今回は神経症状とはなんぞや、ということです。神経症状とは、脳や脊髄などの中枢神経が原因で起こる症状のことです。
大脳は左右に分かれており、それぞれの部位で体のある特定の部位の機能を担っています。機能的な異常を示すなら、必ず片側だけの症状が出ます。同じ部位の機能を持った左右の脳が同時に障害を起こすことは考えにくいのです。
歩く時フラフラするなどの症状がある場合は、必ず右側に倒れるとか、よだれを出す場合、必ず左側から垂れているとか、左右差を示しているかどうかを見てください。
逆に、両方の前肢、両方の後肢、四肢などに症状がある場合は脳幹や脊髄の病変を疑います。
また、明らかな痙攣発作の場合は疑いがありませんが、一時的に気を失う症状があり、てんかん発作かどうかわからないということがあります。これは、痙攣のないてんかん発作の可能性も否定できません。しかし、てんかん発作なら、数分は症状が継続するはずです。もし、数秒で意識が回復する場合は、痙攣発作というよりも、失神発作の可能性を第一に考えた方が良いです。心臓の精査などが必要かもしれません。
飼い主さんが、神経症状?と思って、判断に迷う場合は、
1️⃣左右差の有無
2️⃣意識消失の継続時間
3️⃣局所症状の有無
などを意識してみてください。
また、人での認知症のような症状が、動物で見られて、それが脳疾患の診断につながった例もあります。
急に怒りっぽくなったとか、上を向いて吠えるとか、何かを追っているような行動をするとか、頭を壁にずうっと押し付けているとか、気になる行動があった場合も、動物での高次機能障害です。
飼い主さんが感じる違和感は、我々、その場だけで診察する獣医師にはわからないことです。
遠慮なく、獣医さんに伝えてください。
次回は、「神経症状で障害部位がわかる」
です。