この子は愛情いっぱいです。
両親や兄弟、そして遊び友だちに対してだけでなく、自分の飼い犬や飼い猫、突然やってきた野良犬に対しても親愛の情を持ちます。
さらにもっと多くの親愛の情を持っています。
「この花の花粉が好きです。」というように、この子は物に対して親愛の情を感じることがでるのです。
宇宙、青空、お星さま、お月さま、雨、貯水池、荷車の車輪、そして草花やミズスマシとの一体感というものが存在し、それが親愛の情です。
親愛の情は決して他のものと感情や興味においてひとつになることではありません。
感情移入といったところまではしません。
何かに対して親愛の情を持っている時、この子はしっかりと自分自身であり続けるだけでなく、自分が親愛の情を持っているそのものの本質を感じています。
この子は自分自身でいながらにして、自分が親愛の情を持っている対象に近付くのです。
そこには束縛はありません。
そこには、付帯条件などありません。
それを受け取る人に、何の義務も責任もないのです。
それは、純粋で、やさしく、自然なもので、太陽から日の光が発せられるのと同じように、その人から流れ出すものなのです。