常磐線ひたち号に乗って。
あの頃はみちのく号も走っていて、ひたち号の切符が取れなかった時はみちのく号に乗っていたことを思い出します。
田舎に行くときはひたち号に乗る。
それは私にとって当たり前の事で、車の免許を取ってからも変わることはありませんでした。
大人になって仕事を持つようになっても、あの田園風景と海が見たくて、少しの疲れを感じるとひたち号に乗っていたように感じます。
それができなくなったのは震災の影響。
常磐線は原発と津波の影響で長く品川~仙台間の直通運転ができない状態にありました。
そして今年3月。
やっと品川~仙台間の直通運転が再開されたタイミングでこのコロナ禍。
私は特急ひたち号に乗る計画を断念せざるを得ませんでした。
いつ乗れる? 早く乗りたい。
そんな気持ちを押さえながら自粛生活に励み、緊急事態宣言が解除され特別給付金が支給されたタイミングで乗ってきました。
車体は、もちろんあの頃とは違います。
列車は静かに上野駅を離れます。

