久しぶりに
中学時代に不登校だった子が過半数のクラス の続編です。
10年くらい前、高校1年生の担任をしたときに、
半数以上が中学生のとき不登校だった、というクラスです。
これまでに次の6人について書いています。
(多くてすみません!
気になる人がいるかもしれないので一応リンク貼っておきます)
今日は、夏休みが終わる時期になると思い出す
元生徒Yちゃんの話です。
Yちゃんも、入学後すぐに友達ができて
ニコニコ登校してきてたたから、
最初は、中学時代不登校とは分かりませんでした。
5月の連休に友達と少しモメて、
ちょうどその時、自転車の鍵を落としたために
家へ帰るのが遅くなってしまいました。
家に帰って叱られたYちゃんは
「Tさんと喧嘩して叩かれた」と
嘘をついてしまいます。
心配したYちゃんのお母さんが
学校に連絡してこられたので、
私たち教員が事情を聞きました。
Tさんは「叩いてない」と言いましたが、
Yちゃんは発言を撤回することなく、
「怖くて学校に行けない」と、休みがちになりました。
せっかく機嫌良く登校していたのに!
安心して学校に行かせられません、
私も仕事に行けないじゃないですか!
お母さんからは、こう苦情を言われ、
生徒指導部は暴力行為としてTさんを停学にしました。
Tさんは「叩いてない」と言ってる。
しかもYちゃんの言動は少し怪しい……。
だから待ってほしい。
担任として、私はこう頼みましたが、
学校としては
早く片付けたかったのでしょう。
数日間の停学で「Tさんも反省しました」と
この件を終わらせました。
けれども、
当人達は終わりにはできません。
モヤモヤした思いがずっと燻っていました。
学校では、表面上、何事もなく過ごしていたけれど、
夏休み中に、本当のことを知ったTさんの友人達が、
SNSでYちゃんを攻撃したのです。
私たち教員がそれを知ったのは、
休み明けにYちゃんが登校してこなくて
様子を訪ねた時でした。
Yちゃんはその時まで、お母さんにも言えず
一人で抱え込んでいたそうです。
夏休み明けには、こういった問題が表面化することもあるのです。
やっと本当のことを話せて、Yちゃんはホッとした表情でした。
とにかくTさんに謝ろうと、Yちゃんとお母さんと私と3人で
Tさんのお宅を訪ねて謝罪しました。
Tさんのご両親は、嘘の怖さをYちゃんに話して聞かせ
なんとか納得してくださいました。
ただ、高校1年生の女の子にとって
一旦こじれた関係性は、無かったことにはできないのです。
結局Yちゃんは自主退学しました。
私にはそれぞれの気持ちがよく分かりました。
だからこそ、何とかならなかったのかな、と
悲しく悔しい思いがありました。
組織である以上、学校にはルールや方針があります。
「暴力は許さない」という姿勢も間違ってはいません。
ただ、暴力→停学という型にはまった指導や、
Yちゃんとお母さんの関係、
さらにお母さんの苦情への過剰反応など
微妙な違和感の積み重ねが
この結果につながったことは確かです。
Tさんも結局、2年生の途中で退学しました。
私は翌年、その学年を離れていたため
学力の問題で退学した、としか聞いていませんが
学校への不信感が心の底にはあったのではないかと思います。