義理でも何でも良いんで兄×弟が好きです。お兄さんは落ち着きがある人!策士だと尚良し。弟はきゃぴきゃぴしてないのが良いです。あとショタはなんだか犯罪っぽいなぁと身構えてしまうので、弟は中学生以上でお願いします。つーことで加納×合田はど真ん中ストレートな訳です。
あれ?この理屈で言うならばツバサ版星史郎さん×封真はアリなんじゃないか!?アリだよ、アリアリ大アリ!
ただ、それ以前に私星昴と封神かなり好きだからなぁ…。
とか言いつつツバサ版星史郎さんと封兄ィで短編書いてみる。(色々妄想と捏造で補完しています。注意!)
知らぬ間に兄が小さくなっていた。封真は驚きのあまり言葉を失ってしまったが、当の星史郎は気にする風でもなく、やあ、と手を掲げた。
「封真、見ないうちに大きくなったね。僕を追い越したじゃないか。」
「俺が大きくなった、というか兄さんが小さいまんまなように見えるけど」
「そうだね」
ゆったりとした笑い方まで昔と変わっていない。
「元気だったかい」
「ああ」
「それは良かった。」
さて、と呟いて星史郎はペンダントに手を掛けた。瞬間、魔方陣が浮かび上がる。
「もう行くの?」
「ここには“いない”みたいだから早く次の世界に行かないとね」
どうやら彼は誰かを探しているようだ。久しぶりの再会なのに忙しない。
「ねぇ、兄さん、時間は無いの?聞かせて欲しいな、兄さんの旅の話を」
星史郎は片眉を上げ時計に目をやった。
「…仕方ないな。」
辺りの魔方陣が消える。星史郎は封真の方を見て肩を竦めた。
「かわいい弟の頼みだしね。封真、この国に来てどのくらい?」
「1カ月ぐらいかな」
「なら、美味しいお店を知りませんか?久しぶりにアイスクリームが食べたい」
池の畔にあるこのパーラーは地元ではちょっとした人気店だ。星史郎はメニューとにらめっこした後チョコレートパフェを注文した。封真は思わず笑ってしまった。
「味覚も成長しないんですか」
「そういう君だって」
お待たせしました、とボーイの運んできた黄色の物体を見ながら星史郎もくすくすと笑った。
封真は昔からプリンが好きだったのだ。
この店自慢のメリーゴーランドのようなパフェを幸せそうに食べながら星史郎はその『獲物』について語った。
―全てをかけて追い求める価値のあるもの―
彼はそれを見つけたらしい。
欲し手に入れ、また欲す。殺那の充足を追い求めるまるで中毒者のような日々。ハンターはいつもその中にいる。そういうものだと封真は思っていた。
「君もいつか、出会うはずだ」
星史郎はここではないどこか遠くを見やりながら呟いた。
「手に入れたいけれど、手に入れるのがもったいない。そんなものに。」
「そうかな」
あまりピンとこないな、そんなことを思いながら封真はかぼちゃのプディングを口に運んだ。
「そうだよ」
彼は言った。
「それはずっと先のことかも知れないし、ひょっとしたら君が次に行く世界で、かもしれない」
魔方陣が浮かび上がり旋風が巻き起こる。
「もう行ってしまうんだ」
星史郎は微笑んだ
「封真、良い旅を。それと、良い出会いを」
次の瞬間ごうと風の音が響き、そこには誰もいなくなった。
****
冷たい砂漠を歩く。新しい世界に渡る度、俺は兄の言葉を思い出す。
彼はああ言ったが、本当にそんな出会いがあるのだろうか。
俺にはまだ呼び止めるべき人の影も見えない。
<END>
星史郎さんは基本身内に優しいと思う。
2008/11/21改



