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我に任せろ!
私は源為朝(みなもとのためとも)の孫、里子(さとこ)です。
「為頼(ためより)!!」
伊豆の領主・工藤茂光(くどうしげみつ)らの大船団から放たれた大量の矢は為朝の子、為頼の首に刺さったのです。
為頼「ううっ…父上…」
忠重(ただしげ)「為頼!!」
為朝は為頼を抱き抱えました。
為頼「…ちっ、父…上……」
為頼は亡くなりました。
為朝は為頼をギュッと抱きしめました。
船団から次々へと矢が飛んできて、民を射抜いていたのです。
そこへタカが走ってきて、
タカ「大弓を持ってきたよ!!」
為朝「これへ!!」
為朝は船団を見て、
為朝「もはや、これまでだ。されど、我に味方してくれた民の為に最後の矢を放つ!!」
為朝は大弓を構えました。
そして…
「ふんっ!!」
矢を放ちました。
矢は一艘の船めがけて飛んでいき、
グワシャ!!
なんと矢は船を貫き、破壊してしまったのです。
これを見た工藤茂光や北条時政(ほうじょうときまさ)は驚愕しました。
茂光「船が!!」
時政「為朝の矢がここまでとは…」
船が沈んでいくのを見た為朝は…
為朝「保元の戦では矢ひとつで、2人を貫いたが、此度は一矢で多くの者を討ってしまったか…。」
そう呟いた為朝は浜から去りました。
工藤らの軍は為朝を恐れて、なかなか上陸しませんでしたが、上陸し島の反乱を治めたのです。
為朝は…消えました。
一説には自害したとも、海に出て琉球へ渡ったとも…
これで私の祖父、為朝のお話は終わりです。
誰よりも強く、民に頼られた武士、為朝…私の子、公暁(くぎょう)も民に頼られる人物になれたのでしょうか?
「我に任せろ!」
雪降る鎌倉で、私は誰からも頼られた武士、為朝の声を聞いた気がしました。
終わり










