【大腿方形筋(って何だ?)】
前回に引き続き「何だ?」シリーズ。
別にシリーズではありませんが。
それと、前回のものは「整体の日々」をテーマとして選んだくせに、今回のテーマは「症例」にしてしまいました。すみません、何しろワタクシ、編集能力が無いと言うか、そもそも整理能力が無いというか大雑把というか気まぐれというか。。。
全部です(●´ω`●)ゞ
そして実は、今回の症例の方は、前回と同一のクライアントです。
同一クライアントが、長趾屈筋を痛め、今回股関節痛でこれから述べる大腿方形筋を痛め、
ところが、前回の長趾屈筋を加療した時には、この股関節痛を訴えてはいませんでした。
しかもこの他に長内転筋、大内転筋、内側外側のハムストリングス、梨状筋、小殿筋、腸骨(骨盤)等々をこの半年くらい加療して来て、
更にこれは右側の話しであり、
ところが元々は左下肢全体に及ぶ神経痛に苦しみ、それが1年半経過した比較的最近になってやっと緩和してきた頃に
「次は右下半身(神経痛は無し)に移行してるんじゃね?」といった様相。
すでに何がなんだかわからなくなっている方々、
ごめんなさい(●´ω`●)ゞ
実は実は、この他にもかなり様々な事に「ひいひい」言いながら対応してきたりしたのでした。
さらに何だか分からなくなってしまっている方々、重ねてごめんなさい。
更に実は、元々このクライアントは、12年前に痛みを発症したこともあり(その頃は『これ』は世間的にどころか医療界でもほぼ全く認知されていなかった)医師による診断は受けていないため公式には一切の記録から漏れていますが、私が見るところ、
不全型線維筋痛症というものだと思えます。
10年間鍼治療を受け続け、ずいぶん良くなったものの強い神経痛が残り、理由がありウチに紹介で来院されたのでした。
おっと、主題から逸れた話しが長くなりそうです。元に戻しますが、一言だけ加えておきたいので言いますと、私の関わった僅かながら3人の線維筋痛症と思われる方の全てに軽度特発性脊柱側弯があると思われるのは気のせいでしょうか?
今回の主題は股関節痛。しかも、大腿方形筋と思われるところが主因みたいでした。
前回に引き続き、わかりにくい(笑)大腿方形筋という筋肉は、これです。
↓ ↓
「外旋6筋」と言うらしいのですけど、(伸ばした状態で)脚を外回しするのに使う筋肉で、その一番下にあるのがこの大腿方形筋。
前回、長趾屈筋を緩和させ、その後今週になって来院。長趾屈筋はさらに緩和が進み、
課題だった内転筋群も今回はうまく緩ませることが出来まして(ほっ)、今後の治癒への見込みがやっと明確に立ったところでお帰りいただいた2日後に、電話がかかってきました。
今回の加療後、翌日から歩行時に股関節が痛いと訴えられまして(訴訟を起こされたのではない)、その日に来院。股関節痛はそれなりに自信があり加療したものの、
何故だか少ししか、効果は表れませんでした
ここ最近は、ワタクシ、ちょっと不調なのでしょうか?“外す”ことが結構増えているのよん(泣)
悔しくて、悔しくて、その晩は
普通に寝ました。
眠れたのね…。
でも、起きているうちは悔しくて、悔しくて、
ぼーっとしてました(ぼーっと考えてました)。
半ば強引に(飽くまで対応はソフトに)本日来院をお願いしておき、対策を考えた結果、見逃していた恥骨(骨盤の前のところ)の変位ではないかと見当をつけ検査。ほんの少し陽性だったため加療するも、これもあっさりと外し、あまり変化なし。
その他念入りに検査をするも、外旋、内旋、内転、外転、深く屈曲、伸展、いずれの挙動にも引っかかって来ない。
ただ唯一、股関節90度屈曲で内転をすると、臀部に張りが出るとおっしゃる。
元々梨状筋を痛めているため、その名残りが張り感を覚えさせているのではないか?
前後するが、昨日加療後は痛みは少し緩和、昨日との違いは痛む位置が少し違っていて、「階段を上る時に(着地時に、というよりも“踏ん張る”ときに)特に痛む」とおっしゃいます。
が、わたしの力不足としか言いようがなく、部位を特定しかねているとクライアントは、
「この辺りが痛む」とおっしゃいます。その、「この辺り」というのは大腿骨大転子の少し下のほうの、しかも裏側。
あ、大腿骨大転子と言いますのは、「股上」の位置を身体の真横にたどると“ぽこ”っと出ている骨のところです。
よくわからず、仕方なく筋膜リリースでお茶を濁し(泣)、この際唯一検査で陽性の出ていた梨状筋などをあらためて緩めようかなとうつ伏せになって頂き、その姿勢(緩める姿勢)を取ろうとして
やっと気付いた。
外旋筋か…。
確認すると、そこは内閉鎖筋(上のリンクで確認してください)かなと思ったが、痛む位置はもう少し下のほう。大腿方形筋に対して、解放テクニック(カウンターストレイン)。
歩行して確認してもらうと、「まだ痛むが、ずいぶん違う」と言って頂け、本日のところは終了としました。
少し解りづらいかもしれませんが、上のリンクのように大腿方形筋は、大転子少し下のほうと坐骨近くの骨盤にまたがって着いている筋肉です。
足の着地時に、大転子は少し上、骨盤(坐骨近辺)は少し下に「剪断」するようにわずかに食い違う位置に動きます(この時一瞬伸長性収縮が起こっていると思えます)。その時に、そこをまたがった大腿方形筋は、ほんの少し「伸びる」ことになるのですが、
当欄で何度も言いましたように、拘縮した筋肉は伸びようとした時に痛みを生じます。それが、着地時の痛み。また、階段を上ろうとするとこの大腿方形筋は伸びたまま力が入る事になります。この時、痛みかた次第で必ずしも痛みが出ることにはならないみたいですが、脚に力を入れようとするその直前、筋肉はしばしば「反動」を使おうとしますが、この一瞬生じる反動時に筋肉は伸び(これも伸張性収縮)、それが階段を上る時に生じる痛みの原因みたいです。
と、その後考えて結論を出してみました(苦笑)。
もう、開院して5年が経過しましたが、
俺って、所詮この程度だよね。
もっと勉強しなくちゃいけませんねえ…。
※このクライアントについては、そのうち許可を取って、まとめてご報告出来たらと思っています。