胃がんになっちゃった。でも大丈夫! -8ページ目

鶴ちゃんとおしっこ

胃ガンになっちゃった!でも大丈夫!

~今日は、ある看護師さんのお話~

僕の病棟のナースはけっこう綺麗、かわいい。こんなにもイメージ通りかと思うぐらい皆さん天使でした。
担当が日替わりで、毎日どの人が担当がつくのかが、楽しみのひとつ

術前のある日の担当が
「きょうよろしくおねがいします鶴岡でーす」と声はやわらかいが目の前にはいるのは
クォーターバックのような30位の男性でした

おいおい今日は男!聞いてはいたがやはり男の看護師もいるんだぁーーあたりまえか
そんな日もあるかと・・・

ただ、この鶴ちゃん 手術の不安、その後の痛みを和らげた一番の功労者になるんですけどね

鶴ちゃんは、どっちかって言うとぼくらの業界のメイクさんみたいな感じ、人当たりとても優しくなんでも相談しやすい。女性の患者さんには人気あるんじゃないかなぁ

僕はその気ありませんが、後に鶴ちゃんがちがう人の担当になるときは
うらやましいともおもったぐらいです。

手術当日

これからいざ出陣!オペ室に・・・その時 担当でもない鶴ちゃんがベッドまで来てくれたのです。

握手!そして「不安だと思うからはげましにきたよ!」

私は「何!どうしたの!全然平気!行けば寝てるだけでしょう!平気平気」
と強がったて見せた。

内心は極度の緊張でバクバクだったけど、彼のおかげで かなり落ち着いた。
また涙腺が・・・かっこわるいから普通にしてたけど

鶴ちゃんスゲーなー
だいたいオペの日にち知ってたんだ。
人にすかれたり、優しくされるのは
これ以上心地いい事はない。
ありがとう鶴ちゃん

その後尿管を外すタイミングが来た。管出す時痛かったー!でもはずれるならいいかぁ

甘かった!

外したその午後にはおしっこを自力で出さなければいけない。
出せない場合は、また管をあそこに入れることに、
エーーまたその痛い思いを?入れる時又出す時2回も!ヤダヤダヤダそんな心境だった。
なんとかならんのか?
膀胱にたまりると身体に悪い、そうしたら管を入れなければいけない。そりゃそうだ尿を自力でだせなきゃ生きて行けない。そういう事だ!簡単な事ができないそれが恐ろしい事。不安が募る。


管を抜いたのはその日の朝9時半
昼位までには出さなければいけない。その日おしっこのことだけ考えていた!

その後経過的には事がおこらず
昼だ、出さなければ、ただ尿意はまったくない。でも絞り出せばでるんじゃないかと

$胃ガンになっちゃった!でも大丈夫!


出なかった.


看護師さん「14時まで様子みましょう!大丈夫大丈夫たまれば出ます!(笑顔)」


ん。ちょっと覚悟した。

14時25分
少し尿意を感じた。おっ!これはでるかぁ!!
完全におしっこ出したい状態だ!これで出なければ人間じゃない。
楽勝ムードでトイレに駆け込み、量をはかるため尿瓶に入れ様ようとしたが


$胃ガンになっちゃった!でも大丈夫!


出なかった。


あれれいつもならジャーってでるのに、あれっおかしいんなぁ? その時はしたい気持ちと下半身が別だった。・・・・


諦めた。


医者「麻酔背中に入れてるのでそのせいでしょう麻酔ぬくまで尿管いれときましょう!」
そう麻酔のせい! 僕の下半身 変なのは
その時、俺一生管付き?スゲー不安だった。麻酔ぬいても おしっこ出る保証ないよね?
どうしよう。どうしよう

2日たち麻酔を抜く日が・・・再度おしっこに挑戦だ!
その日
10時35分 麻酔を抜く
11時45分 尿管を抜く

今日1日の最大のテーマ。
そうおしっこする事。これだけを考えて過ごす。
今回は尿意を感じるまでためておこうと思った

13時43分 不安だったので尿意はないがトイレに・・・ちょっと焦っていた。

$胃ガンになっちゃった!でも大丈夫!


出なかった。

そんな時鶴ちゃんが「大丈夫大丈夫!16時ごろまではでるよ落ち着いて」
ん?あと数時間待つか!鶴ちゃんに言われるとなんか安心する。
そう!鶴ちゃんの為にもおしっこ頑張らなければ・・・

15時55分
勇気をだして尿瓶にあてる。これラストチャンス?
尿意もあんまりないし、でるのかこれ?でなければ一生管ついたまま生きていく!それだけは避けたい
真剣におもった。
頑張った!

$胃ガンになっちゃった!でも大丈夫!


チョロチョロ出たー、そして勢いもすこしあって出た!出た!出た!
165ccようやく自力でおしっこが出た。こんな嬉しい事が最近あっただろうか?
嬉しい。普通の事がとても感激だ!ヤッター
いつも廊下で胃の事心配し声を掛けてくれる鶴ちゃんに見せたくなった。
尿瓶の中をすぐ捨てず(普通は量はかるとすぐ捨てる)、彼に見せたかった、

今思うと 滑稽な状況でしたね。 尿瓶もって男が男に自分の尿を見せたがっている。

ただ、その時は、優勝カップをてにいれたぐらいの気持ちだったので・・・ゆるして

鶴ちゃん喜んでくれた。ガッツポーズな感じ
ポーズはしてない。ちょっとそこまでは、恥ずかしかった
だっておしっこしただけだからね。

でも
なんだろう。こう言う時って戦友というか。ひとつになる感じ。
嬉しいし、そこに応援してくれる人を好きになる。
今度はこいつの為になにかしてあげたくなる そんな気持ち自然と感じました。


ありがとう 鶴ちゃん。