後輩の娘さんが今年高校受験だった。

 

 

 

会うたびに

 

 

 

「全然勉強してないんですよ」

 

「親ばかり焦って本人はノンキにスマホいじって」

 

「2時間フロ入ってるんすよ、あり得んでしょ」

 

 

 

わっっかるわぁ。

 

 

 

ムツカシイよね「勉強問題」というか

「どうやって本気にさせるか問題」。

 

 

 

親が「勉強しろ!」なんて言ったってやりゃあしない!ってのは

 

 

 

「行けたら行くね」

来ない!

 

 

 

「全然酔っ払ってねぇよ~」

ベロベロ!

 

 

 

と同じくらい当たり前で、

来年の教科書に掲載したいくらいだ。

 

 

 

じゃあどうやって勉強させるか。

 

 

 

うちの場合「勉強させる」というよりも大学に行ってほしかった。

 

 

 

良い大学行けば良い会社に入れて・・・なんてしょーもない理由じゃないよ。

 

 

 

俺自身が大学生活はそりゃあもう超絶中身の濃い4年間だった。

 

 

 

これを書き出したら終わらなくなるから書かないけど、

 

 

 

無尽蔵の体力と若いからできる無謀さ、誰にも縛られない自由と永遠に思える時間。

 

 

 

それはまさにワン〇ースやパイ〇ーツオブカリビアンに劣るとも勝らない「大冒険」の連続だった。

 

 

 

そんな4年間をカイにも過ごしてほしかった。

 

 

 

が、時は反抗期真っただ中

 

 

 

当然マッタク勉強しやがらねぇ。

 

 

 

よしわかった。

 

 

 

カイが何より好きなことは「釣り」

 

 

 

「釣り」は三度のメシよりもゲームよりも彼女よりも優先される。

 

 

 

となりゃあ、コレ使わせてもらうぜ。

 

 

 

「カイ、勉強しなくても良いけど、大学は行った方が良いぞ」

 

 

 

「なんで?」

 

 

 

「大学って週に3日くらい学校に行けばいいし、春休みや夏休みは2ヵ月もあるんだよ」

 

 

 

「そんなあるん」

 

 

 

「その間、毎日釣り出来るんだぞ」

 

 

 

「マジで!ゼッテー行く!」

 

 

 

アホで良かったぁ。

 

 

 

まぁ、大学に行くためには多少なりとも勉強するだろ

 

 

 

と思ったら

 

 

 

高校へは陸上推薦

 

 

 

大学にはよくわからない推薦で入り

 

 

 

まったく勉強しないで大学行きやがった!

 

 

 

そんなことあるか?

 

 

 

ヤツが今、地球の片隅で人並みな生活を送れているのは

 

 

 

全て「運」と「先生」のお陰だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして広島を出ていくとき餞別の言葉を贈った。

 

 

 

「人に語れるような4年間にしろ」

 

 

 

大学生なんて下手すればバイトとナンパと飲み会三昧になりかねない。

 

 

 

ちがう!

 

 

 

そんなどこにでも落ちてるようなことで4年間を使うな!

 

 

 

大学時代の話が出ると

 

 

 

「全然学校いってなかったわ」とか

 

「バイトばっかしてた」

 

 

 

なんてことを聞くけど、死ぬほどもったいない。

 

 

 

人生で自由に好きなことができる4年間なんて二度とこない。

 

 

 

入学してからスキーを始めたヤツが4年でインカレ出るくらいになっちゃったり

 

 

 

メキシコ人の彼女ができたせいでメキシコにいりびたっちゃったのもいる。

 

 

 

せっかくなら

「えっ、なにそれ?そんなことしてたの?」

 

 

 

と興味持って聞かれるくらいのことをしやがれ。

 

 

 

ジャンルは何でもいいし、どんなくだらないことでもいい。

 

 

 

「日本にある全部の湖で釣りしたったぜ」でもいいし、

 

 

 

「アマゾンの原住民と暮らしてた」でもいい。

 

 

 

でも、フロリダにガイド付けてバス釣り行ったり、新幹線であっちこっちの温泉行ったなんてのはただの旅行だ。

 

 

 

 

自分の五感を全開で使う「冒険」をしろ!

