おはようございます!

さんくるです。

 

カルパッチョを肴にジンジャエール

 

 
週刊ポストの2018年9月14日号に気になる記事があったけどこれ宣伝なのかしら?
タイトルは「再発率の高い2cm以上の肺がんに放射線治療+凍結治療併用」
 

どちらかと言うと乳がんのほうで有名だと思ってた「がん診療連携拠点病院」のK総合病院のグループで、放射線の定位照射と凍結療法の併用治療では再発率が5%以下なんだそう。(記事内で病院は実名)

 

肺がん標準治療の第一選択肢は手術で1cm程度の初期であればほとんどが再発しないんだけれど、2~3cmを超えてからの手術では再発率が上がる。
高齢や合併症などで手術が難しい患者や手術を望まない患者もいる。
そして早期がんの場合は放射線の体幹部定位照射(SBRT)が保険で受けられるけれど、放射線照射後1年ぐらいすると肺が線維化して肺機能が低下することがわかっている。

また転移性肺がんでは手術の適応がないことが多い。

 

そこで低侵襲でなおかつ肺機能低下が少ない手術以外の治療法として放射線の定位照射(ピンポイント照射)と凍結治療の併用である。それぞれの単独治療より効果が高いと説明されている。

 

2018年5月までに治療した225人の内、原発性肺がんの患者では現在まで90%以上の方が生存し、治療による重症な合併症は併発していないとのこと。

(2018年5月現在、「1cm」以下の肺がん50名に対しては100%、「1-2cm」では約80%、「2-3cm」では約40% )

 

病院のホームページまで行くと

 

凍結治療が放射線治療より優れた点は
1 .放射線治療は間質性肺炎を伴っている肺癌には不可能ですが、凍結治療は間質性肺炎が活動性でなければほぼ可能である
2 .放射線治療後に局所再発をすると、再度の放射線治療はできないことに比べて、凍結治療は何回も行うことができる
3 .放射線照射は複数病変の治療は困難であるが、凍結治療は複数病変でも可能である
4 .放射線照射に感受性の低い癌(特に転移性肺癌)でも凍結治療は治癒させる可能性が高い
 
凍結治療の放射線照射と比べた欠点は
1 .保険が効かない自費診療である、
2 .“針を刺す”ことにより、気胸(針孔から空気が漏れて肺が一時的に縮む)の生じることが約35%(当院データ)にあることです。なお気胸を生じた際には胸に管を入れて治しますが、多くの場合2-3日間で気胸は治り、管は抜かれて退院できます。
 
と書かれてる。
 
適応は
1 .腫瘍のサイズが原則として3cm以下の原発性肺癌あるいは転移性肺癌。
2 .病変の数が原則として1個あるいは2個。
3 .但し、病変が2個以上の多数の転移性肺癌でもその内の1-2個が大きく、大きな転移巣により余命が短くなる可能性がある場合には凍結治療の適応となり得ます。
4 .放射線治療後の肺病変の再発。
5 .手術療法が本人にとって危険性が高い。
6 .手術療法が危険でなくても、本人が手術療法あるいは放射線療法より凍結治療を強く希望する。
 
 
凍結治療自体は複数の病院でかなり前から行われているものなので説明は割愛。
記事のポイントは放射線と凍結治療の併用だろうからそこだけに絞ると。
 
放射線を最初に照射し、2~3週間ほどして凍結治療を行なう。
最初に凍結を行なうと、がんの部分が低酸素となり、放射線が無効になるからだ。さらに放射線照射後1か月以上経過すると繊維化が進行するため、がんの位置がわからなくなって凍結できなくなる。
そのため定位照射を5日間実施し、治療後3週間以内に凍結治療を始める。
 
凍結治療は原発性肺がんだけでなく、転移性肺がんにも治療可能。
心臓に近い部分や太い気管支の根元のがんには実施できない。
凍結治療は自費診療で治療費が70万円ほどかかり、別途5日間の入院費用などが必要だそうだ。

 

 

 


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