愛 -2ページ目

ファンレター

私がインターネットをはじめたばかりの頃でした。
私のホームページを見たという男性から熱烈なファンレターが届きました。
彼の名は優。大阪に住む8つ年上の学生。
メールの中の彼はとても感じのいい男性でした。
何度かファンレターをもらううちに私達はメール友達になりました。
そして次第に何でも相談しあえる仲になり、互いあってみたいというようになりました。
でも、当時付き合ってた彼氏がなかなか許可してくれません。
彼はアメリカに留学をしていて、側で守ってあげられないととても心配をしていたのです。

私は彼に黙って優くんに会いに行きました。悪い人には思えなかったのです。
そして事件がおこりました。

待ち合わせの駅についた時の事です。


ドンッ






足に鈍い痛みが走り目を覚ましました。
気がついた場所は病院のベッドの上。
私は駅の階段から通りがかった男性を巻き込んで転げ落ち、気を失っていたそうです。
男性には怪我はなかったようですが、病院に運んでくれたそうです。
その人に聞くと、私は誰かにぶつかってそのまま落ちたそうです。
一瞬の出来事でぶつかった相手をつかまえる事ができなかったとの事。


私は自分を責めました。きっと彼氏に黙って会いに行ったので罰があたったんだと・・・

優くんに行けなかった事をお詫びをしようと電話をかけました。
でも、電話がつながりません。「現在使われておりません」との流れてくるのです。
母がもってきてくれたノートパソコンでメールを送っても返事がありません。
きっと、怒っているんだ。もう優くんとはメール交換できないんだ。
悲しかったけれど、これでいいんだとあきらめました。

2日後、アメリカから彼氏が帰ってきました。
私の事を心配して、一時帰国してきたのです。

ごめんね。。。 

黙って会いにいった事を謝ると彼はやさしく抱きしめてくれました。
そこへ、病院へ運んでくれた男性がやってきました。
彼はその人を見るなり、売店へ行くといいだし、助けてくれた男性はびっくりした顔で私をみつめます。

「どうしたんですか?」
「さっきの人は知り合いですか?」
「私の彼です。」
「あの人ですよ。ぶつかったのは」
「そんな事は無いですよ。彼はアメリカにいたんですから。」
「じゃぁ、人違いかもしれないね。」

えぇ、人違いに決まっている。彼はアメリカにいたんだもの。。。

でも、、、私の頭に不安がよぎりました。
彼は嫉妬心が強くて私のパソコンをいじる事がある。
前に、私がよく出入りするチャットに入ってきて色々聞いてきたと友達がいっていた。
いろんな事が頭をよぎって、彼の実家に電話をしました。

「2週間前から日本にいるわよ」

彼のお母さんが教えてくれました。

彼に問いつめて見ると、、、優くんは彼だったのです。
自分以外の男に会おうとした罰だ。
彼はそういって病室から出て行きました。
そして、翌日、何事もなかったかのように、彼のお母さんをつれてお見舞いにきました。


続く

愛したための犯行

彼の名は文三。愛の為に罪を犯してしまった男である。

文三が二十歳になったばかりの頃、月明かりが奇麗な夜だった。
家路を急ぐ文三の足が止まった。波止場に奇麗な女性がたっていたのだ。
月明かりに照らされた頬がとても美しく見えた。
彼はその女性に一目ぼれをした。

彼はその女性に声をかけた。今で言うナンパである。
しかし、彼女の返事はNO.だった。彼女には婚約者がいたのである。

文三は何も言わずにその場を立ち去った。
そして家へ帰って、旅行カバンに衣類を詰め込み再び彼女の元へ戻ってきた。
そして彼女の背後に忍び寄り、カバンの中から取り出した手ぬぐいで目隠しをし、なんと自分のパンツをかぶせ、その場から連れ去った。

文三は彼女を拉致してしまったのである

その後どうしようなんて考えていなかった。
とにかく彼女を婚約者の元へ行かせたくない。そんな思いで彼女をつれ去った。

船着き場で文三は怯えている彼女に自分の思いを語った。
一目で妻にしたいと思ったこと、それが叶わないのであれば一緒に死のうと思ってる事。
このまま二人で遠くへいって、誰も知らない所で一緒に暮らそうと…

彼女と出会って数十分。どうしてここまで愛してしまったのか文三にはわからないが、気持ちを押さえることができなかった。
とにかく彼女と結婚がしたい。こうしないと彼女と二度とあえない気がする。
そう思っての行動だった。

そして数日間、彼女の目隠しを取らぬまま両手足を縛られたまま、船にのり国外へ連れ出された。
彼女は逃げる事をあきらめた。そして、数日間、ずっと世話をしてくれた文三がとても優しい人に思えた。
「そんなに思ってくれるなら」と文三と結婚する事を約束した。

文三は、彼女の目隠しをそっととってやった。


















目が思っていたのと違う

あんなに綺麗に見えた彼女も、明るいところで改めて見ると、なんだか別人に感じた。
でも、もう遅い。文三達は国外へ出てしまっていた。
文三は無言のまま彼女を自分の元へ引き寄せました。


あれから数十年。文三達はもう曾孫までいます。
あの彼女はもうなくなってしまいました。
でも、彼女にそっくりな孫がいます。孫達にもこのお話はずっと語り継がれています。

*犯罪ですので絶対にマネはしないでください。