昨日を振り返らないなんて言わないで

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2月18日(日)ナゴヤドームで安室ちゃんに会ってきました。4回目のライブが私にとってのラストライブになりました。

 

13時過ぎにナゴドに着きましたが、ドーム周辺もイオンの中もすごい人でした。特徴的だったのはライブに来たであろう女性の服装で、最近は絶滅危惧種とも言われる『膝丈のロングブーツ』を履いていいる人がかなり目立ちました。自分の青春と重ね合わせたり、彼女をリスペクトしているファンが多いんだなと感じました。

 

会場に入ると自分の席はネット裏の3階席の一番後ろで、外野のステージからは一番遠いくらいの席でしたが、ライブは大型ビジョンや肉眼でも十分に堪能できました。

 

以下はネタバレになるから嫌な人は見ないでね。

 

 

厳しい本人チェックがあって入ったドームの通路にはいっぱい花が届いてて、みんな写真を取っていました。開演前にはスクリーンでジャパネットタカタ元社長のグッズ紹介の映像が流れたり、専用アプリで特典映像が観られたり、ドキドキもあってあっという間に開演でいした。

 

セトリは以下の通り。

 

1.Hero(イントロがかかった瞬間に涙が流れた)

2.Hide & Seek(カッコいいダンス全開)
3.Do Me More(BEST FICTIONのオープニング曲で私が一番好きな曲)
4.Mint

5.Baby Don’t Cry(私がカラオケでいつも歌う大好きな曲)
6.GIRL TALK
7.NEW LOOK(ライブでハイヒールのセットで歌ってたかわいい彼女を思い出す)
8.WHAT A FEELING

9.Showtime(最近の曲でお気に入り。可愛くてかっこいい)
10.Just You and I
11.Break It
12.Say the word(隣の女の子の思い入れの曲だったみたいで号泣)
13.Love Story(誰よりもきっと愛しているけど・・・)
14.SWEET 19 BLUES(当時女の子たちが共感したのが分かるなあ)

15.TRY ME ~私を信じて~(ここから小室Pの曲でノリノリ)

16.太陽のSEASON
17.You’re my sunshine
18.Get Myself Back(歌詞が好き。深い。勇気づけられる。)
19.a walk in the park
20.Don’t wanna cry
21.NEVER END(最後のLaLaLaLaLaLaLa~のコーラス歌った)
22.CAN YOU CELEBRATE?(イントロの瞬間に一緒に行った連れが号泣)

23.Body Feels EXIT

24.Chase the Chance(Chase the Chance!)

25.Fighter
26.In two
27.Do It For Love

 

<アンコール>

ここでワンピースとのコラボ映像が流れて、アニメにになった安室ちゃんに対してキャラクター達ひとりひとりからコメントが流れて会場が盛り上がりました。そしてその流れでアンコールへ。

いつものようにツアーTシャツで現れた安室ちゃん、ステージにはファンへの感謝のイルミが光って、それ見てまた泣けた。

 

28.Hope
29.Finally(安室ちゃんの引退への気持ちが詰まった曲だなぁ。ファンを勇気づける曲でもある)
30.How do you feel now?(ドコモ協賛ってこともあるけど、小室さんの曲が最後っていうのが何かジーンと来きた。明るい曲で終わるのもいいな)

 

そして、エンディング。いつもなら『また来てね!バイバ~イ!』がお決まりですが、また来てねが無い今回はどうなるんだろうと思ったら、安室ちゃんがマイクを持ってステージ中央に立って語り始めました。これまでの想いやファンへの感謝の言葉をたくさん語ってくれました。私は祈るような気持ちで食い入るように聴いていました。『みんな元気でね!バイバ~イ!』と去っていく安室ちゃんは、何度も何度も振り返って私たちに手を振ってくれました。

規制退場まで、スクリーンではアプリからファンが送った安室ちゃんへのメッセージが流れていましたが、席が遠すぎて自分のメッセージが流れたかまで確認できませんでした。きっとライブDVDが出ると思うけど、そこに入って来ないかな。

 

ああ、終わっちゃった・・・。でも、悲しみではなくて、安室ちゃんへの感謝と、彼女とファンのみんなのこれからの幸せを祈る気持ちが胸に残ったライブでした。

 

安室ちゃん、幸せな時間をありがとう。9月まで楽しんで頑張ってね。

 

 

