恵比寿の美容室、美容院 Agee garden 田中のブログ
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炭酸ガスでリフトアップ


 地球上の生物は常に重力の影響を受けています。私たちが普通に立っていても、足腰や背中などの筋肉が体を支え、重力に対抗しています。筋力や運動能力などは加齢とともに衰えます。足腰が弱くなったり、リウマチや関節炎等が原因となったりして、転んで骨折しやすくなる状態を「ロコモティブシンドローム」と呼び、寝たきりにつながる危険性が高いため、日本整形外科学会が啓蒙活動を始めています。

 最近は表情筋を鍛えることによる、活き活きとした表情作りが話題になったりするようですが、表情筋を含めた顔の筋肉も、老化などに伴って筋力が衰え、その結果頬がたるんだり、顎が垂れてきたりします。頬のたるみは肌の張りの衰えが原因だから、張りを取り戻す化粧品で解決できる、などと思っている人もいるかも知れませんが、より重要な原因は筋力の衰えであり、表情筋等の筋力を強くしなければ、重力に対抗して肌の張りを取り戻すのは困難です。

 瞼の垂れ下がり(眼瞼下垂)は視力などにも影響するため、保健適応の手術対象になることもありますが、頬のたるみや二重顎は病気ではないし、でも気になる、どう対処したらいいか分からない、という人が多いと思います。これらは筋力の衰えが問題なので、要は筋力トレーニングが必要になります。

 筋力は、実は年齢に関係なく、鍛えれば鍛えるほど増強されます。実際に、80歳の筋骨隆々としたボディビルダーをテレビなどで見た人もいると思いますが、筋肉は負荷をかければ、それに対抗できるように反応します。重いものを持つ回数が多かったり、時間が長かったりすると、自然と筋肉がつくというのは、日常経験することですが、顔の筋肉も鍛えれば、垂れ下がった瞼が上がって目元がぱっちりとし、ゆるんだ頬がピンと張って若々しい表情になり、垂れ下がった顎がきゅっと引き締まってシャープな印象に変わる、という期待が持てます。

  しかし、筋肉を鍛えるには、普段その筋肉にはかからない負荷を、一定時間以上かける必要があります。足腰の筋肉ならスクワット、腕ならダンベルを使えば良いというのは誰でもすぐに思いつきますが、顔の筋肉はどうやって鍛えればいいのか?そもそも、そんな方法があるのか?いよいよ今回のテーマの本題に入ります。

 ネオケミアでは、炭酸ガスの経皮吸収により、筋肉疲労が取れそうだということに気づき、神戸大学医学部整形外科(黒坂昌弘教授)と共同研究を開始しました。その結果、筋力トレーニング後に炭酸ガスを経皮吸収させると、トレーニングで低下した筋力がすぐに回復するだけでなく、なんとトレーニングをしていなかった筋肉の筋力が増強することを発見したのです。



 ただし、筋力測定は、被験者がどれだけ「気合い」を入れるかで変わってしまうため、このデータだけで本当に炭酸ガスに筋力増強作用があるとは言えません。そこで、ラットを使って実験したところ、炭酸ガスによって筋力トレーニングと同じ変化がラットの筋肉に起こり、本当に筋肉量が増えることを確認できました。


 これらの成果をまとめて特許出願し、スーパー早期審査制度を利用した結果、非常に短期間で特許化されました。


 さて、もうお分かりだと思いますが、炭酸ガスパックによる顔のリフトアップ効果を感じる人も多いと思いますが、その効果は表情筋等の筋力増強作用による可能性があるということです。表情筋などの筋力が増強するかどうかは、もちろん直接実験することができません。しかし、これまでの実験結果と、そこから導き出される理論から、足や腕だけでなく、顔の筋肉が鍛えられても不思議はありません。

 また、筋肉が鍛えられると、筋肉細胞内のミトコンドリアが増え、有酸素代謝が活発になって糖や脂質の分解が進みます。筋力トレーニングにより、いわゆる「有酸素運動=エアロビクス」効果が得られることが分かっていますが、炭酸ガスパックの小顔・部分痩せ効果を感じることができるのは、やはり炭酸ガスによって、パックした部分の筋肉がトレーニング効果(ミトコンドリアの増加と活性化)を得られる、すなわち脂肪の分解が進むためと予想されます。

 筋力トレーニング効果が得られる、効果的な炭酸ガスパックの使用回数やパック時間はまだ検討中ですが、当社社員が60日間毎日パックしても特に現時点で問題は認められていません。

