段温厚なのだが、ラジコンの事になると口調が荒くなる。それだけ、ラジコンに対して真剣に取り組んでいるという事なのか?
神谷さんの周囲にいるラジコン仲間達が、仏様に見えるぐらいだ。
私は、モンスターを飲み気合いを入れてラジコン製作に取り組む。
何とかお昼過ぎには、私のマシンは産声を挙げた。
私は初心者の為、10分走行だ。
実際コースを走らせると、今まで広場でしかラジコンをした事の無い私には衝撃的に面白い。
アッという間に10分は過ぎ、次の10分が待ち遠しい。
その間にも神谷さんは、自分のマシンだけでなく私のマシンを見てくれたり、バッテリ充電してくれたり自分のマシンを走らせたりと大忙しだ!
私にできる事は、煙草を吸う事ぐらいだ。
ありがたい事に、タミヤ静岡サーキットは喫煙所もあり、トイレは綺麗でウォシュレットが完備されていて、至れり尽くせりだ。
ラジコンにハマる人達の気持ちが、とても理解できる。
ただ私個人が思うに、ラジコンを楽しむにはラジコンの知識を持った仲間と財力が必要だと。
私は、財力の続く限りラジコンを続けたいと思う。
帰り際に神谷さんは、
「月曜日、私がタミヤ静岡サーキットへ来るのは義務です。」
と言い放つ。
我師神谷はラジコンという病魔に蝕まれていると思う。


