★「学力調査前に過去問特訓」大新聞は批判的だがちょっとピンぼけ | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

「学力調査(テスト)前に過去問特訓」だそうだ。
福岡県教委の複数の教育事務所が、事前に対象の子供たち(現在の小5と中2)に過去問を解かせるように校長に伝えたり、過去問集を作って学校に配っていたのだという。
おやおや、熱心なことだ、と新聞はいいたいのではないようだ。
文科省はこれを、「調査の公平性を損ねる」とおかんむりらしいというのがミソ。
どっちもどっちだ、と思ったことだが、さて、善悪となるとどっちなんだろう。
これは難問だ。


佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は「学校ごとに結果を公表する」といっている。
文科省は渋々ながら、学校別成績を自治体の裁量に委ねることを検討中だという。
となると、成績が気になるお役人、教職員はいそうだ。
自分のために。
だから「事前対策」に狂奔しているのだといえば、それはそうかもしれない。
でもね、それは子どもの損になることなのだろうか。


日本の教育のおかしなところは、いつのころからか「競争することは悪である」かのように変な神経を使い始めたことだ。
先生や学校のためか知らないが、テストであれば(調査といっているがテストだろう)良い成績を取らせたいのが人情ではないか。
努力すれば確実に成果出るのだ。
座して何もするな、学ぶなというのは、それこそ本末転倒なのではないか。


児童生徒は文科省のモルモットではない。
全国一斉にヨーイ、ドン、学力の到達度を見るのだといって、何のためにそれをやりたいのか。足りなければ補って水準にまで引き上げるというのが目的だろう。
だとすれば事前特訓、悪とはいえないと思うがねぇ。


学力調査は4/24実施。
学校別優劣が明らかになって、また上を下への騒ぎになる? としたら、日本の教育界の程度を疑わなければいけない。
調査は子供達のため。最終的に卒業までにきちんとした学力がついていればいいのである。


順位を気にする大新聞の記者さんが、この問題、取り上げたんでしょうな。
枝葉末節にこだわって大樹の在り方を失う。
まあ、ありがちな発想だと思いました。
メディアも教育界の程度も五十歩百歩でしょうか。




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【筆者から】
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ミーツ出版(株)という小さな出版社の社長をしています。61歳で行政書士の資格を取り開業しました。さらにこの数年は「ソーシャルメディアを愛する者」としてFacebookで熱く語り続けています。ブログは私の発言のごく一部です。ぜひFacebookページもご覧ください。コメントをいただけたら、こんなにうれしいことはありません。


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