DUCATIジャパンとディーラーへの失望(その1) | 機械好きのWonderful Life

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先月、タイヤ交換直後にMultistradaの電源が入らなくなり、ドナドナされて約1ヶ月ほど修理に入っていました。

高価なバイクは、私にとっては宝物です。
メーカーやディーラーにとっては、何万台もある車両の一つなのでしょうが、私にとっては全く同じ物でも特別な一台です。

これから書くことは、あまりにも許せないDUCATIジャパンの対応と販売したディーラーについてです。
ムルティのデザインがとても気に入っているので、手放すつもりはありませんが、二度とDUCATIを買うことは無いでしょう。

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まずは、電源が入らなくなった原因は、ディーラーのメカニックが直ぐに見つけてくれました。


スターターリレーのコネクターを揺すると、症状が再発するとのことですので、間違いありません。
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外してよく見ると、コネクターのコンタクトが焼損して周囲のプラスチックが溶けているのが分かります。(赤丸の部分)
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拡大すると・・・・・
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このワイヤーはバッテリーに常時直接繋がっているラインなので、このように焼損すると全ての電源が入りません。
走行中にこれが発生したら、コントロールする電源を喪失するので、極めて危険な状況になるのでは?と思われます。

焼損した原因は、何らかの理由(ピンの製造不良、ロック不良でピンの抜け出しなど)で雄雌コンタクトピンの接触面積が減り、抵抗が増えたため発熱して焼損したものと推察します。

このコネクターは単体で部品登録が無いので、通常はハーネス交換になるとのことですが、とても長いハーネスなので、今回は特別にコネクター単体で交換できるようにDUCATIジャパンが準備するので、ディーラーで交換するように指示がありました。

コネクターの写真に茶色いゴムが見えていますが、これは防水型コネクターでコネクターのからコンタクトピンを抜き出せば、下図のようになります。
(写真はサンプルなので雄ピンですが・・・・)
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今回のようにコンタクトピンが焼損した場合は、②の部分で切断し、ワイヤーを少し剥いて再度コンタクトピンをクリンピングしてコネクターに戻すのが最善の修理方法です。

しかし、今回は想像もしなかった方法で、修理されたのです。

これは交換後のコネクターです。一見、綺麗に仕上がっています。
ところが、あることが原因でディーラーのメカニックが作業した内容を確認する必要があり、ワイヤーバンドルを解いてみました。
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なんと、半田付けしてビニールテープで粗末に巻かれているではありませんか・・・
そう、コネクター交換するためにワイヤーを上流からカットして、半田付けして接続したんです。
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なぜディーラーの修復作業を疑ったかと言うと、修理後にETCが作動しなかったので、自宅でテスターでチェックすると、そもそもETCにパワーが来ていませんでした。
後ろのシガーソケットから電源を取っていたのを知っていたので見てみると・・・・
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そう、電源を取るために芯線を出して半田付けで分岐していたんです。
半田付けのスキルが低いので、母線に十分に熱が伝わっておらず、半田が母線に乗っていません。結果、振動でETC用の電源ワイヤーの半田が外れてしまったのです。
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これを見て"ひょっとしたら、このコネクターも・・・・"と嫌な予感がしたので、今回修理したコネクターのバンドルを解いたら、先ほどの状態でした。

もう、頭の中は真っ白です。
・・・・何でこんなことするの? なんで? あえて見た目も醜い修理を選ぶ?
切る必要の無いワイヤーを切断してコネクターを交換するなんて、想像すらしませんでした。

事の顛末を伝えるためにディーラーに電話すると、担当のメカニックが出てきて、こちらの状況と考えを伝えると・・・・
■半田付け後、防水のためにある液体を半田部分に塗って、電気用ビニールテープを巻いた。
■DUCATIジャパンからコネクターにワイヤーが取り付けられた状態で送られてきたので、切断して半田付けした。
とのこと。

全く話にならないので、電話を切ってディーラーに写真を送付しようとしていたら、再度メカニックから電話があり
■防水処理が不足と言うのであれば、熱収縮チューブを被せるのでもう一度入庫して欲しい。
■ディーラーで車両を引き取りに行く
とのことでしたが、これ以上お任せできないので、こちらで修復すると伝えました。

写真をメールで送り、ディーラーの営業担当の人と話したところ、
■DUCATIジャパンからの指示でワイヤーを切断した
■コンタクトピンの交換の指示は無かった
とのことでした。
納得できない旨を伝えたところ、"長いワイヤハーネスを交換します"と提案されました。

ワイヤーハーネスを交換するには相応のリスクがあることは、交換した経験があれば想像できると思います。
■オリジナルのルーティングに戻すためには、それなりの工夫が必要
■複数のコンポーネントを外さないと、ワイヤーハーネスを外せない
■コンポーネントを外す際にねじを傷める可能性がある(新車にもかかわらずアンダーカウルのアーレンボルト2本の頭が舐めていて、酷くなる前に自費で交換した。)
■複数のコネクターを外すため、他の部分で接触不良が発生するかもしれない

なので、ワイヤーハーネスアッセンブリーの交換は断り、コネクターをもう一つ貰って自分で作業やり直すことをディーラーに伝えました。

その1はここまで・・・
その2はDUCATIジャパンの呆れた対応についてです。