なんか、アメブロで魔法にかかるブログやってるので、お試しに少しだけ記事書いてみます。
世界三大美女の最後の一人ヘレネについて。
日本だと、三大美女に小野小町が入るんでしょうけど、世界的にはどうもヘレネらしいです。
ヘレネは古代ギリシアの美女。
実在していたかどうか。神話上の人物です。
ギリシャ神話にはホメロスの大叙事詩、「イリアス」と「オデュッセイア」がありますが、「イリアス」の中で主に語られるのがトロイの木馬で有名なトロイア戦争です。
「イリアス」の英雄はアキレウス、「オデュッセイア」の英雄はオデュッセウスで、両者対照的な英雄なんですが、そのほかにも、このお話の中にはギリシャ三大悲劇の一つアガメムノンも含まれていたりします。
このアガメムノンの妻、クリュタイムネストラの双子の妹がヘレネです。
ヘレネはゼウスが白鳥になって舞い降りたレダの子供たちで、レダはゼウスと人間の夫との間に四人の子供をもうけます。(諸説あり)
たまごを二つ産み、一つの卵からは後に双子座となるカストルとポルックスが、
もう一つの卵からはクリュタイムネストラとヘレネが生まれます。
ポルックスとヘレネはゼウスの血を引いた子で、それぞれの双子の片割れは人間の子なのです。
アガメムノンはギリシャの王の中の王で、弟のメネラオスはスパルタの王でした。
姉のクリュタイムネストラはアガメムノンの王妃で、妹のヘレネはスパルタの王妃となりました。
そうなるまでにはふたりとも美女であったためか紆余曲折あるのですが、ヘレネは自分の意思があるのかないのか、ほんとによく略奪されます。
なんでも、ヘレネに求婚する男性が多すぎて、誰がその心を射止めても逆恨みされて殺されそうなので、誰が選ばれても、みんなでその男を助ける、という約束でメネラオスがえらばれたとか。
そんなヘレネですが、ここに黄金の林檎の神話が絡んできます。
ギリシャ神話でも北欧神話でも、この黄金の林檎というのは宝物としていろいろな話のタネになるのですが、神々の宴に招かれなかった争いの女神エリスが、この黄金の林檎を「最も美しい女神に」と、贈ります。
ここでは、三美神(ヘラ・アテナ・アフロディテ)が誰が一番美しいか争いになり、ゼウスが人間世界で最も美しい男、トロイのパリスに審判を任せるのです。
三美神はそれぞれ賄賂を用意します。
ヘラは、パリスを力ある王に。
アテナはこの上ない知恵を。
そして、アフロディテは人間界で最も美しい女を妻に、と誘惑するのです。
パリスはアフロディテを選び、ヘレネはトロイに略奪され、ギリシャとトロイの全面戦争へと発展していくのでした。
このトロイア戦争ではパリスの兄へクトルが大好きなんですけど、へクトルはトロイア最高の勇士で、戦争を引き起こしたパリスを嗜めながらも見捨てず、家族のために命を賭けます。
最後はへクトルに親友パトロクロスを殺されたアキレスに敗れますが、アキレスもまた、弱点のかかとをパリスに射抜かれて亡くなります。
パリスも弓で射殺され、アガメムノンもまた、クリュタイムネストラによって殺され、トロイアは滅び、いいことなしにトロイア戦争は終結を迎えるのでした。
ヘレネの実在はともかく、最近の考古学資料によって、古代にギリシャとトロイの戦争は実際の出来事のようです。
神話は歴史を映す鏡なんですね~。
ギリシャ神話のお話には道徳も何もあったもんじゃありませんが、やっぱり面白いな、また読み返したい、と思わされます。