生まれて初めて、試写会なるもので映画を鑑賞してきました。
いやー、初めてなので、いろいろと、こうした方がよかった、ああした方がよかった、など、個人的な反省点がたくさん…。
時間ぎりぎりで動くのが性な人で、今回は、ほんとに我ながらドキドキしました。
試写会の舞台、東京国際フォーラム。
東京丸の内に広がる三菱ビル群を通称三菱村というのですが(今は言うのかな)、十年ぶりくらいに訪れました。
二十歳のころは、ドキドキしながら、その一角に通勤しておりました。
ほどなく、ある新商品のプロジェクトが始まると、新入社員なのにプロジェクトの一員になって御徒町の東京支店に飛ばされちゃったけど…。
でも、ほんの数か月ですが、丸の内OLになれた~、とちょっと誇らしかったむかーしの感傷に浸りつつ、すっかり新しく美しくなったビル群を横目に、東京駅の丸の内南口を出て中央郵便局を右手にひたすら左手へ…。
ほどなく見えました、東京国際フォーラムの「海賊とよばれた男」イベント会場。
海賊とよばれた男の文字だらけ。レッドカーペット。あら見たいわ~(#^^#)
でも、小6の次女を連れているので、「腹減った」連呼の彼女にまずは何かを食べさせなくてはなりません。
とりあえず、そこは素通りして、フォーラム併設のバーガーショップへ。
もう五時半近いんだけど、六時半開場だから、何とか。←だから、いつもギリギリ…。
食べてる間、イベント会場はすごい盛り上がりで。
バーガーショップはイベント会場とは反対側にあるんですが、マイクを通して岡田君の叫び声が聞こえました(おそらく、岡田君)。
周りのお客さんも「いまの岡田君じゃない?」とキャッキャ大盛り上がり。
ハンバーガーとポテトを次女のおなかに詰め込み、六時ごろ会場入り。
はがきをチケットと引き換えてもらうので、私が並んでいる間に次女をトイレへ。
追って、同じトイレに行ったつもりがすっかりすれ違い、慌てて入場ゲートに戻るといかにも心細そうな次女の後ろ姿。
悪かった悪かった、身長は大人並みにあるものの、人ごみの中でドキドキしただろうな、と駆け寄ると「この恨み、末代まで忘れぬぅ~」(笑)、スマンスマン
座席につくと、めっちゃ後ろ!
そうよね、いくら早く来てもいい席とれませんよ、ってはがきに書いてあっても、こんな時間ぎりぎりで、前の方の席開けておくはずないもんね…。ほんと、アホだなー、わたし。
しかし、仕方ない、オペラグラス片手にキャストの登壇を待ちます。
入ってきたー!!
豆粒でわからんけど、先頭は岡田くんだろう。なんか、歩き方がそんな感じ!
オペラグラスで見てみたけど、次女曰く「小豆がソラマメになった程度」。
しかしながら、サイドのスクリーンでアップが映し出されるので救われました。
おおお…!
並んで立つキャストを見回してまず放ってしまった自らの一言。
「そんなにちっちゃくないじゃん!」
・・・我に返って、岡田君がどんだけちっちゃいと思っとるんだ!と自分を一括。小人か!
遠目で見ると、鈴木亮平が頭一つ抜きんでて、綾瀬はるかの長身ぶりが目立つけど、あとはどっこいどっこいという感じで、岡田君が取り分けて小さく見えるわけでもなく…。
なんか妙に安心しました。
・・・だから、どんだけ小人だと思ってたんだか。
なんか遠目だけど、頭も小さく見えるので全体的に小づくりで小さく感じるのかな。
岡田君て、単体で見ると決して小さく見えないので、余計、ほかの人に比べて背が低く見えたときギャップを感じるんでしょうねぇ。
冷静に考えても、私は身長155なので、10㎝は岡田くんのが高いんですよね。
ほんとに失礼な私です。
確かに、この日の岡田君はカミカミでした(笑)。
しかし、ご愛嬌。噛んで、こんなに場を盛り上げる人っているだろうか。
二三度噛み、観客は大喜びなところ、「何笑ってるんでるんスか!」とかわいく怒って見せる岡田君。ちょっとマジに聞こえるところが芸達者。
それにしても、サイドスクリーンで見る岡田君、やはり、ほかのキャストだって豪華な顔ぶればかりなんですけど、ひときわ美しい顔立ちに目が釘付けになります。
やっぱ、顔の綺麗なカッコいい人なんだなぁ。
ただキレイなんじゃなく、凛々しさが際立ってて、自然と目のいく人…。
うっとりしつつ、気が付くと「髭ないじゃーん!」
そうです、岡田君は髭なしになっていて、しかも、シュッと痩せていてものすごく若返っていた感じがしました。うん、頭は自然だけど、なんとなくヅラっぽい…。
キャストがその後、それそれ映画についてコメントしてくれましたが、綾瀬はるかは岡田くんとはまた別の意味で天然で可愛く…(#^^#)
私の隣がいかにも気難しそうな男性だったんですが、思わず笑ってしまっていました。
彼は綾瀬はるかファンなのかしら?
