「らくらくホン」のFCNTが民事再生 負債約1300億円
2023/5/30 14:25 日本経済新聞 電子版
NTTドコモの「らくらくホン」を手掛けるFCNT(神奈川県大和市)は30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。FCNTは富士通の携帯電話事業が母体で、スマートフォンの出荷で国内3位。関連会社合わせて負債総額は1300億円程度とみられる。スマホ販売の競争激化に加えて、円安で部材の仕入れ価格が上昇して資金繰りが悪化した。
FM Vは、大丈夫なのだろうか・・・。
次の情報も。
旧富士通携帯部門が民事再生=「らくらくホン」、負債1400億円
2023年05月30日 16時30分 時事通信
帝国データバンクによると、富士通の携帯電話事業を引き継いだFCNT(神奈川県大和市)など3社が30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債額は計1431億円。3社はNTTドコモのシニア世代向け「らくらくスマートフォン」などで人気を集めたが、半導体不足に伴う仕入れ価格の上昇により収益が悪化した。 【時事通信社】
【TSRの眼】FCNTが民事再生法、国内スマホメーカーの苦境を象徴
2023.5.30配信 TSR 株式会社東京商工リサーチ
「arrows(アローズ)」シリーズや「らくらくスマートフォン」で知られた携帯電話ベンダーのFCNT(株)(TSR企業コード:027062554)が5月30日、関連会社2社とともに東京地裁に民事再生法を申請した。
負債総額は保証債務を含めて3社合計で1,775億円に達する。
2018年1月、富士通グループが携帯電話事業からの撤退を表明し、投資ファンド傘下での再スタートを切った。しかし、群雄割拠が続くスマホ市場で、独自性を出してシェアを伸ばすことが難しく、FCNTは費用負担がかさむなかで事業開始から2022年3月期決算まで継続して最終赤字を計上。採算ベースに乗せることができないまま、次第に経営が不安視されるようになっていった。
2023年4月に入ると、バンクミーティングが開催されたとの情報が駆け巡った。同時期には取引銀行がFCNTとグループで製造を担当するジャパン・イーエム・ソリューションズ(株)(TSR企業コード:027062619、以下JES)に対して債権・動産譲渡を設定。また、同じタイミングで持株会社であるREINOWAホールディングス(株)(TSR企業コード:027062490)が保有する製造子会社の工場不動産に設定されていた抵当権の仮登記設定が本登記に変更されるなどの動きが表面化し、にわかに注目が集まっていた。
当社の前身でもある富士通グループの携帯電話事業の歴史は1991年にまで遡る。NTTドコモ向けの第1世代携帯電話の発売を皮切りに、時代の変遷に合わせて「ガラケー」(フィーチャーフォン)から「スマホ」(スマートフォン)に至るまで豊富なラインナップを展開してきた。この中で培ってきた「arrows」や、シニア世代をターゲットとした「らくらくホン」、「らくらくスマートフォン」シリーズは一定のブランド力を有し、グループの代名詞的な存在に成長した。
ところが、ガラケーからスマホへの移行期を境に、国内の携帯端末市場は大きな転換期を迎えることになる。米、中、韓メーカーの台頭により競争が激化、採算が悪化した国内メーカー勢の撤退が相次ぎ、次々と姿を消していった。2010年には富士通と東芝の携帯電話事業が統合され、事実上、富士通が引き受けた。
以降、富士通はソニー、シャープ(2016年に鴻海精密工業(台湾)の傘下入り)などとともに国内スマホメーカーの牙城とされてきたが、2018年にはついに携帯電話事業からの撤退を表明した。経営権は投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループへと移り、製造部門のJESとともに、富士通グループから離れることになった。
メイドインジャパンにこだわったものづくりを前面に押し出してきたが、それから5年。業績が浮上することはなかった。
FCNTが民事再生の申請後に債権者へ送付した「お詫びとお知らせ」には、製造や修理、アフターサービスの継続は「困難な状況」と記載されている。一般債権については、「5月29日以前に生じたものについては、弁済が一時禁止され、再生計画に従って弁済する」という。また、JESが5月30日に開示した書面は「弊社製品をご購入いただいたお客様及びご購入を予定されていたお客様には、多大なご迷惑をおかけすることとなりますことをお詫び申し上げます」と結ばれている。
