何だかモヤモヤした気持ちを抱えたまま、数日後には娘達を連れて帰京した。

あの時、旦那は一体どこにいたんだろう?

仕事だって言ってたけど・・・。




最初は「友達と飲んでる」って言ってて、電話の後ろでアナウンスが流れたら切れたし。

次に電話かかってきた時は「地方の客先のトコへ出張」と、全然違う事、言ってたっけ。

たぶん、ウソだよね。最初から、出張って言えばいいのに、なんでウソつく必要あるの?

女の勘は鋭いって言うけど、こんな言い訳だったら誰でも勘ぐるって。

あの電話の後も、家に電話をかけたけど、3日ほど出なかったし。

あ・や・し・い。



旦那が何を隠しているのか、直ぐにでも知りたい。スッキリしたい。

だけど、何をどうしたらよいか、全然分からない。

浮気だったとしたら、今回初めて?それとも今まで何度も?

特定の人?初めての人?私の知っている人?

とにかく、一人でいると色んな事が次々に頭に浮かんできてしまう。




ちょっと混乱と言うか、ノイローゼ?

TVや人の話で浮気や不倫なんて、山ほど聞いてきたけど、まさか自分が・・・と思う。

少し、落ち着いて考えなきゃ。

慌てて旦那を問い詰めたり、感情的になって言い寄っても、はぐらかされちゃうし。

そうしたら、この不安で、何ともいえない重い感情を、ずっと抱えたままになっちゃう。

冷静に、なろう。でもどうしたら良いの?



と、その時、ふっと思い出した。

そういえば、あの時、電話した直後に思った言葉。何だっけ?

そうだ「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず」だった。

彼が一体何しているのか、まず知らなくっちゃ。

でも、その前に、この言葉、いったい何?

