======＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
アンドラ公国・・・
聞いたこともなかった小さな国。
たぶん　行く機会もあまりなさそうな国。
でも、その国について、少しだけ興味を持って
読んでください。

===========＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

Ann：アンドラ公国という名前を初めて聞きました。
　　　歴史は古いそうですが、

　　　人口８万人と小さい上に独立国になったのが1994年。
　　　きっと大きなニュースにもならなかったのでしょう。

　　　そんなところにも行きたいと思う
　　　観光客がいるのでしょうか？

MASA：面白い事に、国家の規模や知名度と、

　　　　訪問者数というのは必ずしもイコールではありません。

　　　　「行きたい」と思わせる何があるか？
　　　　で決まると言えるでしょう。。。

　　　　そして、その特徴が大衆的か？
　　　　それとも一部の層のみのものかによると言えます。

　　　　その点、ここアンドラは免税処置による
　　　　「買い物観光」
　　　　を目的とした訪問者数がかなりのものです。

　　　　つまり、大衆的価値観を特徴とした国であるということですね。

画像From:　http://office.microsoft.com/en-us/images/

Ann：つまり、「買い物」というはっきりした目的を
　　　持てる観光地なんですね。

　　　今回、フランスと国境を接している国の最後として
　　　アンドラ公国のことについてお話ししています。

　　　フランスと国境を接している国は全部で８つ。
　　　このアンドラ公国へ行く観光客がその中で
　　　一番少なかったのではないですか？

MASA：なるほど！

　　　　そう考えるのは、一般的で、
　　　　僕もそう思っていたものです。

　　　　しかし、僕の組織に限った事で言えば、
　　　　リュクサンブールの方が少なかったのが事実です。

　　　　先に述べました通り、「買い物」が
　　　　この国の差別化といえますが、
　　　　これは実生活に直結する一般的な日常的行動です。

　　　　このため、必然的に大衆からの興味の対象としては、
　　　　高くなりますね。

Ann：う～ん・・・そうすると　観光か　日常の延長か
　　　ちょっとわからなくなりますね。。。

　　　考えたら、私は時々2時間かけて
　　　ニューヨークに日本の本や日本食を

　　　 買出しに出かけるわけです。

　　　 で、ついでに観光もする。

　　　ちょっと似ているかもしれません。（笑）

MASA：リュクサンブールの場合、

　　　　国家やその政策への興味というのが、
　　　　訪問希望者のメインサブジェクトとなります。

　　　　よって、これも必然的に、
　　　　その種の興味は一部の学生や社会人に

　　　　限られたものとなってしまい
　　　　数としては少ないものとなります。

Ann：普通に考えたら、アンドラ公国より
　　　リュクサンブールのほうが多いように感じますが・・・

　　　で、どちらに行きたい？と聞かれたら、
　　　たぶん　リュクサンブールって答えると思います。（笑）

　　　アンドラは列車の駅も空港もなく、車か長距離バスしか
　　　アクセスがないようですね。

　　たとえば、アンドラへ向かう観光客をガイドする場合、
　　何人くらいをまとめて案内していたのですか？

MASA：スペインに向かう途中に組み込んだりした為、

　　　　かなりの数になりましたね。
　　　　ワゴン車は、毎回満員でした。

　　　　でも、みな「ついで」という意識以上の
　　　　興味をもっていましたね。

　　　 やはり買い物需要です。

　　　　買う買わないは別として、
　　　あきらかに興味の対象になり得た訳です。

　　　　これこそが、「アンドラ」という国の
　　　　【強さ、そして特色】でしょうね。

Ann：どんなものをどんな値段で売っているのか？
　　　そういう興味もありますね。

　　　スペインからは日帰りのツアーがあるようですが、
　　　フランス側からも日帰りのツアーが多いのでしょうか？

MASA：ツアーというより、みなさん個人で来られてました。
　　　　自家用車で簡単に、、、

　　　　欧州の方々は、実にフットワークが軽いですね。
　　　　思い立ったら、そく行動です。

　　　　その行動パターンは、実に壮快なほどでした。

Ann：そうなんですか！？
　　　ちょっとヨーロッパ人というのは、
　　　落ち着いていて、あまり動かないという
　　　イメージでした。

　　　公用語はスペイン語か？フランス語か？と思ったのですが、
　　　カタルーニャ語なんですね。
　　　でもフランス語もスペイン語も通じるようですね。

MASA：僕、個人の主観では、あきらかにスペイン語圏
　　　　という認識ですね。

　　　　人種も、ラテン系の方の方が多いように感じます。

　　　　街の作りと言いますか、
　　　　雰囲気もフランス寄りというよりは

　　　　スペイン寄りだと思います。

　　　　僕の基準では、ここピレネーまでが
　　　「ヒスパニアゾーン」です。

山脈の間を走るハイウェイ

画像From:　http://office.microsoft.com/en-us/images/

Ann：ピレネー山脈にある国として、観光にも
　　　力を入れているようですね。

　　　夏は　ハイキングや登山、つり
　　　冬はスキーとありました。

　　　そういう観光客も中にはいたのでしょうか？

MASA：僕も含めてでしたが、「国」に行く！

　　　　 という認識は低かったと思います。

　　　　 なんていいましょうか・・・

　　　　　「ちょっと地方観光」

　　　　　といった意識で訪れる方が多いと思います。

Ann：確かに・・・

　　　そんなに小さかったら　「国」という

　　　感覚はないかもしれないですね。

MASA：欧州のように、小国が多く点在している地域は、
　　　　国家や国境という意味深いものではなく、
　　　　立て前としてのものでしかないという意識ですね。

　　　　　例えば「サンマリノ」というイタリアの中にある

　　　　 小さな国にしても、国境を越えた！

　 という意識も無いし、他国という意識も持てない、、、

　　　　普通に車で走っているうちにいつのまにか入れて、
　　　　出れちゃう訳です。

　　　　 言葉や通貨が変わって、

　　　　　はじめて意識するのかもしれません。

　　　　アンドラも、「アンドラという国に越境して行く」
　　　　という意識より、「アンドラという地方に行ってみよう」
　　　　程度にしか感じていません。

　　　　でも、少し欧州に滞在すると、
　　　　あっというまにこの感覚になってしまいます。

　　　　 それもまた欧州の魅力ですね！

Ann：ちょっとアメリカの州に似ているかもしれませんね。

MASA：紹介の際、記しましたが、

　　　　 アンドラへ向かう際はピレネーを走り続けます。

　　　　 その道路が、ほんとうに気持ちいいので、僕は大好きでした。

　　　　 雲の雲海の中に、道路が続いて行くんです。。。

　　　　　そして走り続けると、突然雲が切れて
　　　　　すばらしい見晴らしが広がります。。。

　　　　　それを何度も何度も繰り返して、そしてアンドラに到着します。

　　　　　後に、ドイツのフランクフルトという街に住みますが、
　　　　　その際も自家用車で何度も足を運びました。

　　　　　距離的には一般的な日本人の価値では

　　　　　凄まじいものですが、
　　　　　そんな移動が大好きでしたね！

　　　　　アンドラ、、、是非一度、車で行ってみて頂きたいですね♪

ピレネー山脈最高峰アネト山 (3,404m)

画像：Wikipedia

アンドラ公国 インタビュー編 (106)

アンドラ公国　インタビュー編　(106)