温病で使われる半夏瀉心湯加減① | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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 温病条弁の暑温と湿温に半夏瀉心湯の

加減方が使われています。


 暑温:「暑温なる者は、正夏の時、暑病の熱に

偏る者なり」


 夏季の暑熱の邪を感受してひきおこされる

急性熱病であり 新感温病に属している。


 直接気分にはいる。

 発病初期に壮熱・煩渇・大汗・脈洪大など

陽明気分熱盛の 証候を呈する。


 「夏暑は、陽明より発す。古人は白虎湯を以って

主方となす。」           (温熱経緯)


 「 陽明暑温、脈滑数、食せず飢えず便せず、

濁痰凝集し心下痞する者は、半夏瀉心湯

去人参、乾姜、大棗、甘草加枳実、杏仁之を主る」


 「濁痰凝集」:暑熱の邪が湿濁を心下に挟んだ

         状態。


 「結胸と心下痞の鑑別」:心下痞はそこを押しても

                柔なんで痛まない。


「 一般に暑温が陽明にあり、胸痺し結胸する

場合は小陥胸湯加枳実が主治する。


 心下痞は半夏瀉心湯

去人参、乾姜、大棗、甘草加枳実、杏仁が主る。」

                  「温病条弁新解」


 半夏・枳実:気分の湿結を開く

 黄連・黄芩:気分の熱結を開く

 杏仁:肺・大腸の気痺を開く