2012年1月に四国の駅を巡る旅に出た。

最初に向かったのは秘境駅として名高い「坪尻」駅。



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土佐から讃岐へ向かう土讃線にあり、山間にあるスイッチバックを伴う駅。

上の写真の右側にある、駅への引き込み線より少し上がっている線路は讃岐方面へ向かう本線。この写真を撮っている場所で180度回ると左側に引き込み線、右側に本線がある。


ここは借景駅というより風景に埋没している。辺りは全て山である。



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駅から踏切を渡ったところに廃屋が1軒あるがあとは何もない。駅舎の前はわずかな草地があるだけで、何本かの記念樹が植えてある。



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駅舎を出て右手に山を上る道らしきものはあるが、整備は全くされていなく、足を滑らせる恐れがある。


駅舎のなかには、以前盗難にあい北海道で見つかったスタンプがある。


駅前の本線は特急が凄い勢いで通り過ぎる。そのあとは鳥のさえずりと、山の中腹を走る車道から時折聞こえる車の音のみである。

廃屋の背後には川が流れる谷がある。

駅のプラットホームにいるときに踏切に人影が現れたがすぐにいなくなった。釣り客だろうか?山を下りて来た地元の方だろうか?それとも…


駅の秘境感を堪能して、やってきた列車に乗ろうとすると、ひとりの乗客が降りた。私に替わってこれからこの駅を堪能する駅マニアらしかった。


秘境駅に複数の人がいるのは、雰囲気を損ねる。誰もいない駅にひとり過ごす時間は日常を離れるひとときだ。

そして、そこには鉄道で来ることができる。危険度の少ない冒険でもある。