月に囚われた男

地球に不可欠なクリーンエネルギーを採掘するために3年契約で1人月で働く宇宙飛行士が、あるアクシデントを期に不可解な現象に巻き込まれる様を描いたSFミステリー。監督はデヴィド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ。
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宇宙飛行士のサム・ベルは、地球へクリーンエネルギーを送るため、愛する家族と離れ、たった一人で月のエネルギー源を採掘する3年間の任務に着いている。相棒は人工知能を持ったロボット、ガーティのみ。任務終了もあと2週と迫った時、切削中に事故を起こしてしまう。気を失っていたサムは、意識を取り戻すと、何かが以前と変わっているような気がするが、何がおかしいのかがわからない。ガーティの制止を無視して、基地の外に出て行くのだが・・・
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とても面白かったです。同時にとても切なくて良かったです。話が一体どう展開して行くのかと思いましたが、納得のいく展開でした。これをスパイク・ジョーンズ“なんか”が撮ると収集のつかない奇想天外な映画になりそうですが、意外に地味にうまく纏めてくれてますね。
評価の低い人もいますが、僕はとても面白かったと思います。孤独な状況に輪をかけて切なさが支配しますが、これがアメリカ映画でなく、イギリス映画というところが肝かなと思います。ヨーロッパで本格的なSFというのもあまり思い出せませんが、エンターテイメントを排したヨーロッパ的なSFで、今後もこういう映画を撮り続けて欲しいなと思いました。
2001年や、ブレードランナーや、サイレントランニングなどへのオマージュたっぷりに描いていて面白かったですよ。特にガーティの立ち位置がよかったですね。やはり画より、発想が大事ですね、特にSFは!
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