今年の競馬も、あと残り2週。有馬記念は主催者側と関係者間で、

他のGⅠとはまた別格な裏取引が行われる場なので、

ある意味、今年の競馬の総決算的な取引は、朝日杯FSでなされる。

2歳戦向きの早熟馬の関係者が、ここはタイトルを無理やりにでも獲りにいくのは、周知の事実。

関東のある馬が、是が非でもこのタイトルだけはと、

馬主サイドが強引に話を推し進めようとしているという話も入ってきているが、

幾分その馬主は、馬主同士の間での評価が低く、到底力のある人物とは言いがたく、

その強引策が効を奏するのは困難とされている。また関西の某有力馬も、

馬主としては力不足ということもあり、ここはその馬の優勝を阻止する包囲網ができるのではないかという噂も流れる中、その馬にはクラシックは勝たせないかわりに、

ここを勝たせておけばどうかという、陰の力も動いているのも事実。



宝石ブルー東京スポーツ杯2歳S勝ちのサダムパテック。

「現2歳牡馬の中では、この馬が抜けた存在や」と陣営はかなりの自信を見せている。

「これだけ可能性を感じる馬に出会ったのは、はじめてとテキも思うてる風やし、あの厩舎にしては調教もやり過ぎないよう我慢している方やで。まあただ色気を出して、直前にやり過ぎたりしたら、レースで余力が残っていないということも十分ありえるけどな」と裏事情に詳しい某記者は、陣営の自信を裏打ちしつつも、ある不安点をあげる。「あそこの厩舎は、ともかく稽古で時計を出したがる。速ければ喜ぶみたいな単純なところがあるんや。それでこれからという馬を走らなくしたこともあるし、その点だけが不安やね。牝馬やないから、まだカリカリはせえへんけど、やはり2歳の若馬やから、まだ体ができてないこともあるし、稽古のせいで、脚元に不安が出てしまったら元も子もないからね。あの厩舎にあれだけの逸材が入ることは、滅多にないんやから、クラシックを意識するのやったら、稽古も考えてやってほしいわ」とその記者は、厩舎の調教方針に死角があることを示唆した。



宝石白東京スポーツ杯2歳S2着のリフトザウイングス。

「サダムパテックに0.6も離されたら、現時点ではあの馬にはかなわへんなという気もする」と陣営は案外弱気だ。しかし「まだまだ馬自体が子供っぽいし、伸びしろを考えると、将来的にはウチの方が上やと思うわ。そやから、来年のクラシック戦線では逆転の可能性大アリと見ているんや。ただ今週の稽古でも坂路で50.7やろ?単走やったのにあの時計。前走より、成長しているし、もしかすると、0.6の差は0.2くらいまでにはなるかもしれへんで」と、サダムパテックを負かすとは言わないまでも、能力の高さには自信を持っている様子。「サダムパテックのスミヨンは騎乗停止明けやからと言うて消極的になることはないやろけど、こっちとしてはルメールの方が日本の競馬に合っていると思っているし、そのあたりの腕比べもお楽しみやね」と、乗り役にも期待を寄せていた。



宝石赤最後に京王杯2歳S勝ちのグランプリボス。

「東京の1400は結構、バクシンオー産駒は結果を出しているから、前走は評価はそんなに高くなかったけど、一発狙っていたんや。けど、正直言うて、1600で中山の坂はちょっときついと思うわ。ただ、それでも簡単に白旗は揚げたくないし、何とか距離と坂をこなせるようにと工夫はしてきたんや。前走に比べて、明らかにトモに力がついているからな。まあ、あとはデムーロがうまくこの馬の弱点をカバーするような乗り方をしてくれれば。それと枠順やろな。中山1600はホンマ、いやになるほど内枠有利やから。ライバルが外枠引いて、こっちが内枠引くようなら、上位に食い込めると思うで」と、関係者の一人は、マイルと中山の坂に不安を残しつつも、希望も持っているようだった。
もちろん、上記以外の出走予定全馬についても、詳細な情報を入手している。この週中は、それらの裏づけ調査に加え、新たに入ってくる生の情報にも気を配り、週末、皆様に大金をお届けするべく、手を抜かず取材活動を続ける所存だ。今週末に手に入れる札束に思いをはせ、これの使い道でも今からお考え頂こう。