 

 

 

 

そんな言葉で送りだした。

 

 

 

 

 

 

親の想いってなぁ子供には伝わらないねぇ。

 

 

 

学校、バイト、飲み

 

 

 

半径3キロで完結!

 

 

 

言うたやろが!

語れる4年間にしろって!

 

 

 

さらに腹立つのが

 

 

 

インスタなんかで

 

 

 

「学校の課題やってまーす」

 

 

 

とか言いながらスタバ行ってることだ。

 

 

 

親が命削って送ってる仕送りをそんなしょーもない贅沢で使うねぃ!

 

 

 

俺だってスタバなんて高くて行けんわい!

 

 

 

せめてドトールにしろ!

 

 

 

つーか、図書館あるやろっ!

 

 

 

というどーでもいいことで会うたびにケンカしてましたがな。

 

 

 

反抗期終わってないのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学に行ったほうが良い理由を

 

 

 

良い大学にいけば良い会社に就職できて・・・なんて言ってたら

 

 

 

ゼッテー大学なんて行きたくならない!

 

 

 

これも来年の教科書に載せたいと思います

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

さて、その後

 

 

 

デカバスを釣った後なんか吹っ切れたみたいで

 

 

 

友達もできて、陸上部でも速い方らしく、さらに転校生ってことでミョーにモテるみたいで、

 

 

 

ウキウキワクワクデレデレで学校にも行くようになった。

 

 

 

部活の大会でも他校の女の子から連絡先聞かれてた。

 

 

 

おいおいおいおい

 

 

 

なんだったんだ

「広島のことが頭から離れない」っていう

 

 

 

あの魂の訴えは!

 

 

 

さらに授業もマジメに受けるし部活も出てるし問題行動もしていない様子。

 

 

 

それどころか、数式を見ると全脳細胞がフリーズしていた「数学」という天敵も

 

 

 

「なんかわかるようになった」と言い出し

 

 

 

しまいにゃあ「数学特進クラス」に入りやがった。

 

 

 

どうやったらあんだけ苦手だったのがこんなに得意になるんだ?

 

 

 

いや、ぶっちゃけ俺にも教えてくれぃ!

 

 

 

親とも普通に話すようになった、

 

 

 

それどころか逆に

 

 

 

「釣り行く?」

 

「おう!行く行く!」

 

 

 

「卵焼き食べる?」

 

「オレ作るよ」

 

 

 

チョー仲良し(笑)

 

 

 

反抗期

やっっっっっと終わったわ!!

 

 

 

こうして

 

 

 

反抗期を迎え撃つ手段をいろいろやってみたものの

 

 

 

最終的に終わらせたのは他力本願この上ない

「転校」

 

 

 

だったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全然関係ないけど・・・いや、ちょっとあるか

 

 

 

無限に広がるネットワークの片隅で身内の恥を公共の電波を使って世間様にポツリとつぶやいているこのブログでいう事ではないかもしれないけどたまに本気で思う。

 

 

 

「宇宙人でもやってこないかな」

 

 

 

いやいやいやいや

 

 

 

チガウチガウチガウチガウ

 

 

 

ギックリ腰で妄想癖がこっぴどくなったわけじゃなく

 

 

 

動けなくなって脳がヤケクソにバグったわけでもない!

 

 

 

いや例えばね、戦争ってほとんどの人がやっちゃいけないって思ってるのにあっちこっちで巻き起こってる。

 

 

 

そこへ宇宙人が来たら、

 

 

 

やっべー、戦争やってる場合じゃなくね?

 

 

 

地球人が一丸となって立ちむかうぞ!

 

 

 

ってならない?

 

 

 

これだけ温暖化やら環境破壊やらで地球が狂いまくってるのにもかかわらず、

 

 

 

まーだ人間同士で戦ってるくらいならいっそのこと

 

 

 

最後の手段で宇宙人が来るしかまとまる方法がないんじゃないか?と思ってしまうわけだ。

(決してトチ狂ってるわけじゃありません)

 

 

 

それと一緒で

(一緒なもんか!)

