地域リーグ決勝大会決勝R3日目第1試合 Y.S.C.C×ツエーゲン金沢
2009/12/6 11:00KO
Y.S.C.C 1-1(PK12-11) ツエーゲン金沢
【得点】
YSCC 松岡康佑
金沢 クリゾン
という訳で、3日目の第一試合。
結果的に松本山雅FCの昇格が決まった試合です。
この試合の前の時点でYSCCが勝ち点0、金沢が勝ち点2。
つまりこの試合でYSCCが90分以内で勝てば、金沢を上回り3位になり入れ替え戦進出。
逆に金沢は90分で負けなければ3位以上をキープ出来入れ替え戦以上が確定という試合です。
という訳で、試合について。
前半はYSCCペースでした。
14分にCKをCB松岡選手が合わせて喉から手が出るほど欲しかった先制点をものにすると、その後はほぼ完全な試合運び。
持ち前の個人技の高さをベースにリスクを犯さないパス回しで上手く相手をいなしていましたね。
一方の金沢も前日の出来の悪さを引きずってたようで、攻撃がどれも単発の個人に頼った怖さのないものでした。
ここ数年HFLでの試合を見てきたのもあって、個人的には金沢に勝って欲しかったんですがどうにも糸口が見えない前半だったなぁと。
で、後半。
金沢もようやくスイッチが入ったようで、ゴールに迫る回数が増えてきたなぁと。
と言っても、そのサッカーはパスが繋がりはじめた訳ではなくて、より個の強さに特化したものでした。
つまりパワープレイってやつですね。
HFL屈指のヘディンガーのCBコンビでもある諸江選手・込山選手が前線にいる時間が長くなり、そこに当てることから突破口を見出しはじめた印象です。
ただ良いところまでいくもののゴールがどうにも遠かったなぁと。
放り込んでも放り込んでも、最終的には跳ね返されるんですよね。
そしてその中心にいたのが、この日先制点を奪った松岡選手でした。
決して身長は高くはないけど、本当に多くのクロスを跳ね返していたのが非常に印象的。
気持ちのこもったその姿といったら鬼気迫るものがありましたね。
いやいや感動です。
が、その奮闘も残り3分で絶望へ。
金沢の左からのCKの流れたボールを、YSCCの選手が痛恨のハンドです。
完全なノープレッシャーな状況だっただけに、残り時間を考えた場合本当に痛恨でしたね。
結局その天から降ってきたようなPKをクリゾン選手がきっちりと決めて同点。
金沢はこのまま負けてれば敗退だっただけに、その歓喜と言ったらなかったなぁと。
で、残り3分。
金沢は自動昇格圏の2位を目指しこのまま畳み掛けるかと思いきや、高い位置でキープを試みるなどまずは3位を確実にする試合運びに徹していました。
この欲のなさが、この試合の苦しさを物語ってたなぁと感じました。
かくしてタイムアップ。
1-1で同点だったものの、ホッと肩をなでおろす金沢の選手と入れ替え戦への切符が直前に逃げていき倒れこむYSCCの選手のコントラストがなんともいえませんでした。
が、この大会はリーグ戦ながらPKがある訳です。
つまりYSCCは敗退が確定してるのにPK戦をしなくてはならないというむごいルール。
しかしYSCCは立派でしたね。
GKも含め13人が蹴り合うPKを制した訳です。
この試合の結果一足早く松本山雅FCのJFL昇格が決まった訳ですが、気持ちで戦うも敗れたYSCCの姿と、なりふり構わず入れ替え戦の切符をもぎ取りにいった金沢の姿にJFLへの切符の価値を改めて感じさせられました。
YSCCには残念な結果でしたが、本当に素晴らしい試合だったなぁと思います。