君を好きな気持ち
煙草を吸う君の
口元から出る白く
濁った煙は始め
真っ直ぐに飛び出す
その後でゆらゆら
泳ぎながら漂う
時間だけをゆっくり
流すように光る
君がそうさせてるの?
わざと惹き付けておくの
磁石みたいにずっと
離れないままで
細い長い指で
小さく叩く灰皿
グレーの粒が落ちる
瞳の先に今
君は気付いてないの
俯く陰と光
こんなにも近くに
手を伸ばしたらすぐ
触れる距離にいたら
思いは届くのかな
白い煙の中で
呟きが消えた