私は、急いでパソコンを立ち上げて検索してみた。



前の会社の上司が言ってたから、有名な経営者か何かの言葉だと思っていた。

そうしたら、昔の中国の人の言葉だった。

孫子と言う名の戦略家の本から取られた言葉で、とっても有名な言葉だった。

2500年以上も前に書かれた書物なのに、

それ以後、世界中の軍事やビジネスに応用されてるらしい。

歴史に詳しくない私でも知っている、武田信玄の「風林火山」もそこから出てきたみたい。




いったい、どんな本なんだろう。

旦那の事をしばし、忘れて、ちょっと興味が沸いてきてしまった。

読んでみようと思ってアマゾンで探して、思わず衝動買い。

数日して、届いた本を試しにペラペラ眺めていたら、

「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず」という言葉もやっぱりあった。




確かに昔の中国で、戦争の時に使う言葉や考え方だと思った。

でも、ビジネスや人間関係に置き換えて、役に立てる事は確かに出来そうだと思う。

今の自分の不安感を払拭したかったし、旦那にごまかされるのもイヤだった。

何とか、事実を知りたい一心で、藁にもすがる思いで、「孫子」を読み出した私。

「彼を知り己を知らば・・・」という位だから、どうやって知れば良いか、

書いてあるよね、きっと。そんな風に思って読み始めました。

「故に曰く、彼を知り己を知らば、百戦殆うからず(謀攻篇)」

敵を知り、己を知ること。そうすれば百回戦ったとしても危険に陥る事はない。



なんとなく、おかしいなぁと思ったのは8月の終わり頃。

彼が仕事と言って土日も頻繁に事務所へ行くようになってから。

昨年までは、好きな時に仕事が出来る自営業っていいなぁ、なんていってたのに。

土日は子供達と遊ぶ事が多かったのに、それも無くなってきてた。

たまに思い出したように、私の都合も聞かず、何処かへ連れ出そうとする。



何だか、私も子供達もないがしろにされているような、疎外感を感じていた。

だからってわけではないけど、この2年くらい、何だかよそよそしい夫婦になってしまってる。

冷めたスープって、こういう事をいうのかなぁ。




彼の実家のある北海道にも、ついて来なくなった。

1年に2回ぐらいは、北海道の義父母に孫の顔だけでも見せようと思って、計画を立てる。

でも彼は、なんだかんだと理由をつけて、北海道には行かない。

仕事が忙しいのかもしれないけど、自分の両親でしょう?って思ってしまう。

だから、北海道に行く前後は彼に対して冷たく当たってしまう事もシバシバ。

ちょっと反省しなきゃなぁ、なんて帰ってきたら思うんだけどね。


そして、8月末に北海道に行く計画を立てたんだけど、やっぱり彼は仕事で行けないって。

まぁ、返事は予想してたんだけどね。



それで子供を連れて北海道に戻っていた時、用事を思い出して家に電話をしたのがキッカケ。

仕事中は邪魔しちゃいけないと思って、夜に家に電話をしたら、出ないし。。。

どっか飲み歩いてるんだわ((o(-゛-;)と思って、携帯に電話。。。

出ないし。。。(-""-;)




と、折り返し、電話が。

悪い悪い、電話気付かなくって、という彼の電話の向こうは、イヤに静か。

琴か何か和風な音楽が流れている。。。(?_?)

今、どこにいるの?と聞くと、友達と飲んでるって言うし。

ところが、電話の後ろから「ご宴会のお客様・・・」というアナウンスが。。。

突然、電話が切れる・・・あ・や・し・い。

もう一度電話が掛かってきた時は、明らかに外。

でも、とっても静か。風の音しか聞こえない。

ねぇ、どこにいるの、いったい?