※画像は引退のニュースを聞いた時にインスタに上げた画像と、今回のライブの特典チケット画像です。

「三度目の殺人」を観てきました。Yhoo!映画のレビューでは、「内容が分からない」とか「終わり方がモヤモヤする」など、イマイチ評価が低いような流れですが、私はとてもいい作品だと思いました。

 

 

「事実と真実」

 

見ごたえのある作品だった。何と言っても福山雅治、役所広司、広瀬すずなど、出演者の存在感が半端ない。
福山は貫録が付いてきて、三隅と接見を重ねるうちに悩みながらキャラが変わっていく弁護士重盛の表情の演技が見事。役所広司は相変わらずいくつもの人格を自然に宿せるのはスゴイ。広瀬すずは、是枝監督の望むものをすべて吸収して素直に演技にぶち込んでくる。

ストーリーに関しては、なかなか分かり難いと思ったが、短くまとめるとこんなところかもしれない。

「事実はひとつ。真実は人それぞれ。」

人はそれぞれ抱えているものがあって、それによって事実の捉え方が変わってくるのだ。観客は社長が殺されて焼かれたという「事実」だけを持っていて、三隅のころころ変わる証言や、裁判というシステムの中で取捨選択される証拠や、少しずつ明らかになる人間関係を頼りに、自分なりの「真実」を見つけようともがく作品なのかもしれない。

やっぱり是枝監督が好きだ。彼の仕掛ける伏線が、あとでじんわり効いてくる。そして、人の心の機微をスクリーンに自然に映しだしてくれる。

ぜひ、脳の働きに余裕がある時に見に行って欲しい。でないと、巻き込まれて道に迷ってしまうだろう。

 

★4 Movix三好

 

ごぶさたしております。
ハリウッドも日本も今年のアカデミー賞が終わりましたね。ハリウッドではレオ様が念願の主演男優賞に輝いてニュースになっていました。日本では二宮くんの受賞がいろんな意味で話題になっていました。
さて、例年よりさらに遅れましたが『ヤッチGT映画祭』開催させていただきます。

この企画は、私がその年に劇場のスクリーンで観た作品の中で、アカデミー賞っぽく独断と偏見で賞を贈ろうというものです。

2015年1月から12月の間に劇場で観た作品は以下の通りです。


<ノミネート作品>
「シン・シティ 復讐の女神」★3.5
「6才のボクが大人になるまで。」★4.5
「味園ユニバース」★4.0
「アメリカン・スナイパー」★5.0
「忘れないと誓ったボクがいた」★3.0
「ジヌよさらば~かむろば村へ~」★4.0
「恋するヴァンパイア」★3.5
「駆込み女と駆出し男」★4.0
「ワイルド・スピード SKY MISSION」★4.0
「ビリギャル」★4.0
「海街diary」★5.0
「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」★4.0
「バケモノの子」★4.5
「私たちのハァハァ」★3.5
「サヨナラの代わりに」★4.5
「コードネーム U.N.C.L.E.」★3.5
「orange オレンジ」★3

2015年は合計17本を劇場で観ることができました。邦画10本、外国映画7本。少しずつ作品数が減ってしまっていますが、今年は作品の傾向もこれまでとちょっとズレて来ているような気もします。そんな中でも、いい作品に巡り合えました。


それでは、最優秀作品賞から発表です。













最優秀作品賞『海街diary』
姉妹ものは文学の定番でもありますが、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬ずすの四姉妹それぞれのポジションがはっきりキャラ付けされていて、そこに大竹しのぶが演じる母が入って個性のぶつかり合いになるのだけれど、古い日本家屋の中での家族の日常描写が、全部をうまく落ち着かせています。姉妹それぞれにひっかかりのある物語がありますが、最後はそれぞれが何かに納得できて見せてくれる笑顔に心が優しくなりました。鎌倉を舞台にした映像も素晴らしかったです。日本アカデミー賞から東スポ映画祭まで、最優秀作品賞を獲ったのにも納得です。


第2位『アメリカン・スナイパー』
戦争に関する作品を撮らせたら、やはりアメリカに敵う国はないと思います。イーストウッド先生が描く作品は、単なる正義のヒーローでは終わらせない闇を現実として受け入れる懐の深さがあります。それは強いアメリカを望みながら、その中の矛盾を国民が心のどこかに常に感じているからだと思います。この作品はシアターで観るのが一番ですが、家で観る時は部屋を暗くしてヘッドフォンで音を聴きながら鑑賞することをお勧めします。ギリギリの緊張感を感じてください。