炭酸ガスによる美容効果のメカニズム その2

炭酸ガスが組織中酸素を運ぶメカニズム
A. ヘモグロビンが酸素を運ぶ ......... その1で詳しく解説しています。
B. 二酸化炭素がヘモグロビンから酸素を追い出す
赤血球内のヘモグロビンに結合して運ばれた酸素は通常、組織細胞の呼吸(酸素を使ってエネルギーを生み出し、いろんな細胞活動を行い、二酸化炭素を排泄する)によって発生した二酸化炭素によって放出されます。

これをさらに詳しくみてゆきましょう。細胞が活動を行った結果吐き出した二酸化炭素は血液に溶けます。酸素と比べて約20倍多く溶けます。二酸化炭素は赤血球に吸収されると、水と反応して炭酸H2CO3を生成します。


通常この反応は遅く、炭酸はあまりたくさんできません。ところが、赤血球の中には炭酸脱水酵素 carbonic anhydrase という酵素がたくさんあり、反応(1)を促進します。


生成した炭酸は、水素イオンH+ を放出して重炭酸イオンHCO3になります。


ヘモグロビンは元来弱い酸性を示しますが、少し酸性度が上がっても、その増加を少なくする(緩衝作用)があります。それによって、水素イオンH+はオキシヘモグロビンにより取り除かれます。水素イオンが酸素の結合したオキシヘモグロビンに結合するということは、オキシヘモグロビンが還元されるわけですから、デオキシヘモグロビンとなって酸素を放出します。この酸素が、細胞の活動に利用されます。これが、二酸化炭素によってヘモグロビンから酸素が放出される一つのルートです。

もう一つのルートは、赤血球内に取り込まれた二酸化炭素が、直接オキシヘモグロビンの酸素と入れ替わって鉄原子に結合し、酸素を追い出すために、酸素が放出されるものです。
つまり、二酸化炭素濃度の高いところでは、赤血球はより多くの酸素を放出するわけです。活動が活発な組織では二酸化炭素がより多く発生し、活動に必要なさらに多くの酸素供給が行われる、非常に巧みな生命の仕組みです。

このように、赤血球による細胞への酸素の供給は、主に二酸化炭素がコントロールしています。端的に言うと、二酸化炭素なしでは、ヘモグロビンは酸素が結合したままになり、細胞は酸素を受け取れません。二酸化炭素は、細胞の活動の結果出てくる老廃物のように思われますが、実は体の中でこのように非常に重要な役割を果たしているのです。




C. 体内の酸素を積極的に利用する
ヘモグロビンが酸素を放出する割合は、血液の条件によって変化します。すなわち、下記の条件によりヘモグロビンは酸素を放出しやすくなります。

[ 1 ] 血液のpHが低くなる=酸性に傾く
[ 2 ] 血液中の二酸化炭素分圧(濃度と考えてもいいでしょう)が上昇する←実はpHが低くなるのと同じ
[ 3 ] 血液温が上昇する

炭酸ガスパックにより、条件①、②は達成されますが、ジェルの温度は二酸化炭素の発生に伴い低下するため、条件③は逆に酸素放出効率を下げる方向に作用します。炭酸ガスパックにより、ヘモグロビンから放出される酸素の割合は、これらの効果が総合された結果で決まります。パックの最初の数分間は皮膚が冷たく感じますが、二酸化炭素の血管拡張作用により、皮膚血流量が増えます。その結果、人によっては温かく感じたり、あるいは熱く感じたりします。

ヘモグロビンの酸素飽和度と酸素分圧の関係を示した曲線を、ヘモグロビンの酸素飽和曲線あるいは酸素解離曲線といいます(これに関してさらに詳しいことを知りたい場合は、酸素解離曲線を扱った他のHPをご覧ください)。血液中の二酸化炭素濃度が上昇する、あるいは血液のpHが低下する、などによりヘモグロビンが酸素を離しやすくなる現象をボーア効果Bohr effectといいます。活動の盛んな組織ほど二酸化炭素の産生量が多く、二酸化炭素の産生量の多い組織にある赤血球ほど酸素を離しやすいという、実に合理的な仕組みで組織に酸素が供給されているのです。

炭酸ガスによる美容効果のメカニズム その1

最近、さまざまな炭酸ガスパック剤が出回り、炭酸ガスパック剤に関して間違った情報が流れているようです。炭酸ガスパック剤は、当社代表の田中が、鐘紡の新薬研究所勤務時代に基本アイデアを練り上げ、基礎実験で有効性を確認し、その後独立して研究を重ね、現在の製品に仕上げたものです。皆様に炭酸ガスの美容効果(医療効果もありますが)を正しくご理解いただくために、炭酸ガスの作用メカニズムなどについて、より詳しくご説明いたします。