NTTドコモは、東京商工リサーチの取材に対して「FCNT社端末をご利用されているお客さまへご心配をおかけすることがないよう、アフターサポート体制を整え、販売を継続する」とコメントした。修理やサポートは、メーカーではなく、購入ルートに依拠する状況だ。
近年、準則型私的整理の枠組みが広がり、法的倒産でも一般債権者や消費者に影響のないスキームの活用が活発だ。これらの背景には、事業価値の毀損を最小限にとどめ、取引先や消費者、地域経済への影響を最小限にする狙いがある。
こうした環境下でFCNTは法的倒産を選択し、一般債権者や消費者にも影響が及びかねない状況だ。この選択こそが、国内スマホメーカーの苦境を象徴している。
民事再生手続開始の申立て及びスポンサー支援に係る意向表明受領のお知らせ
2023年05月30日
FCNT株式会社
代表取締役 田中 典尚
弊社は、本日、民事再生手続開始の申立てを行うことを決定し、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行いました。同申立ては、本日付で受理され、これに伴い、同裁判所より、本日付で監督命令及び弁済禁止の保全処分の発令を受けましたのでお知らせいたします。なお、監督命令により、伊藤尚弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所)が、弊社の監督委員に選任されております。
また、弊社は、今般、弊社が民事再生手続をとることを前提として、複数の事業会社より、シニア向けSNSサービス等のスマートフォン等の携帯端末の利用に関連した各種サービスの提供(以下「サービス事業」といいます。)等を承継・支援する旨のスポンサー支援の意向表明を受けましたので、併せてご報告申し上げます。
弊社の民事再生手続開始の申立てにより、取引先その他の関係者の皆様に対しまして、多大なるご迷惑とご心配をお掛けすることになりましたことを、心よりお詫び申し上げます。
今後は、東京地方裁判所及び監督委員の監督の下、弊社事業の再生に全力を尽くす所存でございますので、何卒ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
弊社は、前身である、富士通株式会社のモバイルフォン事業本部が、平成12年(2000年)に操業を開始して以来、携帯端末の企画・開発・販売・修理及びシニア向けSNSサービスなど提供して参りました。弊社の100%親会社・持株会社であるREINOWAホールディングス株式会社(以下「REINOWA」といいます。)、REINOWAの100%子会社であるジャパン・イーエム・ソリューションズ(以下「JEMS」といいます。)及び弊社によって構成されるREINOWAグループの一員となって以降も、スマートフォン等の携帯端末の企画・開発・販売・修理(以下「プロダクト事業」といいます。)及びスマートフォン等の携帯端末の利用に関連したSNS等の各種サービスの提供並びにエッジソリューションの提供とオープンイノベーションの提供(以下「ソリューション事業」といいます。)等の事業を運営して参りました。
しかしながら、携帯端末市場の成熟化等によって売上が伸び悩む中、昨今の円安の進行、世界的な半導体不足等の影響によって原価・費用が急激に高騰し、REINOWAグループの収益・資金繰りは、急速に悪化する事態となりました。
そのような状況の下、弊社を含むREINOWAグループは、関係者の皆様のご理解・ご協力も賜りつつ、収益改善・資金繰り維持のための各種の取組みを進めるとともに、並行して、スポンサー支援による再建可能性も模索して参りました。
もっとも、REINOWAグループとして今夏の資金繰りの維持が必ずしも容易でない見込みとなる一方、法的整理によることなくスポンサー支援を受けることも困難と言わざるを得ない状況の中、上記の通り、今般、複数の事業会社より、サービス事業等を承継・支援する旨のスポンサー支援の意向表明を受けました。そこで、弊社は、スポンサーへの承継によるサービス事業等の再生を目指すこととし、民事再生手続開始の申立てに至った次第です。なお、REINOWA及びJEMSも、本日、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行っております。
