- 病気のことや症状のことを
- あれこれネットで調べていて
- ふと見つけた「森田療法」
- いろいろ出版されている中から
- 読みやすそうなものを選んでみた。
- さて、読んでみよう。
- 森田療法のすべてがわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)/講談社

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鉄格子はあるものの
すりガラスの大きな窓から
外の天気も想像できる。
息子のいる4階は
割と明るく開放感のある病棟。
同じフロアには
20人くらいの患者さんがいる。
息子の同室は3人。
みんな息子より年上。
他の病室には
車椅子のお年寄りが4人ほど。
たぶん認知症と思われる。
4~50代が一番多いだろうか。
穏やかな方々が多い。
とはいえ、中には
お腹空いた~、とうろうろする人や
ドタバタと廊下を駆け出す人も…
面会に行くと
息子の様子だけでなく
他の患者さんの様子も
これまた日によって違い
なかなか…
他では感じられない雰囲気。
つくづく
看護師さんって大変!
と思いながら観察する日々。
二人で話していると
「お邪魔していい?」と
担当の看護師さんが隣に座った。
ここのところ調子もいい息子。
はにかんだ笑顔を見せた。
「わー、はじめて笑顔を見たわ。」
大感激の看護師さん。
そんな看護師さんの言葉に
照れながら、更に笑顔。
それだけでなく
外出から戻った同室の人に
「おかえりなさい、Sさん」
と声をかけた。
えー、どうしたのー!
自分から話かけるなんて驚き。
頑張ってるんだね。
閉鎖されたあの中で
君は君なりに進もうとしている。
話がスラスラできて調子のいい日。
それは自分でも自覚があるらしい。
昨日、あれからいろいろ考えた。
三ヶ月は
ここで頑張ってみようかな。
へえー、いいんじゃない。
やっぱり、今気になるのは
声じゃなくて臭い。
そっかー。
お母さんには臭わないんだけど。
自分でわかるの?
足の臭いはわかる。
あと、時々便の臭いがする。
こんなに近くにいても
何も臭わないけどなぁ。
いや、絶対臭ってる。
もう何を言っても納得しない。
自臭恐怖。
これも症状の一つだろうけど、
幻聴と同じように
少しずつ薄れていくんだろうか?
それでも
入院という過酷な状況に
少しずつ慣れてきた息子。
なんだか大人になったね。
そういうと笑顔を見せた。
早く死ね、と言われても
気にしない。
そんなわけないよね。
幻聴とは思えず、
確かな声として聞こえている。
いいはずがない。
どうせ、自分が悪いから。
もうどうでもいい。
ちゃんと先生に話した?
うーん……忘れた。
一人で戦っている。
それがどうしても不憫になって、
言わなくていいことを言った。
何でも先生に話さなきゃ。
そうじゃなきゃ
ここにいる意味ないでしょ。
もう十分頑張っているのにね。
君自身ではなく、
病気の症状なのにね。
わかってるのに、
正論を言ってしまう。
面会も…
お母さん、仕事あるでしょ…
大丈夫だよ。
仕事、今とっても暇だから。
ほーら、また私を気遣う。
何でも一人で抱え込む。
もっと甘えたり、
わがまま言ったりしていいんだよ。