いや、実は地方の客先のトコへ出張でさ~、なんて言う。

・・・絶対にウソだ。何か隠している。

そう思った私は、ピーンときてしまった。

たぶん、う・わ・き、だと。




ここで問い詰めたって、正直に答えるわけないだろうし、

私も彼の実家でそんな話をしたくない。

そんな時、ふと頭に思い浮かんだのが、

会社勤めで営業事務をしていた時に、上司から言われた

「彼を知り己を知らば、百戦殆うからず」

という言葉。確か、ビジネス書とかに載ってたなぁ位しか知らない。

東京に戻ったら、ちょっと調べてみようと思う。



とにかくいったい何が起こっているのかを知らないと。

きっと彼は正直に言ってくれないだろうから・・・。

胸の中にドンヨリとした不安感を抱えたまま、

でも、私の知らない所できっと何かが起こっている

という確信だけは胸に抱いて、帰京への日々を過ごしていた。
私は東京都下に住み、建設コンサルタントを営んでいるT也。30代前半だ。

妻と娘に囲まれてるけど、何だか最近、マンネリ気味な日々を送っている。

妻とは前の会社で知り合った。

妻は社内では人気があったのに、何故だか私と付き合って結婚してしまった。



実はその時、別の女性とも付き合っていた。

しかしある日ホテルで「こと」を終えた後に、彼女から別の人と結婚する事を言われた。

そこで唐突に彼女との関係が終わったことも、自分を結婚に向かわせた一因かもね。



3年前に会社を辞めて独立してから、妻とは何だかギクシャクしてうまくいってない。

夜の営みもずいぶんと減ったよ。たまに思い出したように義務感でやる事が多いかな。

自営を始めて、不安は常に付きまとうし、会社員の時とは違うストレスがあってね。。。



だからというわけではないが、あちこちのSNSに登録して、たまに「遊んでる」。

溜まった欲求を、家ではなくて外で解消しないと、やってられないよ、ほんと。

妻に対して、特に罪悪感は感じないかな。



会社員の時からの癖だったし、たまに遊ぶ分には、別にいいだろってね。

理屈と体は違うというか、子供じゃないんだし、体にもこだわりたいから。

結局いいなと思えないと長続きしないし、かといって長続きしてその先に何かあるわけじゃないし。

ダメになる時はダメになるんだから、その辺は割り切ってチャレンジ?してる。

時間限定の恋人募集なんて言い方は、自分に都合良すぎるのかな。

お互いの欲望が満たされれば、それでいいじゃん、って思うんだよね。



もちろん、いけない事とは分かっているけど、ばれなきゃいいじゃんって思ってた。

ばれないって思ってたし。自分もここまでハマるとは思ってなかったんだよね。

W不倫の響きに、人の女を自分の好きなようにしている自分に酔ってたのかもね。
私は東京23区内に住む30代半ばの、どこにでもいるような普通の会社員、H男です。

妻と二人で共働きだけど、何気ない生活に幸せを感じる呑気な日々を過ごしていたと思う。

子供は欲しかったけど、授かりモノだから仕方がないかなぁと、割り切ってました。

妻のE子とはネットのお見合いサイトで知り合い、1年半の交際を経て結婚しました。




零細企業ながら業績は良くて、残業や休日出勤当たり前の、多忙な日々を送ってました。

妻と一緒に過ごす時間がだんだんと減ってきている事に寂しさはありました。

でも妻を喜ばせたいと思ってたし、妻の嬉しい顔を見られるのが何よりの楽しみでした。

マイホームを建てようとしたのも、妻が喜んでくれたらとの一心でした。

でも、そんなマイホームも、家族の集う「我が家」にはなってなかったんですね。




忙しさの中でも、何とか時間を作って、妻と過ごす時間を作ろうとしていました。

でも、何だか、休みが合わなく、すれ違いになっていく事が多くなる。

いつの頃からか、一人で休みを過ごすことが多くなっていました。

仕事の忙しさもあり、妻の変化に気付いていなかったんでしょう。

夜の生活も、いつの頃からパッタリとなくなっていたし。

お互い、仕事が忙しいから仕方がないか。。。なんて呑気に考えていた自分が恨めしい。

結局、私一人が空周りしていた事を知った時の落胆といったら。。。


信じていた人に裏切られた事に最後まで気付かない自分はなんなんでしょうね。

まさか妻がW不倫をしているなんて、考えもしなかった。。。
私は東京23区内に住む30代前半の主婦、E子です。子供はいません。

夫と二人で共働きだけど、それなりに幸せに生きていたかなぁと思う。

夫のHとはインターネットのお見合いサイトで知り合いました。



夫は卸会社の営業マンで、残業や休日出勤が多くて忙しそう。

一緒に過ごす時間がただでさえ少ないのに、

突然「家を建てる」と言い出して、それに掛かりっきり。

ますます構ってくれなくなって、何だか淋しい。。。



ネットをあちこち見ていたら、ふっと目に留まった一つのSNS。

“大人の”SNS、いわゆるアダルトSNS(サイト)でした。

今から思えば、ふとした心の隙、気の迷いだったのかも知れません。

でも、動き出した運命の歯車は、そう簡単には止まらないように

出来ているのでしょう。私はSNSの深みへと段々とはまっていきました。



いけない事とは分かっていても、背徳の快楽に溺れて抜け出せない自分。

自分がW不倫をしてしまうなんて、考えもしなかった。。。
私は東京都下に住む30代前半の主婦、K子。

娘に恵まれて、それなりに幸せに生きていたと思う。

大学を出て勤めていた大手住宅メーカーで、夫のTとは知り合った。

その夫も3年前に、会社を辞めて突然独立。



1級建築士の資格を持ってはいたが、突然会社を辞めると言い出した。

会社でいったい何があったのだろう?

聞いても何も教えてくれなかった。

ただ、「昔から独立したかったんだ」としか言わなかった。

そんな事、言っていたっけ?

私が結婚当初に考えていた人生とは違ってきたし、

これからの生活がどうなるのか不安もあったけれど、

とにかく娘のためにも、何とか頑張らなくっちゃ! と思っていた。



夫は、家の最寄り駅と同じ沿線の駅近くに、事務所を借りていた。

まさか、そこを舞台にW不倫が繰り広げられるなんて、考えもしなかった。。。