飛べ、フェニックス(1965年 アメリカ)
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:ジェームス・スチュワート、リチャード・アッテンボロー、ハーディ・クルーガー

ロバート・アルドリッチ監督が砂漠からの脱出劇を、サバイバルとプライドを軸に描いた作品。
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砂嵐に巻き込まれ砂漠に不時着した石油会社の輸送機。救助の到着を待つか、残された水が尽きるか、そんな中、一人の男が奇想天外な脱出方法を考え出した。
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タイトルは有名なものの、全く予備知識もなく、何故か観る機会もなかった映画のひとつ。ようやく観ました。こういうのもブログを通して色んな方の映画の紹介に触れてのことだと感謝してます。
で、映画ですが、面白かったです。サバイバルとプライドの映画。まさに男の映画ですね。映画は初老のパイロットと、飛行機設計士の男のプライド対決を軸に進みますが、この2人を取り巻く男達が一癖も二癖もあり、映画をとても魅力的なものにしています。特に、二人の間でなんとか妥協点を探りながら、事を前に進ませて行こうとするリチャード・アッテンボロー扮する副操縦士と、プライドを捨てて生き抜くことへ執着する軍曹、この2人が特に良かった。特にこの軍曹は、若い時に見たら男の風上に置けない情けない奴だと一蹴してしまいそうですが、この年になると、生き抜けばまた何か見えてくるわけで、サバイバルというのはプライドを捨てること、そういうものに拘りを見せずあっさりと捨ててみせるのもひとつの覚悟だし、この映画で対峙する主人公の二人に丸ごと対峙しているところが面白いですね。
アルドリッチ監督はロンゲストヤードなんかの印象が残っていますが、遺作のカルフォルニア・ドールズを何とか観たいと思ってます。
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