今日の読書~『絶対泣かない』 | ヒズモのブログ

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山本文緒 著 『絶対泣かない』 (1998年11月)

角川文庫  定価:(本体440円+税)

 

NHK「あさイチ」に先日、山本文緒さんが出演されていました。2001年に直木賞を受賞された後に、プレッシャーから心身のバランスを崩されたことや、そこから立ち直っていかれた経緯を明るく語られ、興味深く聴きました。そして、山本さんの作品を読みたくなり、この本を読みました。元気がもらえる15の短篇集でした。

 

 

KADOKAWAの紹介文です。

あなたの夢はなんですか。仕事に満足してますか、誇りを持っていますか? 専業主婦から看護婦、秘書、エステティシャン。自立と夢を追い求める15の職業の女たちの心の闘いを描いた、元気の出る小説集。

 

文庫版の「あとがき」に著者はこう述べています。「もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなにつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身です。つまらない仕事を選んでいるのもあなたで、そのつまらない仕事でお給料をもらって自分を食べさせているのなら、一見華やかそうでも、誰かから扶養されている人よりは何倍も自由であることを、時々は思い出してください。どうか、あなたがあなたの仕事を好きになれますように。」(P200)

 

フラワーデザイナー、体育教師、デパート店員、漫画家、営業部員、専業主婦、派遣・ファイリング、看護婦、女優、タイムキーパー、銀行員、水泳インストラクター、秘書、養護教諭、エステティシャン、そして、16番目のお話は著者がお願いして書いてもらったという「手相観」の日笠雅水さんのエッセイで、これがまた大変面白い内容でした。

 

強く印象に残った話は「愛でしょ、愛」(漫画家)、「話を聞かせて」(営業部員)、「気持ちを計る」(タイムキーパー)、「もういちど夢を見よう」(水泳インストラクター)でした。どの物語もエンディングが素敵です。

 

山本文緒さんの小説をもっと読みたくなりました。次は何を読もうかな。

 

 

お読みいただき、ありがとうございます。