春温 営血分証「気営(血)両燔」③玉女煎加減の一 | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎)

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  今回は気分・営分の熱がともに高い場合です。


 その前にちょっと復習です。


「営気」:営陰ともいわれ、血液とともに脈管の中をめぐる

     気である。


     主な源は脾胃が運化した水穀の精気であり、水穀の

     精気の中の精華が化生したものである。


     営気は血液の重要な組成分で、脈中をめぐり全身に

     くまなく流れて人体各部分に栄養を供給する機能を

     有する。


     営気と血は源が同じで、ともに脈中をめぐる。


     両者は概念上分類されているものの、機能的には

    切り離すことができず、人体に対する作用も基本的に

    同じであるため、習慣上「営血」と並び称されることが多い。


 温病では伝変する際の外から内へ、気から血へ到る過程を

衛・気・営・血・の4段階に区分し、臨床における弁証論治の

綱領とした。


 「衛分証」:表を主り、病位は肺と皮毛。


 「気分証」:裏を主り、病位は胸膈・肺・胃・腸・胆など


 「営分証」:温熱の邪が心営に内陥し、営陰が損傷し

        心神が擾乱して出現する病証を指す。

        

        症状としては、夜間に増悪する身熱、口が

        わずかに渇く、心煩・不眠・はなはだしいと

       意識障害・睡眠中にうわごとをいう。

        病位は心と心包。(ここが清営湯でした)


 「血分証」:熱がすでに肝腎に入り、容易に血を耗傷し、

        動血を起こす。


              「中医基本用語辞典」 東洋学術出版社


 今回は重要な用語の解説だけとなってしまいました。

次回、玉女煎加減について書きたいと思います。