 

 

 

反抗期だって一時期のもんで本気で反抗したり親が嫌いになったわけじゃない。

 

 

 

親だって子供が心配でいけないってわかってるのに口出しちゃう。

 

 

 

それならいっそのこと

 

 

 

家族全員で立ち向かわなきゃならないような問題が発生したら

 

 

 

こりゃあ「うぜぇ」「きもい」言ってる場合じゃねーぜ!

 

 

 

家族一丸で乗り越えるぞ!

 

 

 

っていうきっかけになったのが「転勤&転校」だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なにはともあれ

 

 

 

こうして反抗期はキレーさっぱり終わったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転勤先に着いた後もドタバタは続いた。

 

 

 

いつも大熱狂するWBCも、プロ野球の開幕も、熱闘甲子園も、サッカーWC予選も、

 

 

 

どこか遠くの星に隕石がぶつかったくらい自分たちには関係のないことだった。

 

 

 

そんな中、カイの学校が始まった。

 

 

 

春休み中、近くの池に毎日釣りしに行ってた。

 

 

 

無理やり。

 

 

 

・・・さみしさを紛らわすために。

 

 

 

一生懸命強がってるのはわかってる。

 

 

 

学校が始まると、強がりにも限界が来た。

 

 

 

木曜日、朝、頭が痛くなる。

 

 

 

保育園のころから中学2年まで、インフルエンザでさえ学校に行こうとしていたカイ。

 

 

 

こんなに行くのが辛そうな姿を見るのは、初めてだ。

 

 

 

一日だけすぐに帰ってきただけで、あとは何とか行ってはいるようだ。

 

 

 

でも、そういえば笑顔を見ていない・・・。

 

 

 

家を探しに来た時から、笑っている姿を見ていない。

 

 

 

金曜日の夜に二人で話した。

 

 

 

「正直に何でも話してくれ」

 

 

 

でもなかなか言葉にしない。

 

 

 

新しい学校の友達は優しいし、みんな話しかけてくれるし、いじめもない。

 

 

 

質問に少しずつ答えてくれた。

 

 

 

「元気がない理由は何?」

 

 

 

「・・・広島のことが、頭から離れない・・・」

 

 

 

堰を切ったように話し出した。

 

 

 

「職業体験も行きたかった。駅伝大会もみんなで出たかった。1年の時には授業聞いてなくて、2年でまともになり、3年はしっかり勉強しようとも思った。体育祭、文化祭も、卒業もみんなでしたかった」

 

 

 

確かにあまりに濃い中学・・・だけじゃなく、広島での14年間だった。

 

 

 

あと一年、広島にいさせてあげることはできなかっただろうか?

 

 

 

会社に頼み込んででも、そうするべきだったんじゃないか?

 

 

 

初めて・・・本当の「後悔」をした・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土曜日の夕方、家から1時間くらいの所にある湖へ行った。

 

 

 

バス釣りでもすれば気がまぎれるんじゃないかと思って。

 

 

 

魚の気配がない中、必死でルアーを投げているがもう日が暮れる。

 

 

 

あきらめて、「俺、車に戻るわ」

 

 

 

カイ「俺、もうちょっとやる」

 

 

 

釣りをやめたら、また現実に戻らなきゃならないからな

 

 

 

がけを登り、車のドアを開けようとすると声が聞こえた。

 

 

 

「きたー!!!!」

 

 

 

ダッシュで再びがけを降りる。

 

 

 

「デカい!!」

 

 

 

「待ってろ!今いく!」

 

 

 

着いた時にはもう水辺から上がってきた。

 

 

 

その手には巨大なバス。

 

 

 

「す、スゲェ!!デケェ!!」

 

 

 

吠えるカイ。

 

 

 

興奮しながら計ってみると、プリっぷりの55センチ。

 

 

 

「やった!自己新!50アップ!」

 

 

 

その姿を見て、泣きそうになった。

 

 

 

3週間ぶりに見た、カイの笑顔だった・・・。

 

 

 

 

 

 

 

同時に

 

 

 

反抗期が終わった瞬間だった。