切腹(1962年 日本)
監督:小林正樹
出演:仲代達矢、三國連太郎、丹波哲郎

武士道とは、信念とは、プライドとは、エゴとは何かを描いた異色時代劇。巧みな脚本と隙のないカメラワークも相俟って完成度の高い作品に仕上がっている。1963年 カンヌ映画祭審査員特別賞受賞作品。
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【ストーリー】
彦根藩井伊家の上屋敷に津雲半四郎と名乗る浪人が現れ「切腹のためお庭拝借」と申し出た。生活に困窮した浪人が「切腹する」と言っては、庭や玄関を汚されたくない家人から金品を乞うという事態が流行っていた。その半四郎に家老の斎藤勘解由は数ヶ月前にも同じようにここを訪れた浪人がおり、そういう輩が増えていることから、本当に庭先を貸してやった話をし、半四郎を追い返そうとしたが・・・
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【感想】
何はともあれ仲代達矢がいい。
この頃一体何歳なのか調べましたが、まだ30歳なんですね。孫がいる役でしたが、貫禄があって格好良すぎます。
映画も、物語の語り口がいいし、展開が読めないところが面白い、そして少しずつ状況が明らかになり、クライマックスへと盛り上がっていく力と、そしてやはりしっかりしたカメラワークとで、なかなかの出来だったのではないでしょうか。風刺的ですが、しっかり娯楽的でした。
日本映画にもこういう作品がしっかりとあるんですね。時々、思いますが、何故、こういう質の良さがきちんと根付かないんでしょうかね。たまにいい作品はあることはありますが、作品と呼べないモノも多いですね。まぁ、世界的にもそうなのかもしれませんが。映画を愛する土壌がしっかりあるのに、やはり興行的な側面が重視され、作品的なモノを作るまでのハードルが高いのでしょうかね。
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