11月9日、快晴の土曜日、紅葉の見頃で多くのハイカーが八王子駅で松本行きの電車を待っていて、ホームは移動するのも大変な状態だ。

笹子駅に降りたのは5名ぐらいで多くのハイカーはその先に向かう。

今日は「山と無線」の会の合宿一斉交信があり、自分は合宿には参加しないが、山頂で会員の電波に応答しようと思って笹子雁ヶ腹摺山に来た。

甲州街道を甲府方向に35分ほど歩くと登山口となる。
途中、リュックを背負ってランニング駆けていく人がいたが、何年か前に自分もここを走ったよなと思いながら歩く。

 

甲州街道 黒野田宿

 

登山口 ちょっと分かりずらい


傾斜はややきつめだが風が冷たくあまり汗をかかない。
途中で振り返ると鮮やかな紅葉が目に入ったので引き返してパシャリ。後から登ってきた人に先の様子を聞かれて、引き返したことを説明した。

 

 

その後からも半袖の若者が登ってきた。途中で追い越されたが、ものすごいスピードで登って行く。若さが羨ましい。

登りもきつくなってきたところでやっと山頂。

 

今日は富士山が良く見える。

 

秀麗富岳十二景の一座
 

山頂で無線機とアンテナを準備していると、ブルートゥースのヘッドセットを忘れてきたことが判明。
しかたなく手で持っての交信となり、交信記録がおろそかになってしまった。
各周波数を探るが会員さんからの信号は見つけられず、各地の局と交信する。
12時近くになったので撤収しようかと思っているとやっと一人の会員さんが見つかり交信できた。最低限の目的は達成できて良かった。
2時間ほど山頂にいたら、ウインドブレーカー、フリース、ダウンを着込んでも寒くてガタガタ震えだしてきた。

ここから米沢山まではひどいアップダウンでほとほと疲れた。
米沢山の手前に木が切り払われた富士山の絶好展望スポットがあり、その先は崖。

 

富士山展望ポイント

 

この崖を下りようとした!

 

ここまでのアップダウンで感覚が麻痺していたのか、その崖を下りようとした。一段下りてその先を進もうとしたが怖くて、私の力量では無理と判断して同じ道を引き返して笹子に降りようと決心する。
戻りかけると米沢山への道標がすぐそこにあるではないか。ホントに崖を進まなくて良かったと後から何度も思い出す。

さらに急なアップダウンを進み米沢山に到着。標高が1357mと書いてある。笹子雁ヶ腹摺山は1357.7mと1mも違わない。

 

厳しいアップダウンが続く


時間も押してきているので、休まず先を急ぐ。この先もきついアップダウンでお坊山に到着。標高は1430mとさらに高くなっている。笹子雁ヶ腹摺山の方が名が通っているので一番高いかと思ったが大間違い。
お坊山からは白峰三山、仙丈岳、甲斐駒、八ヶ岳、金峰山などずらっと見渡せた。

 

白峰三山 来年こそは完全縦走するぞ!


お坊山からはいくぶん緩やかな下りとなるが落ち葉でトレイルが分からない。ピンクテープが良い具合に貼ってあって、それを見ながら、やがて大鹿峠に到着。

ここからは良く整備された登山道となり、時々ランニングを交えながら景徳院まで来る。
ここに武田勝頼の墓があることは知らなかったのでお参りをする。

 

武田勝頼の墓


バス停でバスの時間を見るとあと30分後にバスが来るようだ。バスに乗ったら4分で甲斐大和駅。
YAMAPで到着予想時間を見ると21分で着くと出た。電車の時間にはまだ20分ほど余裕があるので、計画通り歩くことにした。

甲斐大和駅にも帰りのハイカーがいっぱい。甲斐大和駅であんな数の乗客を見たことがない。

 

甲斐大和駅

 

笹子、大月とどんどん増えて、すでに座れない人も出てきた。大月駅で10分ほど待ち時間があったので、疲れた足でしんどかったが階段を登って売店にビールを買いに行った。
やっぱりこれがないと...

15年前にこのコースを歩いているが、こんなに厳しいという印象はぜんぜんなかった。15年の歳月の経過を思い知らされた山行でした。

【コースタイム】
笹子駅(7:38)-(8:12)登山口ー(9:58)笹子雁ヶ腹摺山(12:19)-(13:15)米沢山-(13:53)お坊山(13:59)-(14:30)大鹿峠-(15:05)景徳院(15:15)-(15:40)甲斐大和駅