一つめを時間の制約の中であげたので

最初からもう一度書きますね。


この彼杵の海岸は、私たちの教会にとっては、特別な場所です。

もうかれこれ25年くらい前から、

毎年2月6日あたりに、

この場所に来ています。


なぜ厳寒の時期?

というと、

1597年2月5日に、

日本で最初に、

キリシタンが長崎の西坂の丘で殉教したからです。


公の記録として最初の殉教者たちで、日本二十六聖人と呼ばれています。

もちろん、その前にも記録にも残らない殉教者はいたそうです。

しかし、この26人は、多くのキリシタンへの見せしめのために、

1カ月かけて、京都の戻り橋から、日本で一番キリシタンが多かった長崎の西坂まで引かれて来て、西坂の丘で十字架にはりつけにされて処刑されました。


彼らが最後の夜を過ごしたのが、この彼杵の海です。

ここから一晩かけて、

長崎の時津まで手漕ぎの舟に乗せられて翌朝長崎に上陸しました。


彼らは、もちろん縛られて約一カ月、ずっと裸足で歩いて来ました。

多分薄い浴衣みたいな粗末な着物しかまとっていなかったはずです。


極限の肉体状況の中で、彼らを支え続けたのは、

キリストと共にある喜び。

キリストのゆえに殉教できる喜び。

永遠のいのちをいただき、天に住まう喜びでした。


それらの喜びは、どんな痛みも脅しも恥をも越えさせてしまうものでした。


彼らのリーダーであるペテロバプチスタ神父は、

これまで日本で成して来た働きの実が台無しにされ、ここで働きが途切れてしまう事を思い、涙したと記されています。


今日この場所で祈ると、

「あなたは、彼の涙の祈りの実である」と神さまから示されました。


神さまは、どんな悪の力に対しても、はるかに勝る力と権威と愛をもっておられます。

神さまの善いご計画は、だれもとどめることも壊すこともできません。


彼らは天に帰りましたが、彼らのなした働きは今も、そのバトンが受け継がれ、更に多くの実を実らせるのです。