おはようございます!
さんくるです。
呼吸器をつけていて喋れない前提だったからなのかわからないが、B3かA3ぐらいのホワイトボードに50音が書いてあるものをかざして、誰かが何かを問うてきたようだった。
聞かれたことに答えなければと、なんとか指差そうとするのだが、手にマツコが乗っているようで、重くてどうにも上がらなかった。
何度試みても上がらなかった。
手がダメなら足で指差そうと頑張ってもみた。
足にもマツコが乗っていた。
結局どっちも持ち上げることができなかった。端から見ると手足がピクピクしてるぐらいだったんじゃないだろうか。
そのうち相手が諦めて聞くのをやめてしまった時、動けない自分が不甲斐なく、もどかしく、なんだか絶望的な気持ちになった。
頭の奥深くで、これに答えないと言葉通じないと思われて見捨てられてしまうと感じていた。
瞼も重くて目を開いていられなかった。
話しかける声は、誰がとか、いつかとかはわからないけど、けっこう聞こえていた。
聞こえてはいたがどうにもできなくてすごく焦っていたような気がする。
この板はコミュニケーションボードというものらしい。
ICUに備え付けてあって看護師さんに使ってみるよう促されたそうだ。
未だにこのボードの話になると何故だか侘しい気持ちになり涙が出てくる。
お立ち寄りいただきありがとうございます。