薬剤起因性老年症候群で『父や母を「廃人」にしない』 | 病棟薬剤師&DIやん

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医療従事者の方々向けに書いています。非医療従事者の方々はここに書いてある情報を鵜呑みにせず、必ずかかりつけ医・薬剤師等にご相談ください。

当院のある医師が、

AERA (アエラ) 2020年 2/3 号のコピーを薬剤部に持って来られました。

 

『父や母を「廃人」にしない』と題する記事。

 

薬剤による、認知機能の低下や歩行障害、幻覚、暴言、寝たきり

などを告発する内容です。

 

記事の中でも問題しているのが、ベンゾジアゼピン系睡眠薬

 

ご存知の通り、厚生労働省は2018年に「高齢者の医薬品適正使用の指針」で

「薬剤起因性老年症候群と主な原因薬剤」の一覧表を公表しましたが、

処方の現場に、その情報が十分には浸透していないように思います。

 

薬剤性認知症の患者は、記事の推計では、60~120万

 

アエラの記事は、お先が真っ暗な、希望の持てない終わり方でしたが、

薬剤師が主導し、適正使用に繋げていこう、という動きもあります。

 

当地でも、地域薬剤師会(⇐一応、私は常務理事)と医師会が連携して、

BZ系に関する意識を調査するなどし、

処方の適正化に向けた活動を進めています。

 

AERA (アエラ) 2020年 2/3 号