人生はビギナーズ(2010年 アメリカ)
監督:マイク・ミルズ
出演:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン

75歳、末期癌を宣告された父が、突然自分はゲイだとカミングアウトした。愛に臆病な主人公が、死期迫る父と過ごすことで、自分に向き合う姿を監督マイク・ミルズの実体験をベースに描く。
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アートディレクターのオリヴァーは、愛に臆病な38歳の独身男。ある日突然、44年連れ添った妻に先立たれ、自らも癌を宣告された父に、自分はゲイだと告白されてしまう。厳格だった父の突然のカミングアウトに戸惑いながらも、人生を謳歌する父と語り合うことで距離を縮めて行く・・・
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映画は、愛に臆病になってしまった主人公が、自分を解放した喜びに包まれた父に動揺を隠しきれず、また母親への不義理に腹を立てながらも、それを受け入れて消化すること、自分の愛に対する思いを修正しようと苦悩する姿をライトに描いています。

アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリストファー・プラマーは、もちろんのこと、ユァン・マクレガーも、メラニー・ロランもとても素敵でした(やっぱり好きだなぁ、ロランちゃん)。そして、特に皆の気持ちを直向きに繋いでくれたワンちゃんのアーサーくんが最高に素敵でしたね。監督のマイク・ミルズはあまり知りませんが、覚えておこうと思いました。

これ、設定からしてコメディなのかと思って借りましたが、とても愛に満ちたいい映画でした。ジワジワと、ふつふつと、感動してきます。観ている時よりも、観た後に感動する映画も少ないですが、そういう感じです。何歳になっても悩んだり、驚いたりして、愛したり、嫌ったりして、それでも愛されなかったり、そしてまた愛したり。そういうことを繰り返し「大人になって」いかなければいけませんが、いつまで経っても「ビギナーズ」なんですね、これが。
映画をたくさん観ていることのアドバンテージを実生活でちゃんと活かさないといかんなぁ・・・、なんて思っちゃいました。未見の方にはオススメします。
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