先生の話が終わり、解散となり、私達はクラスを出ました

私は同じ野球チームのメンバーと『どうする?』『やる?』などと話をしながら家までの道のりを歩いていました。

メンバーの中にはやる気満々な奴もいれば、そうでない奴もいて、意見は別れましたが私自身はやる気の方が上回っていたので、その日の夜、母親に水泳大会に出場する事を話しました

翌日、野球チームのメンバーに出場する事にしたと話すと何人かのメンバーも出場を決めて来ていたので一緒に職員室へ行き先生に報告しました

先生は嬉しそうに笑ってくれましたが『きつい練習が待ってるけど一生懸命頑張って想い出に残る夏休みにしよう』と言ってくれたのがとても嬉しかったことを覚えています

夏休みに入り、猛練習が始まりました

一日中、朝から晩までプールに入り死ぬほど泳ぎました

私は自由形に選ばれたので毎日少しでも早く泳げるようにと練習していましたが同じ自由形に選ばれた友達のタイムを一度も抜かす事が出来なくて悔しかったのを覚えています

そして、大会前日の事、一生忘れる事の出来ない出来事が起きました

大会前日は翌日が大会なので身体を休める意味も込めて午前中で練習が終わりました

いつものようにみんなで帰り支度をしていた時、一人の先輩が『これから地元の蕎麦屋に集まってお昼を食べに行こうぜ!』と言ったので殆どが賛成となり蕎麦屋に集まる事になりました

私は一度家に帰って母親に事情を話してお昼代を貰う事にしたのですが母親から貰ったのは500円玉一枚だけでした

でも私は500円だけでは足りないと思っていたので母親にもう少しのお金を要求しました

しかし母親は『それ以上持って行くならそんなところに行かなくていい!』と叱られてしまい、しぶしぶみんなが待つ蕎麦屋に行きました

蕎麦屋に入ると皆んな集まっていました

皆んな泳いだ後ということと、明日の大会で勝つという意味を込めてカツ丼を頼むことになりました

野球チームのメンバーもカツ丼を頼んだので私もみんなと一緒にカツ丼を頼もうとしたのですがカツ丼の金額を見てみると500円では足りないのです…

私は安いラーメンを頼むしかなく『俺はラーメンでいいです』と小さい身体の小さい心臓が破裂しそうなくらい恥ずかしい気持ちになりながら注文しました

すると、みんなが私の方を向いて、えっ、ラーメン?っていう顔をして見てるんです

先輩の一人が『みんなカツ丼を注文してるんだから、お前もカツ丼にしろよ!』と言ってきました

私だってカツ丼を頼みたいんですがお金が…と口から出そうになりかけてグっとこらえました

ポケットの中でギュッと握り締めている500円玉がみるみる汗でグチャグチャになっていました



これ以上は思い出すだけで涙が出てきてしまうので書けません…

PS
松っちゃんが作詞で槙原が作曲し、浜ちゃんが歌った『チキンライス』という歌がありますが全く同じ境涯でしたから、この歌を聴くと心が痛くなり涙が自然と溢れてきます



苦い想い出
誰にでも幼かった頃に体験した苦い想い出がありますよね?

そして、その想い出は大人になった今も、時々、蘇って来ます。

私は小学校時代、
何処にでもいるような勉強は出来ないが
運動はそこそこ出来るやんちゃな子供でした

事実、地域の少年野球チームに所属していて背番号18を着けたエースピッチャーでしたから(笑)

あれは忘れもしない小6の夏休みのこと…

小学校に体育会系の先生がいて、ある日、その先生が学校の中でやんちゃ坊主ばかりを一つのクラスに集めました

集められた中には同じ少年野球チームのメンバーも居ました。

集められた俺らは何か悪い事でもして叱られるのかとドキドキしてたのを覚えています…

先生が黒板にあることを書き始めて、ようやく集められた意味が分かりました

黒板には次のように書いてありました!

『第○○回○○市小学校水泳競技大会』

そうです、俺らは小学校を代表して、水泳大会に出場することになったのです。

当時、小学校では水泳の時間に階級の試験があり、一番下が8級から上は1級迄ありました

私は、準1級を取得していましたので選ばれるに値するのは当然と言えば当然でした

確かに集められたメンバーを見ると小学校で運動に長けてるメンバーが勢ぞろいしていました。

集められたメンバー同士で話をしてると先生の口から次のような話が出ました

「この大会に参加するのは今回が初めてで、どの位のレベルの選手が出場しているかは分からないが参加するからには、きちんと練習をして参加するのが筋だ!なのでこの夏休み中、練習に参加出来ない奴は参加しなくて良い。今日、家に帰って親に話して、OKが出たら先生に言いに来い!」

次回に続く