今後、弊社は、東京地方裁判所及び監督委員による監督を受けながら、サービス事業等のスポンサーへの承継のため、可及的速やかに事業譲渡契約の締結を目指す予定です。
他方、プロダクト事業のうち、携帯端末の製造・販売事業については、現時点において具体的なスポンサー支援の意向が表明されていない中で事業を継続することは極めて困難な状況にあるため、誠に申し訳ございませんが、本日以降速やかに事業を停止させていただくことを予定しております。弊社製品のご購入を予定されていたお客様には、多大なご迷惑とご心配をおかけすることとなりますことをお詫び申し上げます。
同様に、プロダクト事業のうち、携帯端末の修理・アフターサービス事業についても、スポンサー支援がない状況においては継続が困難な状況にあり、事業を一旦停止させていく予定です。これらの事業の再開・支援につきましては、今後、携帯キャリア様を含む関係各位とも協議させて頂く予定ですが、当面上記のような対応となりますこと、伏してお詫び申し上げます。
なお、ソリューション事業についても、スポンサー支援がない状況において継続が困難なため、誠に申し訳ございませんが、本日以降速やかに事業の停止を予定しております。
今後、スポンサーの意向次第では、これらの事業を再開する可能性もございますが、当面上記のような対応となりますこと、改めまして伏してお詫び申し上げます。
弊社といたしましては、裁判所及び監督委員の関与の下、全役職員一丸となって弊社事業の再生に全力を尽くす所存でございますので、何卒ご理解とご支援を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。
★追加
ちなみに。
株式会社NTTドコモに、確認してみた。2023.5.31
現在も、arrowsを販売している。
当面の間は、販売する。
「arrowsの修理やサポートについては、NTTドコモで責任を持って、対応しますので、ご安心して、ご購入下さい」との事でした。
★追加
メーカーが倒産したけれど、「らくらくスマートフォン」や「らくらくコミュニティ」を使い続けて大丈夫?
2023年06月05日 00時40分シニアガイド
らくらくホン 今後の見通し
2023年06月03日 00時00分シニアガイド
「らくらく」シリーズのメーカーが倒産
携帯電話の「らくらくスマートフォン」を製造販売し、SNSの「らくらくコミュニティ」を運営しているFCNTが民事再生手続きを開始しました。
簡単に言えば、FCNTは「倒産」してしまったわけです。
これからは、スポンサーを探して事業の再生を目指すことになります。
これにより「らくらくスマートフォン」の販売やサポート、「らくらくコミュニティ」の運営にも大きな影響が出ることが予想されます。
例えば、在庫が無くなる前に「らくらくスマートフォン」を買うべきでしょうか。また、いま使っているとしたら、他のメーカーに乗り換えるべきしょうか。
FCNTおよび関連各社が公開したニュースリリースをもとに、今後の見通しを紹介します。
富士通の携帯電話事業から分社化
今後についてお話する前に、「らくらくシリーズって、富士通がやってたんじゃないの」という疑問にお答えしておきましょう。
FCNTは、富士通の携帯電話事業とSNS事業が分社化された会社です。
当初は、「富士通コネクテッドテクノロジーズ」という社名でしたが、富士通の資本から離れるとともに「FCNT」に社名を変更しています。
現在は富士通とは資本関係がなく、独立した会社です。
今回の倒産においても、富士通がスポンサーとして名乗り出る見込みは少ないでしょう。
「らくらくコミュニティ」は大丈夫そう
今後の見通しですが、FCNTのリリースによれば、スポンサーが見つかり、事業を受け継ぐことができるのは「サービス事業」だけです。
つまり、「らくらくコミュニティ」については、継続されると考えて良いでしょう。
ただし、「らくらくコミュニティ」は、富士通からFCNTに運営会社が変わった時点で、サービス内容も変わりました。
今後、スポンサー企業に運営が変わることで、同じような変化が起きる可能性があります。
とりあえず、すぐに退会する必要はありません。
「らくらくコミュニティ」からの告知を待ちながら様子を見るべきでしょう。
「らくらくスマートフォン」は使い続けて大丈夫
一方、ニュースリリースの発表時点では、「携帯端末の製造販売」と「携帯端末の修理/アフターサービス事業」のスポンサーは見つかっていません。