第3位『6才のボクが大人になるまで。』
主人公の少年の6才から18才までを、そのリアルな年齢で、同じキャストで撮影したという壮大な作品には、映画そのものへのリスペクトを感じます。1位の「海街diary」よりも、さらに日常を追った作品ですが、いろんな要素を見つけて楽しめる作品です。



3位までに洋画が2本も入りました。邦画のレベルが低かったわけではないですが、たまたま見たのが私にハマったということです。

さて、ここからは部門賞の発表です。


最優秀監督賞『是枝裕和』(海街diary)
是枝監督は私のツボを知っているみたいです。ちょっとしたところに隠れているこだわりというか丁寧な作り込みに、作品というか映画そのものへの愛が感じられます。最優秀脚本賞も含めて、是枝監督に送りたいと思います。

最優秀主演男優賞『ポール・ウォーカー』(ワイルド・スピードシリーズ)
今年観た作品では、主演男優としての圧倒的な存在感を感じる人が心に残りませんでした。その中で、去年と重なりますがこの作品を遺して逝ってしまったポール・ウォーカーに、追悼の意味を込めて送ります。車を操るシーンやアクションでの彼もかっこよかったですが、時おり見せるはにかんだ笑顔が素敵でした。

最優秀主演女優賞『ヒラリー・スワンク』(サヨナラの代わりに)
ALSという難病患者の発症から最期までを演じた彼女の演技力に脱帽です。泣かせるのではなく、向き合わせる演技なのです。素晴らしかった。

最優秀助演男優賞『多々良(大泉洋)、百秋坊(リリー・フランキー)』(バケモノの子)
この作品は元々の役者のキャラを生かした声優の起用でした。その中でも脇役だけど存在感があって、主旋律は弾かないけど、いい味のハモニーを生み出すみたいな。バケモノの子のいいアクセントになっていたと思います。

最優秀助演女優賞『二階堂ふみ』(味園ユニバース/ジヌよさらば)
昨年に引き続いての最優秀助演女優賞です。味園ユニバースでは完璧な関西弁と大阪の女を披露し、ジヌよさらばではエロく迫ってくるヤンキー女子高生を演じて楽しませてくれます。どんな役でも自分のものにしてしまう才能のある彼女。今年も主演、助演の作品が目白押しで楽しみです。

最優秀新人賞『有村架純』(ビリギャル)
援護はまだまだ上手くはないと思う。でも、かわいいだけでなく、ほわんとしているけど強さのある存在感を持った女優だと思います。名古屋弁に多少の違和感があるのはご愛嬌。最近のテレビ出演で彼女がぽろっと出す関西弁が出自だから。これから演技の幅を広げて活躍して欲しいです。


最優秀アニメーション映画賞『バケモノの子』
今年はこれ1本しかアニメ作品を観ていませんでしたがが、とても面白い作品でした。細田守監督作品では私の中では「サマー・ウォーズ」を超えることは出来ていませんが、十分に楽しませてくれました。


最優秀テーマ曲賞『See you again』Wiz Khalifa Feat. Charlie Puth
「ワイルド・スピード SKY MISSION」の挿入歌であるこの曲は、ポールへの追悼曲として作られました。映画ではエンディングでポール演じる主人公と、ファミリーであるもう一人のメインキャストの車が、分かれ道で別々の方向に進んで行くというシーンで流れてきます。もちろん相乗効果はあるのですが、哀しくて切なくて、でも優しい愛を感じるこの曲は名曲だと思います。

特別音楽賞「新人アーティスト賞」『井上苑子』
東京でのクリープハイプのライブを観に行くために、福岡から自転車で旅に出るという「私たちのハァハァ」の主人公の女子高生4人の中で、ギターを背負って劇中で弾き語りをしていた彼女。「この子めちゃ上手い!」と思って調べてみたら井上苑子さんでした。小学生の頃から路上ライブを初めて、去年メジャーデビュー。この春高校卒業して、本格的にアーティスト活動が広がりそうです。


毎度のことですが、レイトショー中心の私のスケジュールでは観たくて観られなかった作品がたくさんあります。「さよなら歌舞伎町」「マエストロ」「娚の一生」「ソロモンの偽証」「バードマン」「セッション」「夫婦フーフー日記」「愛を積むひと」「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「きみはいい子」「映画 ひつじのショーン ~バック・トゥ・ザ・ホーム~』」「日本のいちばん長い日」「この国の空」「キングスマン」「バクマン。」「マインンターン」「トランスポーター イグニッション」「起終点駅 ターミナル」「はなちゃんのみそ汁」「あん」観てたらこの賞も変わってたかもしれませんね。


