遅くなりましたが、先日のにこいちの神戸こくさいホールコンサートに来てくれたみなさんありがとうございました。
無謀とか無茶とか無理とか言われながらも2000人キャパの大ホールは、蓋を開ければ3階までお客さんが入っていました。なんとか成功させたにこいちのふたり、本当にがんばったと思います。
でも、悔しかった。ソールドアウト出来なかったことが。
にこいちの制作では正直、かなり無茶をしてきました。お金も、時間も、人手も全然足りてません。それでも素晴らしいメンバーやエンジニアと一緒に自信を持って世に出せる楽曲を作ってきたつもりです。デビューシングル「今日も風が吹く」に引けを取らない作品を目指した新曲「夢の続き」も映画「種まく旅人」の次回作の主題歌に抜擢していただけることになり、ラジオなどでのオンエアもスタートしました。でも、それがこのホールを埋めるだけの力を持っていなかったのか、聴いた人に会場まで足を運んでもらえるだけの魅力がなかったのか。
でも、そんな悔しさを埋めて余りあるものが当日のこくさいホールにはありました。
まずは差し入れの数の多さに驚きました。豚まん、焼きそば、パン類、お菓子、ジュースや栄養ドリンクなど、前日の通しリハーサルからにこいちを応援してくれている関係各方面の方々からの差し入れがどんどんバックステージに届き始め、最後にはスタッフ全員でも食べきれずにお土産に持ち帰る程の量になりました。僕を通じてにこいちを知ってくれたファンの方々からまでも、応援メッセージを添えた差し入れが楽屋に届きました。素晴らしかったのは、現場スタッフによってそれが誰からのものなのかがしっかりわかるように、みんなで共有出来るような配慮がきちんとなされていたことでした。
廊下では音響や照明、舞台の担当や会館の職員の方までもが一緒になり、あそこはこうしよう、ここはもっと変えたほうがいいんじゃないか、などと真剣に、そしてとても楽しそうに話しているのに気がつきました。
ああ、にこいちはきっと大丈夫だ、とその時僕は思いました。今までの経験からすると、大きな現場や長いツアーになるほどスタッフや裏方の人数も多くなり、その規模に合わせた環境を整えるとその分それぞれの意思の疎通はしにくくなり、小さな軋轢が生まれたりするものです。でも、今のにこいちには、全部が足りない。だからこそ大きなステージの裏側では、その大きさに見合うだけの足りない部分を、みんなで力を合わせて補完しようという空気が生まれていたんだと思います。関わっているひとりひとりが音楽が好きで、地元神戸が好きで、そこから生まれたにこいちというアーティストに自信と誇りを持っているように見えました。そしてなによりも、集まってくれたお客さんがそれを体現していました。
僕は裏方としてアーティストの根幹になる音楽制作を任されているプロデューサーであり、同時に同じステージに立つミュージシャンでもありますが、裏を返せば他にいくらでも代わりがいる人材のひとりだとも言えます。でも、その考え方はちょっと違うかも、と今は思っています。例えばかつてのビートルズにとってのジョージ・マーティンのような、にこいちにとって代わりのいない存在を目指すべきなんじゃないかと。そんなことに気づかせてくれたにこいちと素晴らしいミュージシャン、スタッフに感謝しています。次回のレコーディング、大阪BIGCATでのライブも、聴く人にとって代えのきかない音楽が出来るようにがんばろうと思います。
にこいちオフィシャルサイト
http://nikoichi.net/

無謀とか無茶とか無理とか言われながらも2000人キャパの大ホールは、蓋を開ければ3階までお客さんが入っていました。なんとか成功させたにこいちのふたり、本当にがんばったと思います。
でも、悔しかった。ソールドアウト出来なかったことが。
にこいちの制作では正直、かなり無茶をしてきました。お金も、時間も、人手も全然足りてません。それでも素晴らしいメンバーやエンジニアと一緒に自信を持って世に出せる楽曲を作ってきたつもりです。デビューシングル「今日も風が吹く」に引けを取らない作品を目指した新曲「夢の続き」も映画「種まく旅人」の次回作の主題歌に抜擢していただけることになり、ラジオなどでのオンエアもスタートしました。でも、それがこのホールを埋めるだけの力を持っていなかったのか、聴いた人に会場まで足を運んでもらえるだけの魅力がなかったのか。
でも、そんな悔しさを埋めて余りあるものが当日のこくさいホールにはありました。
まずは差し入れの数の多さに驚きました。豚まん、焼きそば、パン類、お菓子、ジュースや栄養ドリンクなど、前日の通しリハーサルからにこいちを応援してくれている関係各方面の方々からの差し入れがどんどんバックステージに届き始め、最後にはスタッフ全員でも食べきれずにお土産に持ち帰る程の量になりました。僕を通じてにこいちを知ってくれたファンの方々からまでも、応援メッセージを添えた差し入れが楽屋に届きました。素晴らしかったのは、現場スタッフによってそれが誰からのものなのかがしっかりわかるように、みんなで共有出来るような配慮がきちんとなされていたことでした。
廊下では音響や照明、舞台の担当や会館の職員の方までもが一緒になり、あそこはこうしよう、ここはもっと変えたほうがいいんじゃないか、などと真剣に、そしてとても楽しそうに話しているのに気がつきました。
ああ、にこいちはきっと大丈夫だ、とその時僕は思いました。今までの経験からすると、大きな現場や長いツアーになるほどスタッフや裏方の人数も多くなり、その規模に合わせた環境を整えるとその分それぞれの意思の疎通はしにくくなり、小さな軋轢が生まれたりするものです。でも、今のにこいちには、全部が足りない。だからこそ大きなステージの裏側では、その大きさに見合うだけの足りない部分を、みんなで力を合わせて補完しようという空気が生まれていたんだと思います。関わっているひとりひとりが音楽が好きで、地元神戸が好きで、そこから生まれたにこいちというアーティストに自信と誇りを持っているように見えました。そしてなによりも、集まってくれたお客さんがそれを体現していました。
僕は裏方としてアーティストの根幹になる音楽制作を任されているプロデューサーであり、同時に同じステージに立つミュージシャンでもありますが、裏を返せば他にいくらでも代わりがいる人材のひとりだとも言えます。でも、その考え方はちょっと違うかも、と今は思っています。例えばかつてのビートルズにとってのジョージ・マーティンのような、にこいちにとって代わりのいない存在を目指すべきなんじゃないかと。そんなことに気づかせてくれたにこいちと素晴らしいミュージシャン、スタッフに感謝しています。次回のレコーディング、大阪BIGCATでのライブも、聴く人にとって代えのきかない音楽が出来るようにがんばろうと思います。
にこいちオフィシャルサイト
http://nikoichi.net/