リリースでは、「事業を継続することは極めて困難な状況にある」としています。
これだけを見ると、「らくらくスマートフォン」を使い続けることにはためらいがあります。
しかし、「らくらくスマートフォン」を販売していたNTTドコモを始め、その他の携帯端末を販売していたKDDIとソフトバンクがアフターサポートの継続を告知しています。
また、「らくらくスマートフォン」については、NTTドコモの直販サイトで販売も継続しています。
とりあえず、いま「らくらくスマートフォン」を使っているのであれば、そのまま使い続けて良いでしょう。
もし、修理が必要になったときにメーカーが修理してくれなくても、同じ機種に交換してデータを移すという手があるので、いざとなったらなんとかなるでしょう。
ただし、今後、「らくらくスマートフォン」の新機種が出る可能性は低いと思われます。
次の機種変更の際には、一般的な端末への乗り換えを考える必要があります。
機種変更に備えて、Android共通の使い方を覚える
「らくらくスマートフォン」や、その前身の「らくらくフォン」は、シニアのことを考えた貴重な製品で、一つの時代を作りました。
しかし、国内メーカーの携帯端末事業には逆風が吹いています。
5月には、京セラも、2025年に個人向け携帯端末事業から撤退することを発表しました。
つまり、自分が使っている携帯端末のメーカーが、いつ撤退しても不思議ではない状況となりました。
このような時代に、そのメーカー独自のアプリや操作方法に慣れてしまうことはリスクとなります。
今後に備えて、Android(アンドロイド)スマホでは、Androidに共通した操作方法やアプリに慣れてください。
そうすれば、万が一のときも、違うメーカーの端末に乗り換えることができます。
今後も末長くスマホを使い続けることを考えると、これからは、できるだけ一般的な機種を選び、基本的な操作方法を覚えておくことをおすすめします。
[シニアガイド編集部]
★追加
FCNT携帯事業をレノボに譲渡
2023年09月01日 21時10分時事通信
東京商工リサーチによると、5月に民事再生法の適用を申請したFCNT(神奈川県大和市)は1日までに、携帯端末の開発・販売・修理などの主要事業を中国のレノボグループへ譲渡する契約を結んだ。譲渡額は未定で、9月中旬以降に譲渡が実行される見通し。
FCNTは富士通の携帯電話事業を引き継ぎ、シニア世代向けの「らくらくスマートフォン」の製造・販売などを手掛けていた。 【時事通信社】
気になるコメント。
2023年09月02日 15時44分
富士通内部情報だけど。会社から仕事用に支給されるのだけど、パソコンは、FMVだけど、携帯は、arrowsケータイでは、ない他社なんだよね。
こんなことで、富士通に、とって、arrowsは、いらない存在だったのかも。
パソコンは、FMVが、売れている仕組みにもなる。富士通含めて、関連会社は、パソコンは、すべて、FMVなので。
★追加
事業開始のお知らせ
2023年09月29日
FCNT合同会社
代表取締役社長 田中 典尚
FCNT合同会社(本社:神奈川県大和市、代表取締役社長 田中 典尚、以下当社)は、携帯端末、情報処理及びSNSに関する商品・サービス並びにシステムの研究、開発、設計、製造、販売、企画及び修理サポートを行う会社として、10月1日より事業を開始することをお知らせします。
FCNT合同会社はLenovo Group Limited(本社:中国・香港、会長兼CEO:Yuanqing Yang、以下レノボ)の出資を受け、本日、FCNT株式会社からの事業譲受を完了致しました。
FCNT株式会社のプロダクト事業及びサービス事業を承継し、新たな体制にて事業活動をスタートします。
これにより、当社はレノボが持つ世界規模の調達力と開発力から得られる利点を活用し、当社の技術力や市場の専門知識をいかしながら、高品質で信頼性の高いプロダクトやサービスをお客さまに提供してまいります。
そして、長年培ってきたプロダクトのブランド(arrowsシリーズ、らくらくシリーズ)を冠した製品ポートフォリオを維持し、サービス(らくらくコミュニティ等)についても継続して提供いたします。また、修理やOSアップデート等のサポートについても順次再開していく予定ですので、後日改めてお知らせいたします。
社名:FCNT合同会社
本社所在地:神奈川県大和市中央林間7-10-1三機大和ビル
代表取締役社長:田中 典尚
設立日:2023年9月20日