1. 炭酸ガスの皮膚からの吸収
A. 皮膚から吸収されるのは泡ではなくモレキュラーステートCO2(分子状二酸化炭素)である


一般の方が理解しやすいように、当社でも「炭酸ガス」という言葉を使っていますが、実は当社が開発した炭酸ガスパックで皮膚から吸収されるのは、ブクブクした「泡」ではなく、水に溶解したモレキュラーステートCO2(分子状二酸化炭素)です。コーラやビールは、栓を抜くと勢いよく泡が出るので、炭酸ガスが溶けて泡になっているように見えます。ところが実は、高圧でむりやりコーラやビールに溶けていた炭酸ガスが、栓を抜いて圧力が下がったために、水に溶けきれない二酸化炭素が泡になっただけなのです。
炭酸ガスの美容効果の本体は、皮膚から吸収されやすいモレキュラーステートCO2(分子状二酸化炭素)であって「泡」ではありません。例えば炭酸ガスボンベから、チューブなどで勢いよく「炭酸ガス」を皮膚に吹き付けても、ほとんど吸収されず美容効果も得られません。
B. 当社開発品が弱酸性である理由
「炭酸ガス」は水に溶けやすく、溶けると一部が水と反応して「炭酸 H2CO3」になります。
日常よく目にする「炭酸水」の状態です。


炭酸は水の中で一部が解離して「重炭酸イオン HCO3」になります。


水中の二酸化炭素は、pHが低い、すなわち酸性が強いほど分子状で存在する割合が増え、皮膚から吸収される量が増えます。逆にpHが高いと皮膚から吸収されにくい炭酸や重炭酸イオンになります。pH8のアルカリ性では、溶解した二酸化炭素の98%が解離してイオンとなり、皮膚から吸収されるモレキュラーステートCO2(分子状二酸化炭素)の量がわずかになり、ほとんど美容効果が期待できません。

当社が開発した炭酸ガスパックはA剤(顆粒)とB剤(ジェルベース)を混ぜたときの酸性度はpH5~6程度であり、ジェルの水に溶解した二酸化炭素の約半分が分子状で存在する酸性度です。pHが低すぎると、皮膚に傷などがあれば当然、酸性の強い炭酸水として傷にしみます。更にpHが低くなり、4以下になると今度は逆に二酸化炭素が分子状で溶解できなくなります。

なお、米国では皮膚に「特殊なクリーム」を塗り、酸素濃度の高い部屋に入り、皮膚から酸素をたっぷり吸収させて皮膚の新陳代謝を活性化すると称する美容法が開発されましたが、ヒトでは酸素は皮膚からほとんど吸収されないのは科学の常識なので、インチキ商法としてかなりたたかれたようです。

同じく酸素関係の化粧品では、パーフルオロカーボン(人工赤血球;今はなくなった製薬会社が開発していましたが、中止されました)を配合した化粧品があるようです。これも皮膚から酸素を吸収させるというコンセプトで、皮膚組織の新陳代謝を酸素で活性化するといっているようですが、果たしてそれで皮膚組織中の酸素濃度が増加するのでしょうか。

2. 炭酸ガスが組織中酸素を増やすメカニズム
A. ヘモグロビンが酸素を運ぶ

炭酸ガスパックによる皮膚細胞の新陳代謝活性化は、赤血球が運ぶ酸素を利用しています。酸素はある程度水に溶けるため、血液にも溶けます。これを「物理的溶解」といいます。水温20℃で水1リットルに約6.5mlしか溶けません。酸素の物理的溶解量は低く、生物の活動を支えるためにはもっとたくさんの酸素が必要です。
そのために、赤血球はヘモグロビンと呼ばれる酸素運搬タンパクをたくさん持っています。ヘモグロビンには鉄原子があり、酸素分子はこの鉄原子と結合して、オキシヘモグロビンになって血液中を運ばれます。このような酸素の取り込みを「化学的溶解」といいます。酸素の化学的溶解は物理的溶解の約70倍といわれており、酸素供給が主に赤血球(ヘモグロビン)によって行われていることが分かります。
なお、この場合の酸素分子と鉄原子の結合では、鉄原子は酸化されないため、「酸素付加」と呼び、通常の酸化とは区別します。赤血球1個の体積は1立方ミリメートル(1ミリ角)の約500万分の1で、1個の赤血球に約6億4千万個のヘモグロビンがあるといわれています。

貧血の治療に鉄分を含んだ薬を使うのも、ヘモグロビンの原料供給を行うためであり、ヘモグロビンが酸素運搬に重要な役割を果たしていることがわかります。



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