今日は主人と見に行きました。
私は試写会含めて二度目の鑑賞…。
試写会見たとき、私、「永遠の0」もそうだったんですけど、初見では感動しない性質みたいで、岡田君の演技はすごかったけど、映画の構成についてはイマイチ納得がいってなかったんですよ。
でも、二度目の鑑賞で、現代と過去を行ったり来たりするストーリーの構成のうまさがようやくわかって、「凄いな~!」と、まず、映画の作りで感動。
日章丸事件に至る物語を、原作から無駄なくよく抜き出して効果的に並べて構成してあることがよくわかりました。
何度見ても、多分この映画はボロの出ない映画。
徹底して細部を作り込んであります。
VFXも、何度見ても本物がそこにあるとしか感じられません。
SF的なものではなく、あって当たり前のものがそこにあるように表現することって、ものすごく難しいと思うんですよね。
この世にないものは、映像に説得力さえ持たせれば、見たことないから鑑賞者は納得すると思うんです。でも、普通にそこにあるものだったりすると、人間の目はどこかで不自然さを感じ取ると思うんですよね。
船とか、それが蹴立てる波とか。でも、何度目を凝らしてもよくわからん(笑)。
街中も、現実(セット)と映像の境目が本当に全くわかりません。
今回は画面を一番効果的に鑑賞したかったので、自分的ベストポジションをネットで予約して席を取りました。正解でしたけど、それでも不自然な点が見つけられなかったな~(^^;)。
もう、VFXであることを忘れて鑑賞するのが正解だと思います。
岡田君の演技を目にするのも二回目なわけだけど、やっぱり、そこには岡田君はいなくて、国岡鐵造しかいなかった~…。
初見時は、岡田君の演技に驚嘆してみてたからストーリーにのめり込めなかったのかも。
もう、国岡鐵造が岡田くんであることを忘れて、国岡鐵造としか思わないで見るのが正解。
ほんとに、彼(国岡)は魅力的な人物で、懸命に生きた彼の半生を追うことで、この国における石油事情や見えない壁を打破する精神力、そして、万能でない自らを鼓舞するすごさ、というものを感じ取ることができました。
そして、二度目の鑑賞で、国岡鐵造を取り巻く俳優陣のすごさにを感じ取ることができました。
日章丸船長の堤真一も、やっぱりものすごくカッコよかったし。
吉岡君も小林さんも、ほんとに見せ場でいぶし銀の演技でした。
まんま、60代の演技で苦しむ岡田くんへの愛も感じ取られたから、役柄と相まって相乗効果だったんじゃないかなぁ。
現場で愛されない人が主演を演じても、スクリーンからそれが感じ取れちゃうと思うんですよね。
この映画は、「永遠の0」と同じく、何度見ても、見るたびに感動が上乗せされることになるんじゃないかと思います。
主人と二人で「もう一回見ようか」って言ってます。
主人は「この映画見たらこうせざるを得ないよな!」って、早速出光でガソリン入れてました。
主人は鑑賞中、要所要所で鼻をすすり、涙ぐんでばかりでした。
映画見て泣く人じゃないんだけど(笑)。
40代のサラリーマンには、ほんとに思うところがあるみたいです。
こういう会社で働きたいなぁって。
例えブラックだとしても、本人の納得できる「働く意義」ってものが今は欠けていると言っていました。
企業主も、社員が誇りを持てる仕事を振るように努力してほしいですよね。
私として気になるのは、岡田君の俳優生命にもかかわる興行収入…。
映画の評判や出来、鑑賞した人の感想をざっと見た感じでは、邦画実写ではこの年一番大作で感動作、というのは間違いないと思います。
ただ、この週末のランキングではおそらくトップはとれない。
よくて3位発進な感じがします。
これは、今までの山崎映画ではないことではないか。
先日、永田町で仕事の打ち合わせがあったとき、いらしてた方はみんなすごくこの映画に期待しているようだったのに残念です。
今年はアニメ勢が勢いがあるうえ、「ファンタスティックビースト」がまだ公開二週目。
来週は「スターウォーズ・ローグ・ワン」が公開されます。
アニメは、「君の名は」がいまだ上位に食い込んでいるうえ、「海賊とよばれた男」と同日公開となったモンスターストライクの劇場版がものすごい勢い!
私、今日はあさイチの回で海賊見に行きましたが、モンストは、もう夕方の回までいっぱいでした…(^^;)。
仮面ライダーの映画も客の入りが上々な様子。
海賊は観客がほぼ40代以上の人が多かったので、観客を分けてましたけど、どうしてもモンスト狙いの若者や子供たちがわんさと劇場にあふれていました。
戦いは非常に厳しいです。
今回、ヤなこと言うと、広報が裏目に出た部分がないか心配です。
明記はしてましたけど、原作者の百田尚樹の名をなるべく不自然でないように気を配りつつも、やはり「永遠の0」の時に比べるとかなり控えてましたからね。
百田さん自身が封切前に不満をTwitterにつぶやく始末。
完成披露試写会に百田さんもいらしてたそうなので安心していたんですが、その辺どういう齟齬があったんでしょうか。
つぶやきも、百田さん自身はマスコミ批判だったのかもしれないけど、この映画がそれで百田ファンを敵に回していないか心配です。
つぶやき自身は話題に上っていい効果かな?とも思ったんですが、百田さんを快く思わない人は見に行かない、百田さんのファンも見に行かない、では、やはり足を引っ張ることになりはしないか。
エヴェレストの時も思ったけど、岡田君自身はこの上なく自分に与えられた役割を果たしているのに、彼にはどうしようもない部分でうまくいってないところがある気がします。
気のせいかもしれないし、勝手な私一ファンの望みだけど、昭和の古き良き時代に存在したような、国民的俳優というものが生まれようとしているのに、何とかならないものか、と歯噛みしてます。
しかも、ただの国民的俳優じゃなくて、アイドルも兼ねてるわけだから、ショービジネスの人たちの壁も取っ払うことになる劇的な瞬間に立ち会ってるわけじゃないですか。
「海賊とよばれた男」。初動はよくなくても右肩上がりに興行成績を伸ばすような奇跡を起こして、大きなヒットになってほしいです。