家出の理由を話したら彼女は俺にこう言った。

酷いね!弱いものいじめなんて!

そいつサイテーだなってね。

俺が咄嗟に思ったこと、それは、俺が弱いものなんだってこと。

恥ずかしくなった。

開けっぱなしの窓から風が入って、白いレースのカーテンが雨上がりの月に照らされて、少しだけ青白かった。