時間はもう消灯し午前0時をまわっていた。
H野おじいちゃんは物音ひとつさせず寝ている。O岩さんはイビキがすごく爆睡している。
H野おじいちゃんは物音ひとつさせず寝ている。O岩さんはイビキがすごく爆睡している。
前回のつづき
(しゅん)俺、怪我する前に友達と肝試しに行って来たんすよ、「ヨコムキ峠」ってとこに。地元では有名で出るんすよ霊が!
(俺)そーなんだ、あまり聞いたことないなぁ~
(しゅん)で、そこに車で行ったんですけどその峠に待避所があってそこに車止めて外に出たんすよ、そしたら車誰も乗ってないのに動いたんですよ、あの時はもうビビって逃げてきましたよ
…ちょっと待って
カラカラカラ(小さな音)
(しゅん)ひでさん今何か聞こえませんでした?
(俺)うん、俺も聞こえた。
(しゅん)ひ、ひ、ひでさん!また前のトイレのとこにタイヤ(カーテンの隙間)見えるんですけどぉ
(俺)またさっきのばあちゃんじゃないの?
(しゅん)……あれっひでさん、車いすいないんですけど
(俺)えっなに、そんなすぐ移動できねーだろーおまえそんな話したからじゃねぇーの!
さすがにこの時間は車いすで出歩いてるはずがない…少し俺も怖くなった。
(しゅん)だから言ったじゃないですかぁ、俺ほんと見える(霊)んですからぁ~
(俺)でもよ~さっき俺も車いす近づく音聞こえたんだけどほんとにいたのか?
(しゅん)いましたよぉ~!で、ぱっと見たらもういなかったんすよ~
マジ怖いんすけど~
(俺)じゃその車いすどこ行ったんだ?
(しゅん)そんなのわかんないっすょ~
(俺)じゃどこから来たんだよ?
「ヨコムキ」…
…げ~っ
(しゅんと俺)
イビキをかいて爆睡してたはずのO岩さんの返答だった
…実はあの車いすに乗ってた青白い顔のおばあちゃん、どの病室にもいなかったらしい。
おわり
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