オーケストラピッチにおいては、調号にフラットがつく調は明るく響く。それに見合った楽曲が作られてきた。

ブラス・アンサンブルの台頭が言われて久しいが、その響きにより魅力を与えるには、オーケストラピッチの発想があってもよいのではないだろうか。

平均律に準じた響きでは臨時記号がフラットの音は暗く響く。フラット音を多用するブラス音楽では、それがある種の響きの重さを産んでいないだろうか。



純正律では、3度音が下がると見るのが一般的だが、

主音と5度音が上がる

というように視点をかえることができる。ハーモニーを作る場合に応用すると、違った音響世界が開けると考える。3度を下げる操作は弦楽器では調号がシャープの調で行われる。


より明るい透明感のある響きが管楽器アンサンブルから聞こえてくると面白いと思う。


しかし、弦・管を問わず、楽器の音を軽くすることは難しい。そこにもアンサンブルの明暗が潜んでいる。