ダイエット企画ドラマ『DTD デブトゥダイエット』
プロローグ
仕事に追われる日々が続き、家に帰れる事が少なくなってきた飯田平太(いいだへいた)は毎晩疲れて帰ってくると妻と娘が話しかけても「疲れたから後でな…」を繰り返して居た。
ある日家に帰ってくると妻のサインの入った離婚届がテーブルに置いてあった…。
そう、平太は妻と子供に見捨てられていた。
離婚届を拾い上げると下には手紙が隠れていた。
手紙にはあの頃は良かったのに…貴方は変わってしまった。
もうあの頃の貴方はここにいない。
もう今の貴方には耐えられないです。
さようなら。
幸子
平太は自分の何がいけなかったのか自問自答した。
昨日までうるさく思っていた妻と娘声の無い部屋は静かすぎてその静けさが耳障りだった。
眠れないまま夜が明けてしまい、平太はまだ封の開けてない食パンを開けて焼き始めた。
暫く経つと平太しかいない部屋にピピピッとレンジの音が鳴り響く。
パンにかじりつきながらコーヒーの湯気を眺める。
妻と娘の消えたこの部屋は静かすぎやしないかい?と自分に問いかける。
誰もいない部屋を出て静かに扉を閉める。
職場に着くと根っからの仕事人間の平太は忘れようとするかの様に我武者羅に仕事に打ち込む。
その眼は鬼のようにキツく同僚も引くほどにピリピリしていた。
昼休みになると平太は社員食堂で1人ランチを食べていた。
仕事以外、食べる事にしか楽しみが無かった平太は普段よりもガツガツ食べていた。
そこに新人のタケルがやってきた。
「先輩そんなに食べて大丈夫っすか?」
「なんか、最近ヤバくないっすか?もしかして奥さん、そのダルンダルンな体型に嫌気がさしたんじゃないっすか?マヂ先輩、マヂヤベーっすよ!」
近くの女子社員も「飯田課長、入社した頃はそれなりにカッコよかったのにね~」
と言いたい放題だったが、平太は昨日の手紙を思い出した。
あの頃の体型に戻れたら妻も娘も戻ってきてくれるだろうか?と
平太は家に帰ると何年も乗ってない体重計に乗ってみた。
すると出会った時より15キロ近く増えていた。
平太は確信した。
こんな恥ずかしい体型じゃダメだろう…そりゃ妻にも逃げられるだろう。と
そして平太は決断した半年間ダイエットしてあの頃の体型に戻ったら妻と娘に戻って来てもらえるように頼もうと…
半年間も休むとなると職場に迷惑がかかるので職場には退職届を出した。
今までの地位も何もかも捨ててでも家族を取り戻したかったのだ。
平太の職場ではのちに平太の退職日をDTD(デブtoダイエット)の変と呼んだ。







