クラスの中にも仲の良い男子の友達はいました。

その頃はまだ男子と話すのことも平気でした。
(後々できなくなっていくのです。)

日々の生活の中ではまだ症状が出ることはありませんでした。



しかし恐怖の合唱コンクール当日。

地獄でした。

初めて味わった地獄。

消えたいと初めて思いました。

あの日の気持ちや光景は一生忘れません。


舞台に立つ前からそわそわして、動悸がします。

舞台に立つことを考えただけで、顔から汗が出ます。

私の症状の一番やっかいな所。

それは汗が、頭や顔から出ることでした。

まだ背中や首なら隠せたかもしれません。

頭や顔から出る汗はどうやっても隠すことができないのです。



そして舞台に立ち歌が始まった途端に噴き出る汗。

滝のように流れます。

早く終われ早く終われ。

また顔が下を向いてしまいます。

きっとみんなが見てる。

私のこと変な人だって見てる。

消えたい消えたい。

ずっとそんなことを思っていました。

数分間が何十分のように思えます。

自分の立っていた場所の下を見ると、木の板の上に雫が垂れていました。

自分の汗です。


そして歌が終わった後、隣に立って歌っていた結構仲の良かった男子に言われます。

笑いながら、
「おまえ、泣いてたの?」

汗が垂れた瞬間を見たのかもしれません。

その時には、「そんなわけないじゃん」と笑ってごまかしました。

その言葉、悲しくもあったけど、なんだかホッとしたのもありました。

それは、「おまえ、汗かいてたの?」とは聞かれなかったから。



そしてこの日に私は確信しました。

自分がおなしくなったと。