08 4/12 土曜日の中日新聞 を読んだ…

28面特報(ほぼ抜粋、一部編集)
"偽"商標 アジア蔓延
地域ブランド受難
「讃岐うどん」使えず
勝手に登録"本家"駆逐


2007年11月台北市で讃岐うどん店「土三寒六」を営む樺島泰貴さんは、台湾の冷凍食品メーカーから内容証明付きの抗議文が届いた。
「讃岐」を漢字やひらがな、アルファベットで商標登録しているから、店の看板から外せという内容だった。
抗議文に続いて警告がきた。はずさねば刑事告訴の手続きに入るという。
結果として、樺島さんは、三度の警告と担当者・弁護士から直接な最後通告を受け、
12月半ばに看板から「讃岐」を取った。

?!Σ(゜゜;ノ)ノ

香川県や東京で修業を積み、香川県からは「さぬき大使館」の認定も受けている、一日400人を越える人気店だぞ?


台湾では、原則として、地名は商標登録できないが、実際はすごい数の日本の地名や特産物名が登録されているという。


警告してきた企業は、樺島さんの店から車で数分の場所に、
「台湾唯一の讃岐烏龍麺(うどん)店」としてチェーン展開の第一号店をオープンした。


…(´ー`)
ふざけんなー!\(゜Д゜#)



他の例
・佐賀県がイチゴ「さかほのか」を海外に売り込もうと2006年に中国や香港で商標登録しようとしたが、
中国では「佐賀」「穂香」が既に登録または登録申請されているのが分かった。

・「鹿児島」も中国で登録申請中と判明。
→鹿児島県は中国当局に異議を申し立てた。

・シンガポールでも「HOKKAIDO」の屋号が使われているレストランがある。
→北海道の現地事務所が2007年秋、名称の使用差し止めを当局に打診したが断られた。

・2007年夏には、日本産のコメの販売が約四年ぶりに再開され、赤城徳彦農相(当時)が大挙して訪中してアピール。
→「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」は「越光」「一目惚」として既に商標登録され、"本家"が「新潟産」や「宮城産」の表記でしか販売できない事態に追い込まれた。

・「青森」の登録について、中国商標局に意義を申し立てた青森県は、
2008年3月までに「果実、野菜」など三区分について、日本の地名として登録を認めない初の裁定を勝ち取ったが、五年近くかかった。
=中国で報道された青森関連記事の収集などに約200万円費やした。
→青森県は、2007年11月には中国などで登録申請を監視する事業費150万円を計上したが、新年度予算では見送り。

・「クレヨンしんちゃん」のコピー商品靴が、「蝋筆小新」名で商標登録され、
出版元の双葉社が提携先と中国で販売した"本物"が、売り場から撤去される騒ぎに。
→一審、二審敗訴で、現在も最高人民法院で係争中。

・「美濃焼」「九谷焼」が中国で商標の登録申請が出されており、一部はすでに登録となっている。

・「富山」や「愛知」も…
→縁起がいいからか、日本地名意識かは分からないと日本貿易振興機構(ジェトロ)



オンダ国際特許事務所の谷尾唱一理事は、
「日本では外国地名の登録は基本的にできないが、中国では東京、大阪以外の日本の都道府県がほとんづ登録されている」とし、
「名刺交換しただけで、社名とロゴが商標登録されるのも日常茶飯事だ」とも。
関係者の迅速な対応を呼び掛ける。
「青森からはリンゴが中国に輸出されているのに、なぜ組合は商標を取らなかったのか。地域事業者やメーカーがもっと敏感になる必要がある」

三重県松阪市は、特産の「松阪牛」「松阪肉」のブランド名を守るため、中国に進出している同市内の企業を介して二年前に、中国商標局に申請している。審査は来年度までに終わる見通しだ。


中日記事‐名古屋経済部の藤嶋崇さんと松阪支局の佐藤航さん‐がなくば、知ることはできなかっただろう。


以前、SAPIO (12/26・1/4合併号)を読んだとき、
p40国益
これまで通りの仕事をしていたら、突然に「ビジネス特許侵害だ」と特許料を要求されるようになった。
国際標準化機構(ISO)はアメリカ標準。
日本も幹事国ポストを獲得すべき。
というのが載っていたが…
やはり、金融と語学の勉強のみじゃ、世界は渡っていけない。日本の企業が、良いものづくりをしても、商標や「国際基準」で負けてしまう。
海外販売先の、法律・商習慣・商標登録までしっかり把握する必要がある。