2016年に入ってから、まだ4作品しか観られていません。今年もせめて20作品は観たいんだけどな~。

今年もお付き合いいただきありがとうございました。


<過去のヤッチGT映画祭はこちら>
第1回第2回第3回第4回第5回第6回第7回
みなさん、お元気ですが?
わたしは、きっと元気です。

今年はあまり映画を観られていません。劇場で観たのは14作品くらいかな。その中でも、いい作品はいろいろありましたよ。なんとかまた2015年ヤッチ映画祭として残したいと思います。

今回はDVDで観た作品の感想です。劇団東京セレソンデラックスの舞台を映画化した「くちづけ」という作品。涙が止まらないオススメ作品として貸してもらって観ました。
知的障害を持つ人が暮らすグループホームを舞台に、障害者を取り巻く様々な問題や日常を題材にしたコメディ要素もあるドラマです。
主演の貫地谷しほり演じる7歳の心のまま30歳になったマコちゃんと、竹中直人演じるその父親のいっぽんさん。グループホームの入居者でストーリーの中心人物うーやんを演じるのは、劇団東京セレソンデラックスの主宰者で、もとの舞台と映画の原作と脚本を書いた宅間孝行。その他にも田畑智子、橋本愛、岡本麗、麻生祐未、平田満などが出ています。

私は以前、取引先として少しだけ福祉施設に出入りしていたのと、今の職場で障害者の採用にたずさわってきた程度で、身近に障害者の方と接する機会がありません。映画ですからデフォルメされたり、もっと大変な部分が省略されたりしているであろうことは承知の上で、それでも始めて知ることもたくさんありました。そして、障害者を取り巻く問題の難しさを感じることができる作品です。


ここからネタバレ。



自分が末期がんで余命わずかだと知ったいっぽんさんは、マコちゃんを自分がいなくても生きられるように施設に入れるが彼女は馴染めずにすぐに逃げ出し、思い悩んだいっぽんさんは自らの手でマコちゃんの首を絞めて殺してしまい、自分もほどなく警察病院で他界します。(本当はもっと深い展開がありますよ。)

シリアスな展開は別にしても、マコちゃんの無垢な表情や、うーやんのすぐに拗ねてしまう性格、いっぽんさんの娘への愛情や苦悩に、クスッとしたり熱くなったり3回ぐらい涙腺が壊れたり。とてもいい作品でした。



見た人にしかわからないネタバレありのレビューは画像の下。ちょっと変だけどひかないでね。

くちづけ



「いっぽんの苦悩」

いっぽんはなぜ自らの手でマコの命を絶つことを決断したのか。

私がうつになったとき、ビルの屋上からボーっと下を見ていたことが何度かありました。
「このまま飛び降りたら楽になれるかな・・・。」
そんな時は必ず息子と娘の顔が浮かんできました。
「今、自分が自殺したら、子供たちの将来も殺すことになるよな・・・。」
そして、今これを書いている自分がいます。

2人暮らしの自分の娘が知的障害者だったら。レイプの経験があって極度の男性恐怖症で、自分以外の男性にパニックの発作を起こす娘。自立を目指して施設に入れようとしても馴染めずにすぐに逃げ出す娘。自分の余命が残り少ないことを分かっていたらどうするか。

自分が死んだあと娘が施設を飛び出したら、誰がどこまで本気で探してくれるのか。警察が保護しようとしたときパニックの発作が起きたら、ちゃんと理解して対応してくれるのか。もし、ホームレスのような状態になったとき、過去の体験のような辱めを受けたとしたら娘はどうなってしまうのか。たしかに施設の方は人間的にも良い人が多くて、専門的な知識や経験もあって、公的機関や支援団体など頼れば楽になれることも頭では理解しているけれど、当然その人たちにもそれぞれの生活があり、仕事と割り切って働いている人だっているだろうし、たくさんの人や事例と向き合わなければならない立場からすれば娘はたくさんの中の一人でしかない。自分にとっての娘、そして娘にとっての自分は1/1ではないまでも1/2の大切な存在だ。自分が死んだあと娘が平穏に暮らしていけるとは思えない。そんな娘をひとりで残すくらいなら、少なくとも自分と一緒にいて幸せを感じていてくれる時に、自分の手にかけて命を絶ってしまった方が・・・。

いっぽんだって何もしなかったわけではない。ひまわり荘がなくなることになって福祉課を頼って別の施設に入れたけど、マコちゃんは馴染めなかった。夏目ちゃんに電話をして娘のことを頼もうともしたけど、希望に向かって歩み出した彼を引き留めるような願いは出来なかった。

