今回は気分・営分の熱がともに高い場合です。
その前にちょっと復習です。
「営気」:営陰ともいわれ、血液とともに脈管の中をめぐる
気である。
主な源は脾胃が運化した水穀の精気であり、水穀の
精気の中の精華が化生したものである。
営気は血液の重要な組成分で、脈中をめぐり全身に
くまなく流れて人体各部分に栄養を供給する機能を
有する。
営気と血は源が同じで、ともに脈中をめぐる。
両者は概念上分類されているものの、機能的には
切り離すことができず、人体に対する作用も基本的に
同じであるため、習慣上「営血」と並び称されることが多い。
温病では伝変する際の外から内へ、気から血へ到る過程を
衛・気・営・血・の4段階に区分し、臨床における弁証論治の
綱領とした。
「衛分証」:表を主り、病位は肺と皮毛。
「気分証」:裏を主り、病位は胸膈・肺・胃・腸・胆など
「営分証」:温熱の邪が心営に内陥し、営陰が損傷し
心神が擾乱して出現する病証を指す。
症状としては、夜間に増悪する身熱、口が
わずかに渇く、心煩・不眠・はなはだしいと
意識障害・睡眠中にうわごとをいう。
病位は心と心包。(ここが清営湯でした)
「血分証」:熱がすでに肝腎に入り、容易に血を耗傷し、
動血を起こす。
「中医基本用語辞典」 東洋学術出版社
今回は重要な用語の解説だけとなってしまいました。
次回、玉女煎加減について書きたいと思います。