染谷君は空海の撮影のためなのか坊主。でも、髪伸びたじゃん、と言われる、と…。
鈴木亮平は大河主演が決まったからそう聞こえるのかな、朝ドラで「花子とアン」の旦那さんやってた時とは人が違ったように貫禄を感じました。染谷君もそうだけど、よっぽど岡田くんより落ち着いて感じたよ…。確か、年下なんでしょうけど…。でも、岡田くんのがかわいかった。
鈴木君が話してくれた内容でやはり面白かったのはお年玉エピソード!
撮影待機時か、60代の岡田君が鈴木君に歩み寄り、開口一番「お年玉ください」。
あの渋さで。
あの渋いいい声で。
もう、ギャップに笑うしかないという。
おじさんズもノリノリでコメントしてくれて、國村隼さんが「普段の岡田君は大好きなんです(←これが社交辞令の大好きじゃなかった)が、鐵蔵バージョンはホント憎たらしくて演技やりやすかったです」とおっしゃったり。
小林薫さんが、こちらはまだ映画見てないのに結構ネタバレ気味でハラハラしたり(笑)。
野間口君に始まり、ピエール滝さん、堤真一に続くハイテンション?なノリが観客の笑いを誘います。
やっぱり、堤真一好きだわー。
っていうか、SPメインメンバー3人とも(岡田くん堤さん野間口君)いた…。そういえば。
岡田くん、主演ですからね、何度もコメント求められて、その間に噛んじゃったりいろいろしたわけですけど、合間に吉岡君から噛んだ後「大丈夫ですよ」と優しく声をかけてもらったとか、綾瀬さんをいじって現場では「鐵蔵さん」と呼ばれたのに、今日はなぜか「くにてつさん!」と呼ばれた、とか暴露してました。
ああーん、行かないで、とか思いつつ、キャストが引き取った後、いよいよ映画の上映が。
キャストが豆粒に見えた席ですから、巨大なスクリーンも、うちのテレビよりちっちゃく感じる程度でしたが、映画が始まると、どっぷり世界にハマって国岡商店の活躍に目を奪われてました。
出だしは60代だけど、割とすぐ若い時代も出てくる…。
時代を行ったり来たりするので、ちょっとわかりづらいかも?
頭ン中で、もう一度映画を見て、時系列をしっかり確認したいところです。
しかし、若い時代の岡田くん・・・(#^^#)。
60代がメインの話なので、60代が主人公なわけだけど、騙されまい、と思って見ても、やはり60代に見える演技とメイクでしたねぇ、ほんと違和感なかった。
体格や、歩き方も60代なんですよね。
日章丸のくだりは堤真一がさすがのカッコよさでしたが、デッキで語り合う岡田くんと堤真一、普通に、年上の店主と年下の船長に感じましたもんね。
そして、若い時代の岡田くん、なんか、男同士で仲良くしてるせいかノリもよくてちょっとぶっさんを思い出しましたが、劇中で「美しい、若い!」と思って見てたけど、さらに舞台挨拶してる岡田くんのが若かったんですよね~。
なんでだ。時間が逆流してる。そんな風に感じる、ものすごい不思議さでした。
あと、吉岡君がすごくいい味出してた。
やっぱ、すごい人だな、と実感しました。
一部、特報とかで見てた60代の岡田くん、動画やテレビで見てるとひたすらカッコいい60代でしたが、映画でストーリーの流れ上見ていくと、泥臭くて弱いところも人間臭い、等身大の「国岡鐵蔵」というひとであって、これは決して英雄伝ではないな、と思いました。
そして、永遠の0でも思いましたけどね、山崎監督の映画って、結構突っ込みどころが多い…(笑)。
走馬灯のようにストーリーが進んでいくので、説明不足だったり、人間の感情の動きが唐突だったり。え?まってまって?という気分にさせられる。
終わった後も「え??」という気持ちにさせられるんです。(私は)
ところがねぇ、映画の上映が終わって早速、次女が国岡商店の社歌を口ずさんでいました。
私もね、未だにこの歌が頭を離れません。
そして、ストーリーはともかく、頭ン中に、もう一度見たいシーンがたくさん…。
これが、山崎マジックなんだと思います。
多分、徹底的にこだわって作られた絵の一つ一つが印象に残って、また見たくなる映画になるんですよね。
宮崎駿だってそうなんです。ストーリーはおざなりに感じるほどなのに、がけの側面を重力無視して車走らすルパンを見たくなるし、ラピュタの追跡劇とかナウシカの飛んでるところを見たくなるんです。
見てるうちに、おざなりに思えていたストーリーが、実はすごく深かったことに気づかされます。
もう一度、映画館に旦那と足を運んで、じっくり国岡商店の面々の雄姿を、そして、国岡鐵蔵という人の生涯をこの目に焼き付けたいと思います。
なんかねぇ、エンディングが、鐵蔵さん、かわいそうだった。
淡々としてるシーンなんですけどね、あれだけ熱く情熱的に、自らの信念を貫き、壁をぶち壊して生きたひとでも、かなわぬ夢があるんだな、みたいな。
ぜひぜひみなさん、これから試写会に行かれる方も劇場に行かれる方も楽しみになさっていてください。
私は映画館で見て、なおかつブルーレイを買いますよ(すでに決定)。
こうして、ブログを書いてみて、やっぱり素晴らしい体験してきたんだな、と感慨深く思います。
上映中、「おなか減った」といった次女にも驚愕しましたけどね(笑)。