がん患者の4人に1人はうつ病になると聞きます。自分自身がダメージを受けている時には思考がどんどん沈んで行ってしまうものです。私が未来ある子供たちの顔が浮かんで思いとどまったのと同じくらい、苦労する娘の姿しか浮かばずに手を掛けたいっぽんの苦悩も分かるような気がするのです。勝手な想像だと非難する方もいらっしゃるでしょうが、健常者も障害者もそれぞれに個性があるように、こう思う人もいるということです。


もとになった舞台劇の良さを取り入れた演出は喜劇的な要素もあり、日頃ほとんど障害者に接することの無い私にとって入りやすいものでした。貫地谷しほりをはじめとして、役者の方々の演技もみな素晴らしかった。この作品を観て涙したり考えたりすることは、決して無駄なことではないと思います。


DVDにて
★4
8月15日の終戦記念日。戦後70年ということもあり朝からいろいろなテレビ番組で特集を組んでいました。ラジオでも同様に特集番組を聴きました。特に戦争体験者の高齢化が進んでいることもあってか「語り継ぐ」という部分に重きを置いたものが多かった気がします。

朝の情報番組内で真っ直ぐな目で答える10代、20代の若者へのインタビューを観て、もしかしたら私なんかより真剣に戦争のことについて考えているのではないかと考えることもしばしば。おじいちゃん、おばあちゃんに当時の話をちゃんと聞いている若者の話を聞いて、自分が父や母、祖父祖母と戦争のことをほとんど話していないことを今更ながら後悔しています。

安倍首相の70年談話。私としては良く練られていて、どの立場の人が見ても一定の評価は得られる内容であると思います。過去の戦争という過ちへの反省とこれからの不戦の想いが表現されており、ご高齢にもかかわらず激戦地へと慰霊に赴かれた天皇陛下のお気持ちにも、完全ではないにしても沿う文章であると考えます。

全国戦没者追悼式の中継も観ていましたが、私も12時の時報とともに黙祷を捧げました。さきの大戦を我がこととして反省なさる天皇陛下のお言葉に、戦没者への慰霊の気持ちと不戦の誓いをあらたにしました。

夜に観た番組では、今人気のある若い俳優たちが戦争体験者に話を聞くという企画でした。真珠湾を攻撃したゼロ戦パイロット、そのゼロ戦に沈められた米艦の乗組員、陛下も訪ねられた激戦地ペリリュー島で生き残った日本兵、多くの戦友を見送りながら出撃せずに終戦を迎えた特攻隊員、特攻隊員と恋をした15歳の少女、沖縄での米軍の記録映像の中で家族と別れたった一人で白旗を掲げて道を歩く7歳の少女、原爆が落とされた3日後に路面電車を運転していた動員女子学生、アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれた今19歳の少女と、米軍のパイロットとして日本の爆撃に参加した91歳の祖父、満州国ハルピンで終戦を迎え、進軍してきたロシア軍から銃弾を受けた宝田明氏。どの話ひとつを取っても体験者でなければ語れない物ばかりであり、しかしそれを話すことでまた血を流す心の傷は消えることはないのでしょう。でも、その血は無駄にはならず、今とこれからを生きる人々の糧となっています。ありがとうございます。

私は修学旅行で広島に行ったときに旧海軍の流れをくむ江田島でカッター訓練を体験しました。海軍の施設も見た記憶がありますが、その時は何も考えることはありませんでした。広島の平和記念公園へは10年前に行って慰霊碑に手を合せました。20年前ですが長崎の原爆資料館へも行きました。沖縄では出張の合間に、平和祈念公園、ひめゆりの塔、喜屋武岬などを巡りました。しかし、そんなに遠くへ行かなくても戦跡は意外と身近にあるものです。私の家の近くにも、かつて飛行場だった場所があり、そこから62名が特攻隊として沖縄に飛び立って亡くなったそうで、今も慰霊碑が残っています。そういう場所へ、いつか子供たちと一緒に行ってみたいと思います。

私は他国から攻められた時は、国や家族を守るために戦うことは厭いません。しかし、どこまでが国を守る行為で、どこからが防衛を越えた戦争となるのか、しっかりと考えて一部が暴走しないように見続けていく必要があると思います。一方向の考えや一時の感情に流されるのではなく、俯瞰して考えることを心掛けたいと思います。


なんかまとまりのない文章になりましたが、戦後70年に思ったことでした。