あの子を探して (1999年 中国)

監督:チャン・イーモウ


中国の田舎町で、お金のために1ヶ月の代理教師となったフェイ。
全然子供に勉強を教える気もないし、子供なんてうっとうしい・・・
て感じのダメダメぶり。
ある日、問題児の生徒が町に出稼ぎにいってしまうんだけど、

代理の1ヶ月の間に一人も減らなかったら褒賞金をやる、

との先生の言葉のために彼を連れ戻しに町にいく。

・・・て感じのストーリーですが、このフェイ、お世辞にもかわいくない。
優しくない。幸がない。頭がないし、人気がない。って感じで、

することなすこと全てだめだめなんだけど、唯一の武器「がんこさ」を

もって何事も強引にもやり遂げていくんです。

いつの間にかなんとも言えない感動というか、感銘をうけてしまします。
うーん、中国人ってやつぁ・・・すごい。


アッバスキアロスタミとチャン・イーモウ、二人とも素人、もしくは素人の

ような役者を匠につかい、リアルに人々の生活を描きます。

キアロスタミの方が手法が複雑でうならされますが、一方、チャン・

イーモウはストレートに描いて嘘がない感じがします。

「初恋のきた道」もファンが多いですが、リアルチャイニーズを見るならば

「あの子を探して」や「至福のとき」がお勧めですね。


偶然観たのですが、ぐいぐい引き込まれていってしまいました。

あとで調べるとヴェネチア映画祭でしっかり金獅子賞をとっておりました。

ドキュメンタリーの「「あの子を探して」ができるまで」も観てみたいです。